地元のゲーセンで稼動しているのを見つけてちょくちょく遊んでいたのですが、このたび1コインクリアを達成できたのでうれしさのあまり更新。いやホントにそれだけなんですけど。本作をベルトアクション最高峰という人もいるのだそうで、それも納得の楽しさでした。
過去、ゲームセンターに必ず置いてあったジャンル、ベルトアクション。その全盛期とも思える時代に稼動していたのがこの『エイリアンvsプレデター』です。1994年に登場した本作ですが、同じ年に同じメーカー(カプコン)から『D&D タワーオブドゥーム』と『パワードギア』がリリースされており、本当に全盛期を感じさせます。1年に3本ですよ3本。
カプコンといえば『ファイナルファイト』を生み出したベルトアクションの大本命メーカーであり、『天地を喰らう』とか『D&D』とか、別作品のゲーム化についても上手なメーカーでもあります。『エイリアンvsプレデター』も映画のゲーム化であり、ただ忠実に原作に準えるだけでなく、原作の雰囲気をうまくゲームに落とし込んでいるところもその評価の高さの理由なのでしょう。
そんな90年代のベルトアクションをどうしていまさら遊んでいるかといえば、当時は満足に遊べなかったから、です。まず、行きつけの近所のゲーセンに置いてなかったこと。それから、たまに遠出して普段は行かないゲーセンに足を延ばしたとしても、先客がいたら待ち時間が長すぎたこと。これはベルトアクションがゲーセンから姿を消した理由でもあるのでしょう。1プレイの長さが魅力ではあるのですが、1コインで長時間プレイできてしまうとお店側は利益になりませんし、プレイヤーとしても回転が悪くてなかなか遊べないわけで。
ともあれ、そんなベルトアクションを今でも隅っこで稼働させてくれているのはありがたいことです。本当に。しかも、エブリエクステンド設定というありがたさ。『エイリアンvsプレデター』はデフォルトだと残機ゼロスタートでエクステンドは1回のみなのでめっちゃキツイのです。今回プレイしたお店では初回10万点、以降40万点エブリ設定だったので、最初からボクでもかなり遊べる設定でした。本当にありがたい。
奥が『エイリアンvsプレデター』、手前には『パワードギア』。90年代の写真ではありません。2014年現在の写真です。まず移植されそうにないタイトルだからこそ、ゲーセンで遊ぶ価値もあるというもの。
最初は初心者オススメのプレデターウォリアーで遊んでいたのですが、途中からなんとなくダッチ・シェーファーを使っていました。ジャンプ投げでズシーン!と画面を揺らすのが楽しくて楽しくて…。しかしやっぱり上級者向けのキャラクターだったようでさっぱり進めなくなり、久々にウォリアーに戻ってみたらクリアできるようになっていました。亀仙人の甲羅みたいなものだったんでしょうか、シェーファー大尉。
めでたく1コインクリアを達成できたとはいえ、楽勝というわけではありませんでした。序盤こそ順調だったものの、ラスボスのクイーン戦では残機ゼロになるまで追い込まれ、最後は恥も外聞も捨ててみっともなくメガクラッシュを連発する始末。初クリア時にありがちな、心臓をバクバクさせながらとにかくボタンを叩く、というあの感覚を久々に体験することができました。1プレイにお金がかかっているからこそ、ですよね、この感覚が強まるのって。
クリア記念の写真。残機が2にみえますが、ラスボスを倒したスコアで増えただけです。よくよく見たらスコアが映ってないのでノーコンテニューなのかどうかわからない写真になってる…。「見よ!この減り!」とかいって体力ゲージが見切れていたゲーメストを笑えません。
とにかく殴る!純度の高いベルトアクション
あらためて『エイリアンvsプレデター』を遊んでみて思ったのが、純度の高さ。ベルトアクションとしての楽しさ、おもしろさが高いレベルでまとまっていて、それでいて余計な要素がない感じ。大量のエイリアンたちをとにかくボッコボコにすればいい、というシンプルでわかりやすい内容になってるんじゃないかと。
たとえば、ルート分岐とか隠しアイテムとか、そういった隠し要素的なものはありません。出てくる敵をとにかく倒し続けるだけ。なので、余計なことを考えなくていいんですよね。もちろん、『D&D』ではそういって付加的な要素がRPGっぽい雰囲気を作り出していたので、作品ごとの向き不向きもあるのだと思います。付加的な要素がダメというわけではなく、そういう要素を入れなかったことが功を奏した一例だというだけで。
ただひらすら敵をボコボコするだけでは単調になるような気もしますが、そうはなっていないのもすばらしいところ。少しのコマンド技があり、ちょっとしたコンボができたり、状況によって技を使い分けたりと単調にはならないのです。オーバーヒート付の射撃もいいスパイス。また、前半ステージはエイリアンばかりですが、後半からは宇宙海兵隊のみなさんが登場し、拾った銃を使っての戦いになる場面も増えるため、単調さなど微塵も感じさせません。
とにかく敵を殴って進む、ただそれだけなのにいくら遊んでいても楽しい。ベルトアクションの気持ちよさや壮快感を純粋に煮詰めた結果のゲームだったからこそ、現在でも最高峰と評されているのではないかと、そんなふうに思った次第であります。
版権の問題とかいろいろあって今後も家庭用機への移植はまず期待できそうにありませんが、ゲーセンで見かけたらぜひ触ってみてください。最初はプレデターウォリアーを選んで下上Bってやってるだけで結構進めますから。
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