「OUYA」のコンセプトの1つである体験版の提供の義務が撤廃されるようです。
「Free-to-Try」を掲げ、すべてのゲームに体験版を用意することを必須としていましたが、今後は開発者の意向で体験版の有無を選択できるようになります。
「OUYA」はクラウドファウンディング発のAndroidの家庭用ゲーム機です。
KickStarterでの大成功プロジェクトの代表の1つですね。
クラウドファウンディングから生まれたというだけでなく、さまざまな新しい試みに挑戦していたOUYAですが、そのコンセプトの1つがなくなるようです。
ゲームは買って遊んでみなければわからないのに、買う前に試してみることができない、という販売方式を”前時代的なもの”とし、中古販売や違法コピーを生み出す一因でもあるとして、OUYAではすべてのゲームに無料体験版が提供されていました。ユーザーはお金を払う前にゲームに触れることができたわけです。
なので、OUYAでゲームを配信するすべての開発者は、無料体験版の提供が義務付けられていました。しかし、この要求が撤廃されることになりました。
どうして撤廃されることになったのか、というと…
無料で体験版をプレイできるのはユーザーにとってはよいアピールだったのですが、開発者にとっては、無料の体験版を作らなくてはならなかった、ということです。
体験版を作るのは、ゲーム本編を作るのとは別の手間がかかるわけです。
「えっ?ちょっと序盤を切り出すだけじゃないの?」なんていうと開発者からグーで殴られるでしょう。もちろん、ゲームによってはそれほど大きな工数を割かなくてもいける場合もあるでしょうけども。
無料体験版の義務がなくなることで、今後は開発者が体験版の有無を自由に選択できるようになります。
個人的には、たしかに体験版の存在はありがたいのですが、ゲームによって向き不向きはあると思うのですよね。体験版が欲しくなるタイトルもあれば、なくても問題ないタイトルもあるんじゃないかと。
コンセプトの1つを撤廃するというのは、何かとネガティブな印象を受けてしまいかねませんが、ビジネスとして柔軟な対応をしているって点では評価するところなのかなとも思います。
情報元:
All of Ouya’s games have free trials, but that’s going to change – GameSpot
Ouya to remove free trial requirement in April • News • Android • Eurogamer.net