イェーガーに乗っていればタイフーンにだって勝てる。劇場には足を運んだものの、物欲に負けて買ってしまったBD版。結果的には、映像特典が詰まっていて買ってよかったと思える仕様でした。
12.11 ブルーレイ&DVDリリース レンタル/VOD 同時開始 11.27 ダウンロード先行発売|映画『パシフィック・リム』公式サイト
『パシフィック・リム』は怪獣と巨大メカがどっかんどっかんする映画。公開中に映画館で吹き替え版を見たのですが、字幕版は見ないままだったのが気にかかっていました。というのも、実はちょくちょく日本語のセリフが挟まれているらしいことと、イェーガーの機械音声が「Portal」のGLaDOSと同じボイスであることの2つが気になっていたから。
BD版の発売と同時にレンタルも開始されており、Google PlayやPS3でも配信されているので、そっちで見るのもアリかなとも思ったのですが、BD版では何やら映像特典のボリュームがあるらしく、そっちもおもしろそうだったので結局BD版を購入。シンプルに言えば物欲に敗北…いや、結果的には正解だったので勝利です。大勝利。
参考:PS3の映画レンタルを使ってみた 使い勝手とかサービス内容とか
Amazonのインスタントビデオでも配信されています。本編を見るだけなら1番お手軽かも。
今回はBD版ならではの要素について書いていきます。なので、映画本編そのものについてはあまり触れないつもりです。そっちは劇場から出てきてそのまま書いたような鼻息の荒い記事がありますのでそちらでどうぞ。
【パシフィック・リム】感想・海外製の怪獣映画はでかくて巨大で力でパワーだった
ボリューム満点のメイキング映像は驚きがいっぱい
かなりの数のメイキング映像が収録されています。俳優やスタッフの言葉、撮影現場、制作過程などなど、いろいろと入っているので、流すように眺めていても飽きません。
中でも驚かされるのは、実写の部分。「どうせほとんどCGでしょ」と思っていた部分の多くが実は実写だったという驚きの連続です。イェーガーのコクピットが実際に作られたセットだったのは知っていましたが、シャッタードームの内部とか瓦礫の街とか壊れたジプシーとかが本物だったとは。
大きく揺れ動くコクピットのシーンはどれもハードなものだったことも語られています。そんな中でも凛子さんは「まったく文句言わねえ、あいつは本物のウォリアーだぜ」と褒められていたり、司令官の人が「マジでタフだったぜ」とちょっと素になってコメントする中
みんな何いってんの?おれは全然平気だったぜ?といいつつニヤリとしちゃう主人公のチャーリー・ハナムがかわいく見えたり。
メイキング映像は作品に対する理解を深められるわけですが、単純にみているだけでも楽しめるものになっていました。ディスク版ならではの醍醐味なので、しっかり作られているのはうれしい限り。
特典ディスクにも詰まったアーカイブとNG集
BD版は本編とメイキングなどの特典が入ったディスクの他に、資料的なアーカイブとNG集などを詰め込んだ特典ディスクが入っています。あとDVD版もいっしょになってます。なので、ディスクは3枚。
特典ディスクに入っているアーカイブは、メイキング映像に登場した絵コンテやイメージイラストなども多く登場します。ギレルモ監督のあのノートの中身まで入っていたり。
個人的にお気に入りなのはNG集。カッコイイメインテーマ曲に合わせてNGシーンを編集したものになっています。っていうか、このBGMはいろいろズルい。
本編ではカットされてしまった未公開シーンなんかも収録されています。壁を建設しているシーンで主人公の隣にいるやけに存在感のあるおじさん、やっぱり主人公と絡むシーンがあったんですね。あと予告映像にあったけど本編で見かけなかったシーンなんかも。
あとブックレットもなかなかのテキスト量。役者さんやスタッフの言葉が書き連ねられています。
ギレルモ監督自身による音声解説まで
本編映像は字幕版と吹き替え版の他に、ギレルモ監督の音声解説版が収録されています。本編を流しながら監督本人が解説をしてくれるものです。プロローグからエンディングまで、2時間ずーっと監督がお話してくれます。
映像に合わせてリアルタイムに実況解説してくれる…場面もあるのですが、細かい部分の意図やバックグラウンドの説明など、多岐に渡って解説してくれます。中でも、本作をスポーツ映画に例えて説明してくれるのが非常にわかりやすく、いろいろと腑に落ちましたね。確かにこの映画の図式はスポーツ映画と同じで、チームに入ってきたルーキーがメンバーから疑いの目を向けられ、ロッカールームで殴り合いになったりもするけど、最後には団結して勝利を勝ち取るわけです。
自身が影響を受けた「ゴジラ」や「鉄人28号」などについても語ってくれます。「ゴジラが生まれたのは奇跡だったのさ! …あっここはこの2人が出会うシーンだね。で、ゴジラだけどね…」と自身の映画そっちのけで語りだしたりするのでほっこりさせられたりします。日本の文化に対する理解の深さは本物で、下手な日本人より日本に詳しそうです彼。
ギレルモ監督はこの映画が11歳の自分に向けたものであると語っています。子供が見たら喜ぶのは間違いないのですが、大人が見ても童心にかえって楽しめる映画です。BD版を買えば、いつでもロケットパンチできるし、ハリケーンにだって勝てます。一家に一枚『パシフィック・リム』、いかがでしょうか。
ブルーレイ&DVD『パシフィック・リム』 12月11日リリース – YouTube
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