『遺失物統轄機構』の攻略本、買っちゃいました。個人的にゲームは自力でクリアしたいので攻略情報は見ない派なのですけど、今回ばかりは仕方ないんです。だってゲームが存在しないんだもの。
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本書は画集です
正確にいうなら、本書は「攻略本”風”の画集」です。ほし氏によるゲームのスクリーンショット風のイラストをまとめた本になっています。といってもただイラストを収録しただけではなく、ゲームの進行に沿うような形でまとめられているので、めちゃくちゃストーリーを感じられます。読んでいる最中、こんなストーリーテリングがあるんだなぁと膝を打ちまくりでした。もう実際にゲームでテリングしてほしいぜ。
ゲームっぽいからこそ
面白いのは、ゲームのストーリーだけに留まらず、プレイヤーとしての物語も想像しちゃうところですよね。「ここムズそうだなぁ」とか「これ絶対変な選択肢選んじゃうな」とか、自分ならこうするって想像が入り込みやすすぎる。もっというと、スクリーンショットのシーンで起こっていることだけでなく、ページとページの間の時間もいろいろと想像できてしまう。いやぁ面白そうだなぁこのゲーム。…なんで存在してないの?
想像しやすさについては、どこかで見たことあるようなゲームシステムで形作られていることも理由かもしれません。学生として生活しつついろんなNPCと交流していくのは「ペルソナ」っぽいし、三人称視点での探索やバトルは「ダークソウル」っぽさもあります。とはいえ、ゲームっぽさを表現しようとするなら、どうしても既存のゲームに寄せることになるでしょうし、仕方ないかなーと思います。個人的にはどっちも大好きなゲームなのでウェルカムです。ウェルカムしたところで遊べないんですけど。
攻略情報もあるでよ
本の内容は9割くらい上記のスクリーンショット風のイラストで埋められているのですが、残りの1割ほどは本当に攻略本みたいな情報が掲載されています。ストーリーのチャートとかマップとかキャラクターや敵の設定とか、カッチリまとめられています。今や攻略情報ってネットで見るものですから、もうなんかちょっと懐かしさすら覚えますよね、こういうの。惜しむらくは装備やアイテムの紹介がないことかなぁ。終盤のページで装備してるヤケクソみたいな武器の詳細、知りたかったぜ。
このゲーム自体が”遺失物”なのでは?
そんなわけで『遺失物統轄機構』、チュートリアルから真エンディングまで掲載されているので、最後まで読むとガッツリプレイした気分になれます。いや、でもそれはゲーマーとしてまずいのかもしれない。動画勢ならぬ書籍勢(?)になってしまいますし。やらずにやった気になるとか言語道断です。というわけで、プレイさせてもらえませんか。ほら、カドカワさんはゲーム事業もやってるそうじゃないですか。いけるいける! このゲームを「遺失物」にしないためにも、なんとかならないでしょうか。…ならんか。