格ゲー初心者講座 第4回 相手”プレイヤー”と駆け引きをしよう

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ここまで、自分のやることを絞り込んでシンプルにして、相手に視点を移すところまできました。 ここからは、相手キャラクターではなく、相手”プレイヤー“に意識を置いていきます。

 

格ゲー初心者講座 第1回 最初に意識すべき3つのポイント
格ゲー初心者講座 第2回 シンプルな考え方で自キャラを操作しよう
格ゲー初心者講座 第3回 相手キャラに目を向けよう
格ゲー初心者講座 第4回 相手”プレイヤー”と駆け引きをしよう
格ゲー初心者講座 第5回 カンタンに使えるネタを4つ

相手もこちらと同じ人間です。人間同士だからこそ、駆け引きが発生します。 どんな駆け引きが行われているのか駆け引きに勝つためにはどうすればいいのか、そんなところを書いていきたいと思います。

自分の行動を相手に意識させる

こちらが相手を見ているのと同じく、相手もこちらを見ています。 こちらの行動を見ることで、行動の傾向を掴もうとします。 「こいつ下段が多いな」とか「全然投げは使ってこないな」とか。 そこから、「下段ガード安定だなー」とか「投げ抜けは意識しなくてもいいな」とか、行動に反映されていきます。

じゃんけん要素である、中段、下段、投げを散らして、読まれにくくするのも作戦です。 でも、どれか1つを意識させることで、別の選択肢を通りやすくする、という作戦もあるのです。 先ほどの例だと、下段攻撃が多いと意識されているので、中段攻撃や投げが通りやすくなっているともいえます。
下段攻撃はあくまで相手の意識に対する攻撃で、印象付けるのが目的です。そして、本命は中段攻撃からのコンボ!という狙いがあるわけです。

特定の選択肢を意識させる」という行動は相手もやってきます。 「こいつ中段ばっかりだなー、立ちガードしとこ」なんて思っていると、勝負どころで下段攻撃が飛んでくるかもしれません。 こうして、お互いの狙い、思惑が入り乱れて複雑な駆け引きに発展したりします。

じゃんけんの前にリスクとリターンを考えておく

じゃんけんの勝敗は確率です。グー、チョキ、パーの3つの選択肢をもっていますが、この場合の条件は完全に同じです。 格ゲーも、中核になっているのはじゃんけんのような構造なのですが、選択肢は平等ではありません。(同キャラ戦はともかく) 下段攻撃といっても、キャラクターによって性能が異なるわけです。じゃんけん構造といっても、強いグーもあれば、弱いグーもあるわけですね。

ここで重要なのは「リスクとリターン」の考え方です。

格ゲーでは、どんな行動にもリスクとリターンがあります。 例えば、隙はでかいけど威力が高い攻撃、というのはハイリスクでハイリターンといえるでしょう。 駆け引きの際に重要になるのが、この「リスクとリターン」です。 できるだけリスクを抑えて、できるだけ大きなリターンのとれる選択肢を使おうというわけです。「強いグー」ですね。

初心者にあちがちなこととして、とにかくリターンのでかい選択肢を選んでしまうことがあげられます。 こういった選択肢は、大抵リスクも大きいので、反撃されてあえなく撃沈してしまうことも多々あります。 これとは対照的に、初心者を抜け出した人は、リスクの大きい行動をとらなくなっていきます。 「堅実な立ち回り」というやつですね。

どれが「強いグー」なのかを知るには、自分のキャラクターの技の性能をよく見てみましょう。 攻略サイトなどで「ガードされても反撃は受けない」というように書かれている行動は、リスクの小さい行動といえます。 こういったリスクの小さい行動を中心に戦い方を組み立てていきましょう。 最初は地味な戦い方になるかもしれませんが、堅実な行動の積み重ねが、強い立ち回りを生み出すのです。

有利な駆け引きをやろう

対戦スタート時、お互いの状況は五分です。どちらにとっても有利でも不利でもありません。 すべての行動にはリスクとリターンがあるため、何か行動を起こせば、どちらかが有利になったり、不利になったりします。

例えば、ダウンを奪ったとき。相手は起き上がるまで攻撃ができないので、かなり有利な状況といえます。 ここから攻撃を重ねていくのがいわゆる「起き攻め」というやつですね。

攻め側は中段、下段、投げなど、じゃんけんを仕掛けることができるし、当たればダメージを奪えます。 ダウンした側はこれらの攻撃を凌がなければなりません。 じゃんけんは駆け引きですが、この場合は攻め側が一方的ともいえるほど有利な状況です。 このように、有利な状況を作り出した上で駆け引きを仕掛ける、というのが定石です。

もちろん、上記の例だと、ダウンを奪うまでにも駆け引きはあります。 お互いが行動できる状態での駆け引きは、どちらにもリスクとリターンがつきまといます。 だから、ここではリスクの少ない行動で「堅実な立ち回り」をします。

無理にじゃんけんは仕掛けません。「堅実な立ち回り」の結果、有利な状況を勝ち取れたときにじゃんけんを仕掛けにいきます。 平等なグー、チョキ、パーではないといっても、結局は確率勝負に近いので、安定して勝ち続けるのは難しいのです。

駆け引きの回数を減らす

駆け引きは人間同士の読み合いなので、百発百中はありません。 だから、安定して勝つためには、対戦中の駆け引きや読み合いの回数を減らそうとします。 そのためには、1回じゃんけんに勝った場合のリターンを最大化することです。

具体的には、下段攻撃が通ったのなら、そこから繋げられるだけコンボを繋いでダメージを稼ごう、というわけです。 コンボ技術は操作技術なので、トレモなどで腕を磨くことになります。

しかし、常に最大ダメージのコンボを使うことが最善とは限りません。 コンボをしめる技の隙が大きいと、コンボ後の状況が悪くなってしまいます。 有利な駆け引きができる状況を継続する、ということも大事です。 最大ダメージではなく、あえて隙の小さな技でコンボをしめることで、さらに自分のターンを継続できるわけです。

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駆け引きは経験がモノをいう

誰しも最初は初心者でした。すごく強い人も上手な人も、最初はみんな初心者でした。 誰もが初心者時代を経験しているわけです。 だから、初心者の動きってすごく読まれやすいんです。みんな、自分も昔は初心者だったから

強い人に全然勝てず、ボコボコにされていると、何もかもが見透かされているような気がするかもしれません。 実際、見透かされている部分はあると思います。「あー、おれも昔はこうだったなー」と思うところがあるからです。 でもみんな、それを乗り越えていったわけです。

駆け引きについては経験によるところが大きいです。これは格ゲーだけに限ったことではないでしょう。 だから、経験を積み重ねるしかありません。 といっても、ただなんとなく対戦を重ねるのではなく、ここまでに書いてきたことを意識すれば、少しでも早く初心者を抜け出せるんじゃないかな、と思います。

格ゲーは、なんか勝てるようになってきた!というタイミングが1番楽しい時期だと思います。これを読んでくれた初心者の方が1人でも多く、1番楽しい時期を経験できるように願っています。

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