【新・世界樹の迷宮】体験版レビュー 新要素と快適なゲームプレイが確認できます

配信された体験版をさっそくプレイしてみました。タイトルどおり、新しくなったところが大体確認できる内容になっています。

新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女

6月19日に体験版が配信開始されています。体験版のセーブデータは製品版に引き継げるのがありがたいところ。

今回は体験版の最後まで進めてみました。プレイ時間は2~3時間くらい。レベル10まで遊べるので、まだもう少し遊べそうです。

内容は『新・世界樹の迷宮』からの新要素がほぼ網羅されている感じでした。購入予定の方はもちろん、購入を迷っている人はぜひプレイしてみてほしいところです。

新要素をざっとまとめた記事は以下でどうぞ。
【新・世界樹の迷宮】体験版にそなえてゲームシステムや内容をひとまとめ

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ちなみに、ホームメニューではフレドリカちゃんが仁王立ちしてます。登場時の衣装なのは体験版のみかな?(※2013/6/27追記 そんなことなかった) 体験版は30回の起動制限はあるものの、フタをしめてスリープモードにすればいいので問題ないでしょう。

固定となったパーティメンバーは魅力十分

体験版では、パーティのキャラクターが固定となる「ストーリーモード」のみ遊ぶことができます。従来どおり、キャラメイクして進める「クラシックモード」は選べませんでした。

自分の好きなキャラを作って、想像や妄想を駆使して何倍も楽しむのがこれまでの「世界樹」でした。キャラが固定となる『新・世界樹』では、楽しみ方の方向性が大きく変わることになります。なので、ちょっと不安なところもありました。

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しかし、実際に触ってみて、そんな不安はすぐに消えちゃいましたね。メンバー全員が好きになれました。主人公はプレイヤーの分身として無口ですが、他の4人が全部好みという奇跡。1人1人のキャラもいいのですが、全員そろったときのバランスというか、空気やノリ、雰囲気がよくて好感度高い感じ。

また今回は、フルボイスではないものの、音声がついています。これがうまくハマってます。街のNPCにも声がついており、シリカやサクヤなど、かなりの破壊力になっています。

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台詞はフルボイスではありませんが、あるとないとでは大違いです。何も買わずに店をでると「今度は何か買ってよね」って言われちゃうので、おちおち冷やかしにもいけません。行きますけど。

ダンジョンの探索中にもよくしゃべります。歩いている最中、調べられる場所があれば「なにこれ」と一言声をかけてくれるし、敵とエンカウントしそうなときも、「まもの、くるかも」と警戒の一言があります。メニューを開いてスキルを使うときも一言あるので、とにかくよくしゃべります。かなりにぎやかな感じに仕上がっていますね。

にぎやかなだけでなく、戦闘開始時に「こいつ炎に弱かったよね」とか言ってくれることもあり、実用的な一面もあります。一度倒した敵なら、戦闘中にRボタンを押すと下画面に敵のステータスが表示されるので、そこでも確認できます。メガテンのデビルアナライズみたいなものですね。

プレイヤーの分身である主人公は無口ですが、会話中に選択肢の出る場面もかなり多かったです。それにしても、やんちゃなアーサー君に対する返答には、毎回やけに冷たい選択肢があってちょっと笑ってしまうのですが。

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子どもっぽくてやんちゃなアーサー君は、単体だとちょっとうざそうですが、クールなメガネ男子のサイモンと明るいお姉さんのラクーナの間にいると、ちょうどいいバランスになってるんじゃないかと。

普段の会話の選択肢によってストーリーが大きく変わるようなことはなさそうですが、そのぶん気楽に好きな答えを選べる感じです。キャラクターたちは表情をコロコロ変えながらリアクションしてくれるので、選ばなかった選択肢も毎回気になってしまいますね。

スピードアップによる快適なゲームプレイ

『新・世界樹』ではゲーム内オプションが非常に充実しています。中でも、ゲームスピードに関わる項目がポイント。

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戦闘中のアニメーション速度は3段階から選べます。最高速の「SONIC」にしたときは、文字通りカッ飛びます。通常戦闘とオート戦闘で別々に設定できるので、通常戦闘は「FAST」、オート戦闘は「SONIC」といった設定もできます。

