ゲームにまつわる怖い話 海外の都市伝説の定番ネタ6選

ゲームにまつわる怖い話はいろいろありますが、海外でも同じようにいろいろあるみたいです。海外の都市伝説は日本で出回っているものとは違う話がほとんど。ゲームが海を渡っても怖い話は海を渡れなかったようです。今回は海外の都市伝説の中でも定番のエピソードをいくつか紹介しましょう。

ゲームにまつわる怖い話といえば、『真・女神転生』の「すぐにけせ」とか『ぼくのなつやすみ』の「8月32日」とか『零』シリーズの開発秘話とか、どれもお馴染みのエピソードで出尽くしてしまっている印象があります。新たな都市伝説が登場しづらくなった現状、ボクは新たな都市伝説を求めて海外サイトを巡ってみました。

「ゲーム 都市伝説 海外」などで検索すると「Atariの墓から『E.T.』が!」って話が出てきてしまうので、「game Urban legends」などで検索します。すると出るわ出るわ、海の向こうでもゲームにまつわる怖い話が大量にヒットします。しかも、日本で伝聞されている話とは違うものばかり。ちなみに、そもそも「都市伝説」という言葉は「Urban Legend」という造語の訳語として日本に輸入されてきたらしいです。

いくつかのエピソードをまとめた同じような記事がたくさんあるようなので、海外でも定番ネタは決まっているみたいですね。というわけで、ゲームにまつわる怖い話、海外での定番ネタっぽいやつをいくつかご紹介しましょう。

Killswitch

『Killswitch』といってもソニータイマーの話ではありません。1989年にソビエト連邦のKarvina社で作られたゲームの話です。このゲームは5,000~10,000本が生産され、ロシアでは人気があったとのこと。

ゲームはサバイバルホラーの先駆けといった内容になっており、プレイヤーは操作キャラクターを少女Portoと透明の悪魔Ghastの2人から選択し、放棄された炭鉱の中で悪魔と戦いながら進む、パズルとアクション要素をもつゲームでした。目に見えない悪魔を操作するのは非常に困難であるため、ほとんどの人は少女を選んでプレイしていたそうです。本作はクリアするとゲームのデータを自己消去する仕様であったため、透明な悪魔を選んでクリアした人は誰もいなかったという。

2005年、『Killswitch』がeBayに出品されていたところ、$733,000でヤマモトリュウイチという日本人によって落札。彼はこのゲームの内容を記録に残そうと、プレイ動画を撮ってYouTubeにアップロードしようと画策していました。しかし、アップロードされた動画は、ゲームを開始した彼がモニターを前にただ泣いているだけの動画だった。

ちなみに、YouTubeで検索するとゲームプレイ動画はアップロードされていました。クリアすると消えてしまうゲームがどうして残っているのでしょうね。ヤマモトさんが泣いている動画は見つかりませんでした。

KillSwitch Porto Gameplay – YouTube

ラベンダータウン・シンドローム

『ポケットモンスター赤・緑』に登場するシオンタウンは海外版だとLavender Townになります。なので、ラベンダータウン・シンドロームは日本語にするとシオンタウン症候群となるでしょう。

日本で本作が発売された1996年、日本では7歳から12歳くらいの子供たちが事故にあったり病気になったりすることが増加したそうです。この子供たちは皆『ポケモン』を所有しており、シオンタウンまで進めていたとのこと。

シオンタウンは死んだポケモンの墓地ということで怖い雰囲気の音楽が流れるのですが、この音楽に子供にしか聞こえない高周波の音が混ざっており、その音が頭痛や吐き気の原因になり、さらには精神に異常をきたして自殺するケースまであったとか。海外版はシオンタウンのBGMを差し替えて出荷されるに至ったとのことです。

Lavender Town (Original Japanese Version from Pokemon Red and Green) – YouTube

ちょっとまって、日本のエピソードなのに日本人のボクはまったく聞いたことありませんよ? 実際、「シオンタウンの曲って怖いよね」って話はよくされていますが、シオンタウン症候群の話題は海外のみで流れているようです。そりゃ『ポケモン』発売当時に子供たちの事故が増加なんてしていませんから、日本で広まるはずもないのですけど。

