先行で配信されたxbox360版に触ってみました。「カラテカ」といえばおなじみのネタは残念ながら再現できず。肝心のゲームについても正直厳しい内容かも。
「カラテカ」生みの親、ジョーダン・メックナー氏が手がけたリメイクだったが、リメイク版はずいぶんと違うゲームになっていた。残念ながら日本向けには配信されていないが、それでよかったのかも。
リメイク版「カラテカ」配信間近 カラテカってどんなゲームだったっけ? | シバ山ブログ
お約束の「ネタ」は再現できず・その1
ゲームをスタートすると、主人公が崖を這い上がるシーンから始まります。これはもしかして…!と期待が高まります。
前には道、後ろには崖… となればやることはひとつ!
…??? ナンデ?後ろに移動できないんですけど…?ナンデ?
そう、このゲームは後退ができない。スティックをどちらに入れても前進しかしない。ヒロインを救うために前進あるのみ!という気迫なのか。2,3歩下がるだけでいいんですけど。
お約束の「ネタ」は再現できず・その2
「カラテカ」といえばお辞儀。命がけのバトルの前でも礼儀正しく一礼を交わすのがジャパニーズマインドだ。こちらがお辞儀をすれば敵もお辞儀を返してくれる。ここはうれしい再現、なのだが。
すこし近づいてしまうと勝手にファイティングポーズをとってしまう。そのため、お辞儀中に一撃食らって即死ができなくなっているのだ。
過去作のリメイクは少なからず過去作のファンがプレイするわけで、過去作ファンをニヤリとさせられる要素にはもうちょっと気をつかってもらいたかったところ。理不尽な要素だから無理して入れることもないんだろうけど。
格闘している気がしないバトル
さて、肝心のゲームの内容。道なりにステージを進み、敵と鉢合わせたら空手バトルを開始、勝ったら先に進むという流れは過去作と変わらない。大きく変わったのは空手バトルの部分。
空手による戦闘パートは、まず、敵の攻撃をタイミングよくBボタンでガードする。その後、パンチ(Xボタン)とキック(Yボタン)を自由に繰り出して攻撃を加える、という流れになっている。
タイミングよくボタンを押してガードしたら…
パンチとキックで攻撃を加える。キックを3回押せば下段蹴り、中段蹴り、上段蹴りを連続で繰り出す。このへんは過去作と変わらない。
あとAボタンで必殺技的なものが出せる。ヒットすると相手が大きくのけぞり、こちらの攻撃ターンが長くなる。
この空手バトルの問題は、敵の攻撃を待つしかないということだ。こちらから先制攻撃を仕掛けてもすべてガードされてしまうので、相手の攻撃を待つしかない。先に進むにつれて、敵の攻撃も単発ではなく連発になってくるので、すべてガードしきらなければいけないようになってくる。
相手の攻撃を待つことが基本になる上、あとはタイミングを合わせてボタンを押すだけになるので、まったく格闘している感覚がしない。攻撃中もこれといった爽快感がない。ボタンを押すことと格闘の気持ちよさがさっぱり結びついておらず、残念ながらどこに面白さを見出せばいいのかわからなかった。
プレイ中、なんとなくスマートフォン向けのゲームを家庭用ゲーム機でやっているような感覚になった。たしかにタイミングよくボタンを押すだけのシンプルな操作はスマートフォン向けのゲームに近いのかもしれないが、そこに爽快感も気持ちよさも何もないので、たとえタッチスクリーンで本作をプレイしても楽しむことはできないだろう。