移動速度については、デフォルトだとBボタンを押していると倍速で歩けます。設定を変更すると、通常の歩きが倍速になり、Bボタンを押しているときだけ普通の速度に戻ることになります。

戦闘の速度と移動速度、この2つの設定があるおかげで、従来より格段にゲームスピードが上がっています。これは本当に快適になっていて、もう前作には戻れないんじゃないかと思うほど。

これ以外にも、改善されているところがいくつもあります。

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マッピングについて、地図にメモを残したい場合、予測変換がパワーアップしています。上の画像は、宝箱を開けた直後、中に入っていたものをメモっておこうとしたところ、アイテム名が変換候補に現れているところです。これは本当に驚きでした。これなら面倒くさがらずにメモっていけそうです。

また、マッピングの設定に、壁を自動で書いてくれる設定が追加されています。タッチペンで方眼紙に地図を書いていくところも「世界樹」の魅力の1つなので、「台無し!」と思われる人もいるかもしれませんが…使ってみるとやっぱり便利なんですよね。

それから「フロアジャンプ」。

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フロアをほぼ探索してしまえば、階段から階段まで瞬時にワープできる機能です。探索しつくしたフロアは何度も歩く必要がないということです。ちょっと便利すぎる気もしますが、使ってみると快適この上ない機能です。

こういったさまざまな改善により、快適になりゲームそのもののテンポが非常によくなっている印象です。古きよき時代のRPGってコンセプトの「世界樹」は、不自由なところも含めて楽しめる作品ですが、詰めるところをしっかり詰めて、よいところを失わずに快適なゲームプレイに仕上げてきているのではないかと。

体験版はゲーム序盤がプレイ可能

体験版では、主人公が「エトリア」にきてから仲間たちと出会って、本格的に探索へ乗り出すあたりまでプレイできます。最序盤なので、チュートリアルっぽい流れから、ちょっと先まで、といった感じですね。

初代「世界樹」と同じ「エトリア」が舞台なので、懐かしい顔ぶれも登場します。チュートリアルである最初のミッションでは、この2人が協力してくれます。

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「世界樹」といえば、最初の1層でも下手すりゃ死ねるゲームですが、今回はこの2人がついてきてくれるので安心です。レンはレベル33、ツスクルはレベル31なので、間違っても死ねそうにありません。

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あっ、これは”アレ”が来るな…って場面ですが、この2人と一緒なら”アレ”がきても怖くありません。チュートリアルとはいえ油断ができない「世界樹」でしたが、今回ばかりは穏やかな滑り出しですね。

チュートリアルが終わり、4人のメンバーと合流してから、いよいよ本番といった感じ。

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合流してすぐの戦闘から、どのスキルを使うべきか、アドバイスしてくれます。このへんもかなり親切設計ですね。「世界樹」といえば、かわいい外見とは裏腹に、けっこうコアゲーマー向けな作りでしたが、今回はちょっと難易度を抑えているのかな?と思うほどの親切心を感じます。

新要素である「グリモア」と「ギルドハウス」はどちらも体験版の時点で登場します。

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他キャラクターのスキルをセットできる「グリモア」は、新施設「ギルドハウス」で装備、合成ができます。「ギルドハウス」の名前はプレイヤーが命名するのですが、街のメニューに表示されることになるので、慎重に名付けましょう。

体験版は3層の最初の扉の前で終了。

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体験版ではレベル10まで育成できるので、ここまで進めてももうちょっとだけ遊べそうです。クエストもまだいくつか残ってましたし、「グリモア」の合成もさっぱりできてませんし。

スキル振りも迷ってしまって結局ポイントを余らせた状態でここまで進めてしまいました。主人公は「HPを消費するスキル」と「敵を倒すことでHPを回復するスキル」があるので、その方向で育てようかなーと。

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スキルツリーが見えるので、育成方針を固めつつ育てていくことができそうですが、どっちにしても迷うものは迷うのですよね…。とはいえ、迷わせてくれるのはよいゲームの証拠。

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さて、従来の「世界樹」とは方向性を変えつつも、「世界樹」っぽさはキッチリ受け継いでいる『新・世界樹』。最大の不安要素だった固定キャラクターも、不安どころか期待に変わってしまったので、発売までの1週間が待ち遠しくてたまりません。あー、早く続きを進めたいなー。