【Cookie Clicker】すべてはクッキーのために 時空も物理法則も超えたケタ違いのクッキーを焼こう

ここ数日、各所を賑わせているのがブラウザゲームの『Cookie Clicker』。ただひたすら数字が増え続けることの楽しさを教えてくれます。

Cookie Clicker

ここのところあちこちで目にする「クッキー」という単語は、おそらくこれのことです。

「秒間1000CPS(CPS:Cookies per second)超えた!」だの「タイムマシンキター!」だの「反物質炉で世界が変わったわ」だの「ババアの機嫌が悪いわー」だの。何を言っているのかわかりませんが、みなさんクッキーを焼いているようなのです。

クッキーで世界を埋め尽くす科学の力

『Cookie Clicker』はその名のとおり、画面に表示されたクッキーをクリックすることでクッキーが1枚焼けます。焼けたクッキーを消費することで、クッキーを生産する施設を買っていき、大量のクッキーを焼き上げようという内容です。

最初のうちは数枚、数十枚単位でクッキーができあがっていくのですが、だんだんと生産数のケタがおかしくなっていきます。秒間1000枚程度は序の口、1万枚を超えてもまだまだ入り口にも入っていません。1000万枚を超えるとさすがにおかしい気がしてきますが、100億枚を超えても止まるところを知りません。

たかがクッキーごときに何を言っているのかわからないと思いますが、やってる人にもわかっていないと思います。FarmやFactoryでクッキー生産くらいはわかります。Mineでチョコチップを掘り起こしてもいいでしょう。しかし、ロケットをクッキープラネットに飛ばしたり、錬金術で金をクッキーに変えたりしはじめると何かがおかしくなってきます。PortalでCookieverseへの扉を開いてみたり、Time machineで食べようとしているクッキーを回収したり、反物質炉でクッキーを作り出したりと、もう意味がわからなくなります。

いや、100万歩ゆずってここまではまだいいとしましょう。すばらしい科学と技術の力でクッキーを作っているにすぎません。しかし、コズミックババアってなんだ。ミュータントババアってなんだ。アルターババアにババアのババアにアンチババアってなんなんだ。ババアのゲシュタルトが崩壊です。秒間10億枚のクッキーを焼き上げるためとはいえ、人間辞めすぎでしょう。

ともかく、ちょっとおかしい世界観ですが、クッキーのケタ数が文字通りケタ違いにインフレしていく様は壮快。ひたすらに数字が増えていくだけ、という、ただそれだけなのですが、これが妙に楽しいのだからおかしなものです。

数字がモリモリ増える様を眺めるだけなのに楽しい

シューティングゲームでスコアが伸びていくのは壮快ですし、格闘ゲームでコンボを伸ばしてダメージ数が上がっていくのも楽しいものです。RPGでキャラクターのステータスを鍛えていくのも、お金を貯めていくのも楽しめる要素でしょう。

『Cookie Clicker』は、この「数字が増えていく楽しさ」の極地にあるといえるでしょう。数字が増えていくことだけに全振りされているのです。ケタ数を数えるのも面倒になるくらい爆発的に伸びていく数字を見ているのは本当に楽しい。なんで楽しいのか?と聞かれても、だってクッキーが増えるんだぜ?としかいいようがありませんけど。

ゲームとしてみた場合、プレイヤーのやるべきこと、考えるべきことは、どの順番で施設やアップグレードを買っていくか、ということくらいです。基本的には放置しておけば勝手に増えていくので、やらなくてもいいゲームが実現されているといえるかもしれません。

数字が増えていくことに喜びを感じられるゲームというものは多数あるわけですが、どれも自分の力で得るからこその喜びでした。しかし、『Cookie Clicker』は何もせずに手に入る数字に対しても喜びが感じられるようになっている、というところが注目すべきポイントでしょう。水は低きに流れる、なんていいますけど、一体どこまで流れていけるものなのでしょうか。

ブラウザ上で開いておくだけでいいので、とりあえず立ち上げてしまうわけですが、見るたびにすさまじい勢いでクッキーが焼き上げられており、施設の増設やアップグレードができるようになっているのでさらにCPSを加速させます。だんだんとアップグレードまでの必要枚数が増えていきますが、それまでの時間は他のゲームでもやって潰せばいいのです。…なんか間違えているような気がしないでもない。

クッキーの数だけでなく、妙に充実したAchievements(実績)も見どころ。

2013-09-16_0212_compressed.jpg

実績やトロフィーを解除していく楽しさはすでに広く知られていることだと思います。特にゴールのない本作ですから、1つの目標にしてみるのもよいでしょう。とはいえ、コンプリートを目指すとなると話は別。ゴールデンクッキーを777枚も集められるかというところでボクは諦めています。

とはいえ、このゲームはメニューからセーブすることが可能で、セーブデータのインポート、エクスポートにも対応しています。別のPCでもスマホでもセーブデータをもっていけるので、いつでもどこでもクッキーを焼き続けることができるのです。これならなんとかなるかもしれませんね。

さて、こんなくだらない記事を書いている最中にも、裏のブラウザでは秒間30億枚のクッキーが焼き続けられています。みなさんのクッキーもそろそろ焼きあがったころではないでしょうか。タイムマシンと反物質炉と100人のババアが待っています。さぁ、クッキーを焼き上げましょう!

Cookie Clicker