【Cyberpunk 2077】レビュー

ナイトシティに引っ越して140時間ほど、2周の冒険とすべての秘密の実績解除をもって一旦帰ってきました。最初のPVを見たときの衝撃から何年待ったのでしょうか。待ちに待った『Cyberpunk 2077』は期待どおりかそれ以上の体験をもたらしてくれました。最高だぜ。

なにやらコンソール版は残念なことになっている模様ですが、今回ボクがプレイしたのはPC版です。PC版でも確かにバグは散見されるものの、全然遊べる範疇ですね。すでにバグは改修されつつあるようですが、このレビューは発売直後からホットフィックス1.06の期間にプレイした内容を元に書いていきます。なので、もっと後になってからプレイされた方とは違った印象になるかもしれません。そこは悪しからず、ご了承をば。

サイバーパンク2077 | スパイク・チュンソフト
ウィッチャーシリーズ開発会社による完全新作オープンワールドRPG。『サイバーパンク2077』公式サイトです。

作り込まれまくったサイバーでパンクな世界

『Cyberpunk 2077』は主観視点で進行するオープンワールドのRPGです。タイトルのとおり、サイバーパンクな世界におけるサイバーパンクな物語が最大の特徴となっています。そもそもサイバーパンクってなんやねん、とか言い出すと大変なことになりそうなので、『ブレードランナー』みたいなアレだよアレ、とだけ申し上げておきます。サイバーでパンク、それがサイバーパンクです、ええ。あっ、やめて、石投げないで。

ともあれ、サイバーパンクな世界を真正面からド直球で作り上げたゲームが『Cyberpunk 2077』なのです。国家よりも企業が権力を有し、企業戦争の果てに人類の生活できる環境が破壊され、電気羊はいないけど猫くらいしか動物がいない世界。さまざまな言語のネオンに照らされた雑踏を行き交う人々の足元にはゴミが散乱し、ひとたび裏路地に入れば血と硝煙の臭いがこびりつく。そんな世界が作り込まれまくっており、それを主観視点で体験できるわけです。たまんねぇな!

具体的にどのくらい作り込まれているのか、というと実際にナイトシティを歩いてもらえればすぐわかることなのですが、とにかく情報量が多いんですよ。単純に歩き回っている人の数が多いですし、看板やポスターなどの数や種類も多いですし、TVやラジオから流れてくるニュースや音楽などもバリエーション豊か。いくら歩き回っても飽きないどころか常に新しい発見があるくらいには情報が溢れているんです。しかもそれらの情報がただの背景というわけではないのがまたすごいところ。たとえばTwitterで話題になっていた電波ソング、あるサイドミッションに絡んできたりするんですよね。実はどこかで繋がっているからこそ、世界を作り上げるパーツになっているわけで、そのパーツがこれだけの量で押し寄せてくるのだから凄まじい。まさに圧倒的です。

『サイバーパンク2077』内のラジオで流れる“日本語電波ソング”の中毒性がすごい。歌い手の正体は - AUTOMATON
『サイバーパンク2077』のゲーム内の電波ソング「PONPON SHIT」が人気を集めている。ナマコプリが、楽曲「PONPON SHIT」をゲームに提供しているという。

その選択が命運を左右したりしなかったり

そんな世界で展開される物語がとてもよい。オープンワールドゲームによくあるクエスト制で進むのですが、1つ1つのクエストがおもしろい上に続きの展開の気になる引きの強さももっているのでどんどん進めてしまうのですよね。メインだけでなくサイドミッションもそんな感じなので物語が進んでいるようで全然進んでいなかったりするのが困りもの。や、どれもこれもおもしろいのだから何も困りませんが。

プレイヤーの行動や選択肢によって変化するのもおもしろさの1つでしょう。平和的に取引で済ませるのか、さっさと引き金を引いてしまうのか、どちらを選んでもその後の展開がちゃんと作ってあるのがすごいんですよね。最初のうちは一体どこまで作り込んであるのか、底の知れなさを感じることになるでしょう。ただし、2周目を開始して前とは違う選択をしはじめると「思ったほど変化しないな?」と感じるかも。途中の展開は変わっても結末はそれほど変わらなかったりすることも多々あるので、底なしってほどでもないかなーという印象に変わってきます。とはいえ、量は凄まじいのでそうそう底は見えてこないのですけれども。2周目だからこそ気づけることも多いですしね。

銃でも刀でも電子戦でも

さまざまな選択肢があるとはいえ、ナイトシティで生きていくために戦いは避けて通れません。『Cyberpunk 2077』のバトルは基本的にFPSです。主観視点で銃を使ったシューターですね。銃だけで戦うならごくありふれたFPSになるので、慣れている人ならすぐに適応できることでしょう。しかし本作はサイバーパンクな世界です。戦い方はそれだけではありません。や、もちろんピストル一丁で最初から最後まで戦い抜ける自由度もあるっちゃあるんですけれども、それはそれとして。

サイバーパンクな世界ですからいろいろと身体にインプラントしているわけで、それらを活用して戦うこともできるのです。たとえば腕に仕込んだマンティスブレードで斬りかかってもいいし、脚を強化して2段ジャンプして高台から撃ってもいい。ブリーチとクイックハックを使った電子戦を仕掛けて影から脳を焼くことだってできます。もちろんインプラントに頼らず刀1本で正面から尋常にカチ込むサムライスタイルも可。とにかくいろんなアプローチができるため、遊びの幅はかなりありますね。反面、武器もスキルも出揃っていない序盤が1番しんどいかも。

ナイトシティを蝕むバグの山

残念ながら本作を語る上で避けては通れないのがバグの多さ。急に人や車が生えてきたり鏡に映った主人公がハゲてしまったりする程度なら笑って流せるのですけれども、そういうものばかりではないんですよね。いや、主観視点でドラマが繰り広げられている最中におかしな挙動をされると臨場感が台無しになるので、これはこれで結構な問題であるとは思うんですけれども。

特に問題なのが進行が止まってしまうタイプ。たとえば、とある自動車を調べろというミッションで自動車に近づいても調べることができず先に進めなくなるとか、敵を全滅させたのに何も起こらないとか。オートセーブをロードしてやり直すことで事なきを得ましたが、一度こういう現象に出くわしてしまうと進行が止まるたびに自分が何か見逃しているのか、はたまたバグなのか、判別できなくなるのが困りもの。とはいえ、この手のバグは改修されていっているようなので今後に期待しましょう。

エッジにかじりつけ

そんなわけで『Cyberpunk 2077』、個人的には大満足の内容でした。だからといって多くの人にオススメするかというと…、うーん。そもそもサイバーパンクというジャンルそのものが万人向けではないと思うのですが、本作を好きになれるかどうかはサイバーパンクというジャンルそのものが好きかどうかにかかっているのではないかと。こんなセクシャルでバイオレンスな世界、みんながみんな好きなわけありませんよね。開発側もそれをわかった上で、変に角を丸めたりせず、尖ったものをより尖らせてお出ししてきたのが本作『Cyberpunk 2077』であるといえましょう。

ともあれ、『Cyberpunk 2077』は刺さる人にはブッ刺さるゲームです。気になるならすぐにでもナイトシティに乗り込みましょう。と、言いたいところなのですが、コンソール版は厳しい状況でしょうし、PC版でバグを許容できたとしても要求スペックの高さもあるため、なかなか手放しでオススメしづらいのですよね。ああん、もどかしい。

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