【スプラトゥーン】ヒーローならば多角的にインクを活用せよ シングルモード・レビュー

発売後からナワバリバトルに身を投じて目の下がクマで真っ黒…まさにイカになってしまった人も多いとは思われますが、シングルキャンペーン「ヒーローモード」も忘れずに遊んでみましょう。陣地のために塗りつぶすだけではない、新しいインクの活用法がアクションに昇華されています。

スプラトゥーン シングルモードのレビュー

『スプラトゥーン』は対戦をメインとしたタイトルですが、シングルモードもカッチリと作り込まれており、無視するにはもったいないクオリティに仕上がっていたので、内容の紹介をしていきます。シューターとしての側面が強い対戦と比べて、シングルはアクションとしての側面が強くなっている印象ですね。

難易度曲線は非常に滑らかであり、隅々までキレイに調整されたレベルデザインとなっています。ナワバリバトルではそこらじゅうにインクを塗りたくる悪ガキっぽいイカですが、シングルのヒーローモードはまさに優等生の出来といっていいでしょう。

公式サイト:Splatoon(スプラトゥーン)

ゴールを目指して進むステージクリア型アクション

ストーリーでは、デンキナマズを救出する、という名目ですが、要するにゴールを目指して進むアクションになっています。ゴール地点にデンキナマズが設置されている、というわけです。敵との戦いもありますが、どちらかといえば飛んだり跳ねたりしながら進行するプラットフォーマーの要素が強くなっています。

スプラトゥーン ヒーローの足場は狭い

シングルモードは全27ステージとボス戦が5つ。各ステージごとに残機制となっており、最大ストックは3。チェックポイントごとに1UPできるものの、残機が尽きればふりだしへ戻されます。撃ち合いで死ぬことはあまりないのですが、転落による即死は多いため、残機がなくなると結構ドキドキです。

正直なところ、別に残機制でなくてもいいんじゃないかなぁ、という気がしないでもないですね。そうそう全滅することはないとはいえ、転落で即死が多いゲームですから、スタートからのやり直しはなかなかにゲンナリします。ここ数年は「たくさん死ぬけどすぐ復活できる」系のゲームが多かったこともあり、久々に残機制の緊張感を味わったような気分。”死にゲー”は高難易度であることが多いですから、どっちがヌルい、という話でもないですけど。

ヒーローならばインクを多角的に活用せよ

スプラトゥーン ヒーローモードはプラットフォーマー要素が強い

インクで床を塗って陣地を拡げる対戦とは違い、こちらはインクで足場を作っていくような印象ですね。全体的に足場が悪いので、インクで進路を作っていくイメージ。インクはイカで潜って高速移動するだけではなく、高い場所に登るためにも必要となり、より立体的な活用法が求められます。たとえるならば、どんぶら粉というより重力ペンキとしての利用方法が重要になる感じ。

各ステージには回転する床やインクで膨らむスポンジブロックなど、さまざまなギミックが待ち受けています。ステージごとにコンセプトが明確、かつチェックポイントごとにギミックの複雑さが上がっていくので難易度曲線も非常に滑らか。たとえば、ステージ序盤に新たなギミックを配置してプレイヤーにどういうものかを提示し、中盤にはギミックと合わせて敵を配置、終盤にはさらにギミックを組み合わせた応用が待っている、という流れでプレイヤーを学習させているのです。

スプラトゥーン プラットフォーマー要素の強いヒーローモード

頭を捻って進行方法を考えながら進むのですが、どうすればよいかわからずに詰まる、なんてことはなかったですね。本当に丁寧に調整されているのだと感じました。あと、狙って撃つより飛んだり跳ねたりが重要なので、クリアする頃には個人的に苦手だったジャンプが上達しましたね。ジャンプはWii Uパッドの右スティックのすぐ下のボタンだから押しにくくて仕方なかったのですけど、人間なにごとも慣れるものです。

