『Middle-earth: Shadow of Mordor』は『指輪物語(ロード・オブ・ザ・リング)』と『ホビットの冒険(ホビット)』の間の繋ぐ物語を描いたゲームです。いかにもRPGな『指輪物語』の世界観ですが、やってることはガチのアクション。オークに埋め尽くされた世界をめっちゃカッコイイ殺陣で斬り抜けるのが最高に壮快なのです。
『指輪物語』の世界を舞台にしたゲームということで注目を集めている『Middle-earth: Shadow of Mordor』。個人的に『指輪物語』への思い入れは特にないので申し訳ないのですが、Twitchでストリーミング配信を見ていると我慢できなくなったのでついカッとなって買ってしまいました。だってSteamを見たら売ってるんだもの。
Steam:Middle-earth™: Shadow of Mordor™
今回購入したのはSteamのPC版。対応言語に日本語は含まれていないので英語でプレイ中です。日本語版については、2014年12月25日にPS4とPS3、Xbox Oneにて発売予定となっています。もしかしたらPC版にもそのタイミングで日本語に対応されるのかもしれません。そんな淡い期待を抱きつつ英語と格闘中…いや、ウソをつきました。適当に読み飛ばし中。
さて、今回はゲームの第1印象を伝えるインプレッションなのですが、すでに8時間ほど遊んでいます。オークさんと戯れるのが楽しすぎてストーリーはあんまり進んでいないのが現状。ボクにもエルフの姫騎士の才能があるのかもしれません。ともかく、ボクの英語力のなさもあって、ストーリーに関しては書くことができないのでネタバレはあんまりないと思います。
『指輪物語』の世界でオープンワールドアクション
冒頭でも書いたとおり『Shadow of Mordor』は『指輪物語』の世界を舞台にしています。剣と魔法で中世的なファンタジーですね。オークに国を奪われてしまった主人公のタリオンさんは幽鬼の力を手にオークどもをブッ飛ばしにいくわけです。
ビジュアルを見ているとなんだかRPGっぽく感じてしまいますが、オープンワールドのアクションゲームです。マップに点在するイベントの場所まで行ってミッションスタート。目標を達成したら経験値などの報酬をゲットし、また次なるイベントのポイントへレッツゴー、みたいな流れになります。この進行スタイルは「GTA」シリーズなどの箱庭系に近い感触かも。
なかなか広いフィールドですが、どこに行ってもオークだらけ。人間もいないわけではありませんが、オークの奴隷として強制労働の真っ只中にあるようです。なので、華やかさも生活感もあまりなく、ひたすらオークの世界が拡がっています。なので、あまり細かいことを気にせず、適当にオークをぶちのめしながら移動し、イベントがはじまったらオークをぶちのめすことになるわけです。明快。
自然とカッコイイ殺陣になるアクション
主人公のタリオンさんの武器は剣、弓、短剣の3種類。剣は接近戦用、弓は遠距離専用、短剣はステルス用といった使い分けになっています。大体はステルスで背後から襲い掛かったり、遠目から弓矢でヘッドショットしたりしてオークの数を減らしてからボスに突っ込んで剣での格闘戦になります。
Rトリガーで忍び足になり、背後から接近することでステルスキル。オークさんはちょっと鈍感なので結構カンタンに背後から接近できます。また、タリオンさんは身のこなしが軽く、常軌を逸する運動能力を持っているため、普通のゲームならただの壁や崖にしか見えない場所でも平気で登れます。なので、快適なステルスライフを送ることが可能となっています。
弓矢はLトリガーで狙いをつけてRトリガーで発射するFPS的な操作になっており、RTを溜めることで威力を増すことも可能。Lトリガーで狙いをつけている間、フォーカスゲージと呼ばれるゲージがあるうちならスローモーションになるため、カンタンにヘッドショットができます。ただの矢ではなくエルフの矢なので、キャンプファイアを楽しむオークさんのたき火にぶち込むだけで大爆発。やったぜ。
そして最高にカッコイイのが剣。適当にボタンを押しているだけでもそれっぽい動きになるのがうれしいところです。オークさんは基本、数で押してくるので多勢に無勢の形勢になりやすいのですが、そこは主人公。多数に囲まれてもなんとかなるようになっているのです。
剣は、攻撃以外にパリングでの弾きが可能。画面にYボタンの表示が出るのでわかりやすく、タイミングも甘々なのでガチャプレイにもやさしくなっております。剣攻撃とパリングだけでもかなりカッコイイのですが、そこにボタン同時押しの各種技が加わることで最高にカッコイイ殺陣になります。これはマジで壮快。
といっても静止画ではあまり伝えられていない気がしますが…。オークの群れに囲まれつつ、その真ん中でバッタバッタと斬り倒すタリオンさんの勇姿は本当にカッコイイんですよ。アクションのバリエーションも豊富で、たとえばパリングで受け流してからの足払い、さらに回転斬りで首チョンパとかのフェイタルKOなどなど。ともかく、自然と役者の演じる殺陣のような画になるアクションになっていくのがプレイしていて気持ちがいいポイントですね。
バトルでやられてしまったとしても、トドメを刺しにくるオークに対して最後のQTEが発動します。「くっ、殺せ…」とか言いたいところですが、そんなことを言っている場合ではありません。やられても即ゲームオーバーになるわけではありませんが、成果を上げたオークがランクアップしてしまうのです。
オークの組織は回転率が高い模様
『Shadow of Mordor』におけるオークはただの敵ではありません。オークの中にも階級があり、彼ら同志のつながりがあるのです。そういうオークの社会の表現方法がユニーク。
本作はオークとの戦いに敗れてもゲームオーバーというわけではありません。タリオンさんは幽鬼の力を得ているので復活できます。じゃあ問題ないじゃん、というわけにはいきません。タリオンさんをやったオークは階級が上がり、パワーアップして中ボス化してしまうのです。主人公を倒したのだから報酬があるのは当然でしょうけど、ゲームの中で本当にランクアップするのがおもしろいところ。
反対に、タリオンさんに恐れをなして逃げ出してしまうようなオークは格下げです。中ボスからそこらへんの平凡なオークにランクダウン、さよなら中ボスだった日々。また、オークも一枚岩ではないらしく、オーク同士で争っていることもあります。その場合も同じように格上げや格下げが発生します。問答無用の実力主義とかマジオーク。
さらに、オークの社会はオーク同士のつながりもあります。つながりのあるオークから情報を吐かせることでオークの居場所やステータスがわかるようになります。こうしてどんどんオークの幹部たちをぶちのめしていくことになりますが、タリオンさんが負けてしまうとまた別のオークが幹部にのし上がっていく、というわけ。
オープンワールドなのにどこへ行ってもオークばかりの本作ですが、そのオークたちの社会が描かれているのは興味深いポイントです。そこらのザコだったオークが、やがては組織の幹部へとのし上がっていくサクセスストーリーを目の当たりにできるかもしれないわけですからね。そんなの目の当たりにしていたらクリアできそうにありませんけども。
そんなわけで、オークだらけの世界で単身大立ち振る舞いしております。聞くところによりますと、本作でもっとも重要となるシステムが中盤以降にならないと登場しないとのことで、今後の展開も楽しみなところ。現状でもすでに殺陣のカッコよさ、気持ちよさは本物なので十分すぎるほど楽しめていますが、確かにこれだけだとちょっと飽きてしまいそうなので、そろそろ先に進めていくとしましょう。オークの世界へようこそ。
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