【書籍】WordPress 高速化&スマート運用必携ガイド

シバ山がブログを作る上でお世話になった書籍の4冊目。パフォーマンス改善のテクニックがメインですが、サーバ構築についても詳細に書かれているので、実は初心者にもオススメできる1冊です。

タイトルのとおり、WordPressで作ったサイトのパフォーマンス改善が中心の内容になっています。

サイトパフォーマンスの高速化として、プラグインを使わずにできること、プラグインを使ってできることが紹介されています。また、サーバサイドから改善するための方法もいくつも紹介されています。

サーバサイドのカスタマイズですが、具体的にさくらVPSを利用したサーバ環境の構築をイチから解説されているため、これからWordpressを使ってWebサイトを作成する初心者にとっても、ありがたい内容になっています。

サイトの表示パフォーマンスは超重要

当然ですが、Webサイトの表示速度は速ければ速いほど良いです。最近では表示まで3秒でも遅いといわれるほど… 　しかも、PCからの閲覧だけではなく、スマートフォンからの閲覧も増えました。光回線が普及したといっても、Wi-fiや3Gでの接続も増えるので、やはり高速化が重要になってきます。

本書では「WordPressだから遅いなんてことはない」ということで、やり方次第でちゃんと高速化ができることを示してくれています。とはいえ、パフォーマンス改善は小さな工夫の積み重ねです。方法が豊富な分、やるべきことも多いのです。

プラグインを使わずにできること

WordPressの魅力の1つといえば、豊富なプラグインなのですが、あまりたくさん使いすぎるとかえって動作が重たくなってしまいます。そこで、プラグインを使わなくてもできることなら、自力でやってみようというわけです。

たとえば、ソーシャル連携のボタンの最適化。

ソーシャル連携ボタンを設置するためのプラグインは便利ですが、手動でやるとしても定型のコードを挿入するだけです。また、こういったボタン機能は外部へのリクエストが発生するため、同期モードになっていると、1つのレスポンスが返ってくるまで処理が止まってしまいます。なので、非同期モードで実装する必要があるわけですね。

本書でも紹介されているのですが、以下に非同期モードでソーシャルボタンを埋め込むスクリプトが公開されています。これはウチでも利用させてもらってます。

まとめて非同期読み込み(Social+Analytics) – jsdo.it – Share JavaScript, HTML5 and CSS

他にも、複数あるCSSファイルやJavascriptファイルを1つにまとめてリクエスト回数を減らしたり、画像ファイルを最適化したり、といった方法が紹介されています。

プラグインを使ってできること

高速化のためのプラグインがいくつも紹介されています。

たとえば、画像の最適化。

プラグインを使わなくても専用のソフトを通せばできることですが、毎回やるのは面倒です。なので、WP Smush.itというプラグインを導入することで、アップロードした画像を自動的に最適化しよう、というわけです。

他にも、キャッシュ系のプラグインが多数紹介されています。それぞれどんな機能を持っているのか、どう設定すればいいのかを解説してくれているので、自分のサイトに合わせて選択できると思います。

サーバサイドでできること

VPS（Virtual Private server）を使ってみよう、ということで、具体的にさくらVPSでサーバ構築を行う手順が詳細に書かれています。実際、書かれているとおりにやれば、Wordpressのインストールまでできるようになっているので、当サイトを作る上で非常に助かりました。 Vimの使い方までキッチリ書かれているので、シバ山のようなずぶの素人でもなんとかなりました。

セキュアなVPSサーバの構築として、セキュリティにも気を使いながらの作業が解説されています。また、ApacheとNginxの両方について書かれていますが、本書でのイチ押しはNginxのようです。

サーバサイドのパフォーマンス改善ですが、たとえば、リバースプロキシの利用があります。リバースプロキシは、主に処理に負荷のかかる動的なコンテンツの処理を軽減するために使われます。設定方法についてもやはり詳細に解説されているため、当サイトでもなんとか導入することができました。

他にも、MySQLのチューニングやCDN・クラウド系サービスの利用などが紹介されています。