ただ撃つだけではタコを倒せない

ステージに登場する敵は、激しい撃ち合いをするためのエキストラではなく、プレイヤーの進行を阻止するお邪魔キャラといった印象で、シューターとして狙って撃つ楽しさはあまりないかもしれません。撃ち合いは対戦の方でイヤというほどできるでしょうから、明確に区別されているといえば、そうなのかも。とはいえ、インクに潜ればこちらを見失ってくれるので、進攻ルートを確保してから潜って近づいて撃つ、という基本は同じになっています。

一部のステージではタコゾネスなる仮想敵とのバトルもあります。これはBOT戦に近いモノになっていますね。オンラインのステージと似たような場所での戦いもあるので、練習用にはいいかもしれません。といっても、塗った面積は関係ありませんし、何よりオフラインの武器は強力すぎるので、無双して気持ちよくなれるだけかもしれませんけども。

スプラトゥーン タコゾネスとの戦い

アクションとしてインクの多角的な活用が求められるヒーローモードですが、ボス戦はその最たるもの。弱点を3回撃てば勝ち、という「ゼルダ」的なボス戦ですが、弱点を撃つためには少し頭を使わなくてはなりません。また、弱点を撃つたびに攻撃が激しくなっていくので、瞬時に対応する力も求められますね。

スプラトゥーン ボスのナマズ

ボス戦も難易度は高くないのですが、最終決戦のみムズかしさが跳ね上がる印象です。即死のメガホンを含めた攻撃は激しい上に足場もどんどん悪くなり、何よりも非常に長期戦になることが難易度を大きく上げています。即死が増えればそりゃあムズかしくなりますよね。

戦い自体は基本をみせてからの応用に映っていく流れなのですが、全体を通してみると難易度曲線が突然ドンと上昇したように感じましたね。非常にアツイ戦いであることは間違いないので、イカたちにはぜひとも体験してもらいたいと思えるバトルではありました。

ご褒美は装備品とイカのヒミツ

各ボスの撃破特典として対戦で使える武器がショップに追加される他、全ステージクリア特典として、ヒーローモードで着ていた衣装とタコゾネスが着ていた衣装がもらえます。どちらも対戦で使えるのでご褒美としては最適ですね。

スプラトゥーン ヒーロージャケットレプリカ

繰り返し遊ぶための要素として収集品があります。各ステージごとに1つ、ミステリーファイルというアイテムが配置されており、ゲットすれば世界観に関するイラストと解説が手に入る、というもの。どのミステリーファイルもステージ中のややわかりづらい場所に配置されているので、見つけるのは一苦労ですが、イジワルな配置というわけでもないので自力でコンプリートもなんとかなる感じですね。というか、なんとかしました。

「イラストと解説なんて…」と思われるかもしれませんが、「そもそもこのイカたちって何なの?」という疑問に対する答え(というかヒント)になっているので、入手する価値アリでしょう。意外な登場人物(?)のヒミツも明らかになるので、ぜひ集めてみましょう。ちなみに、このファイルの右下に書かれているラクガキ、実はパラパラアニメになっているのがポイント高いですよね。

スプラトゥーン ミステリーファイル

滑らかな難易度曲線を描く美麗なインクで飛び跳ねよ

そんなわけで『スプラトゥーン』のシングルモードは優れたレベルデザインをもつハイクオリティなアクションゲームでした。プレイヤーのアクションとステージのギミックを合わせた新感覚なプラットフォーマーを滑らかな難易度曲線で描く…これぞ任天堂のお家芸といいますか、さすが任天堂といいますか、そんな感じです。自らが上げ続けているハードルを自ら超えていく、さも当然のように。

スプラトゥーン ヒーローモード

あくまで本作のメインは対戦なので、シングルモード単体で見た場合にはややボリューム不足を感じるかもしれませんが、そのクオリティは間違いなく高いものとなっています。日夜ナワバリバトルに明け暮れるイカたちも、たまにはヒーローになって世界を救っておきましょう。ミステリーファイルを集めればイカワールドへの愛着はさらに確固たるものとなり、ますます睡眠時間を削ってくれることでしょう。

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