Fallout 3の予言した未来

『Fallout 3』核戦争後の未来を描くレトロフューチャーなオープンワールドのRPG。このゲームの中にはなんと現実世界に対する予言が含まれていたというのです。

予言は、ゲーム内のモースル信号とラジオ局の隠しメッセージを通して伝えられています。しかしながら、これらは次のようなDJの不可解な言葉で流されています。「今日、女王が死んだ。世界中がみんな英国人になったかのように悲しんだ。」、そして、「信じられない、ブリトニーがオスカーを勝ち取るなんて!」など。これらの台詞には、日付と解釈できるモールス信号が続いています。この日付によると、女王の命日は2014年3月19日ということになるそうです。

Fallout 3 Morse code transmission – YouTube

もちろん、女王の方の予言はハズレております。モールス信号を日付に解釈とか、なんだかキバヤシっぽくていいですね。ちなみにブリトニー・スピアーズがオスカー像をゲットする方は2023年だそうですので、楽しみに待ちましょう。

ムジュラの仮面の”BEN”

これは海外コミュニティサイト4chanに投稿されていた話。投稿者によると、カートリッジに何も書かれていない『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』を入手したそうです。

このカートリッジには最初から”BEN”と名前のついたセーブデータが残されていましたが、彼はそれを無視して新しくゲームを開始。しかし、すべてのNPCが彼のことを”BEN”と呼んでいることに気付いたのです。気味が悪くなった彼は”BEN”のセーブデータを削除し、再度新しくゲームを始めました。

しかし、ゲームの動作がおかしくなってしまいます。音楽が逆再生されたり、不気味な笑みを浮かべた主人公の彫像が付いてきたり、何度繰り返してもゲームが進まず、主人公は死んでしまいます。その後、消したはずの”BEN”が戻ってきており、さらに“drowned”(溺死)というファイルまで追加されてしまいます。

何度プレイしてもすぐに死んでしまい、毎回あのゲームオーバー画面と対面することになってしまいました。

「大変な目にあいましたねぇ・・・」

BEN.wmv – YouTube

動画があるので説得力が高いですね。ハックロムか何かでしょうか。にしても、どこの誰がこんなものを作って流したのやら。

Berzerk

『Berzerk』はアーケードゲーム時代の有名なタイトルの1つ。ロボットたちと戦う内容になっています。このゲームは人の死とゲームとを結び付けた最初の例であり、さらに1年後にも死者を出しています。

最初の犠牲者はJeff Dailey氏で、彼は1981年に『Berzerk』をプレイした後に死亡しています。次の犠牲者はPeter Burkowskiという18歳の健康な青年でした。彼は『Berzerk』のハイスコアにイニシャルを入力した後、15分以内に死亡。どちらの場合も死因は心臓発作であったという。

berzerk

アーケードゲーム時代を代表するほど有名なゲームなら、さぞかし大量の人が心臓発作になっていそうなものですが、2人くらいなら偶然で済みそうな感じですね。

Polybius

ゲームの都市伝説の中でも最古のものではないかといわれているのが『Polybius』の都市伝説。

『Polybius』は1980年代初頭、オレゴン州ポートランドに登場したアーケードゲームでした。筐体上部のロゴやスティックを除いては真っ黒のキャビネット。ゲームは、クラシックシューターの『Tempest』と『パックマン』のパズル要素を融合したような内容でした。

このゲームをプレイすると、記憶喪失、失神、吐き気、発作、頭痛、夜驚症など、ありとあらゆる健康障害を引き起こし、場合によってはプレイ後それほど間をおかずに自殺してしまうこともあったようです。黒ずくめの男たちがゲームからデータを収集していたとの報告もあり、『Polybius』はゲームの形をした政府の実験だったのではないかという推測まであります。

『Polybius』の筐体を撮影した画像はネット上にいくつかありますが、実際にこのゲームが存在していたのかどうかすら定かではないようです。

Polybius

体調を崩すほどおもしろくない、ってことはあるかもしれませんが、余程つまらないゲームだったのでしょうか。

参考:WOW dude – News: The Creepiest Urban Legends In The History of Gaming
16 Of The Spookiest Video Game Urban Legends