【BEYOND: Two Souls】体験版レビュー 映画を動かす感覚と霊体パートが特徴的なアドベンチャー

PSNで10月10日より配信されている『BEYOND: Two Souls』の体験版をプレイしてみました。2つのエピソードでゲームの雰囲気が掴める内容になっています。

BEYOND: Two Souls | プレイステーション® オフィシャルサイト

『BEYOND: Two Souls』は、映画的なゲームというか、インタラクティブムービーというか、そんな感じの映像とストーリーに重きをおいたタイトルです。『Heavy Rain』の開発者が手がけている、といえばわかりやすいでしょうか。

PSNにて配信されている体験版は、2つのエピソードを遊ぶことが可能です。通して遊ぶと30分程度のボリュームでした。ゲーム的にも世界観的にも、作品の雰囲気を掴むにはちょうどよい感じです。

131013-164304-1280x720p-025100_R.jpg

1つ目のエピソードはチュートリアルを兼ねた基本編、2つ目のエピソードは基本を組み合わせた応用編、といった印象なので、1つ目のエピソードから順にプレイすることをオススメします。

体験版でも音声を日本語と英語から選択できるようになっています。

131013-164304-1280x720p-000000_R.jpg

英語と日本語の両方の音声で1周ずつプレイしてみましたが、日本語ボイスでも洋画の吹き替えのような印象で、特に違和感などはありませんでしたね。好みで選んでしまってよさそうです。

映画を動かすようなゲーム

ゲームの内容はというと、映画のようなシーンをそのまま操作できる感じで、クイックタイムイベント(QTE)ゲームっぽいものを想像するとよいかも。『Heavy Rain』をやったことがある人なら、すんなり入っていけるでしょう。

QTEというとあまりいい印象を持たれない人も多いと思いますが、『BEYOND』におけるそれはちょっと毛色が違うものです。露骨なボタン指示がないシーンも多く用意されているようです。

131013-165401-1280x720p-002112_R.jpg

たとえば、格闘シーンなどでは、パンチやキックの方向に合わせてスティックを倒します。上の画像ではチュートリアルシーンのため、矢印が出ていますが、本番では方向指示はでません。

画面に指示がなくても、なんとなく正解の方向がわかるようにはなっています。

131013-165401-1280x720p-084722_R.jpg

操作そのものは極めてシンプルなので、キャラクターを動かしている、というよりは、映像を後押ししているような感覚でしょうか。ボタンやスティックだけでなく、6軸センサーを使ったアクションが混ざっているのも『Heavy Rain』から引き続き登場してます。

QTE的なイベントの成否により、次の展開が変化していきます。体験版の時点でもかなりのパターンがありそうな感じです。ただし、展開に変化があるものの、大筋のストーリーは変わらないようです。

131013-165401-1280x720p-063421_R.jpg

たとえば、「逃亡」のエピソードでQTEに失敗すると捕まってしまうのですが、その場合は捕まった後に脱出するシーンが追加されて結局逃げ出す、といった感じ。失敗をする場面にもよって変化しそうなので、分岐はかなりありそうです。

霊体エイデンを操作するパートが最大の特徴か

『BEYOND』の特徴として、主人公ジョディの連れている霊体エイデンの存在があります。霊体のエイデンを操作するパートもあり、これが本作最大のポイントといってもいいかも。

131013-164304-1280x720p-050257_R.jpg

幽体離脱ではなく、背後霊だか守護霊だか、そんな感じでジョディにとりついているエイデン。霊体なので壁もすり抜けられます。実体に対しても力を発揮できたり、他人に憑依できたりと、けっこう何でもアリな心強いジョディの味方です。

131013-164304-1280x720p-054935_R.jpg

エイデンのパートは空間を自由に移動できる感じになっています。FPSの観戦モードにおけるフリーカメラのような感覚、といえばわかりやすいでしょうか。とはいえ、ジョディの身体から離れすぎることはできず、移動できる距離には限界があります。

ジョディを操作するパートでは、映画を操作するような感覚で自由度は低いのですが、エイデンを操作するパートでは自由度が高く、ここがゲームを進める上でもキモとなりそうです。

ちなみに、人間には姿がまったく見えていないエイデンですが、犬は気配を察知できるようで、近づいたら吠えられました。細かい。

131013-165401-1280x720p-043812_R.jpg

体験版での終盤のシーンでは、包囲されたジョディを助けるためにエイデンとして暴れることになります。ここはQTEではなく、周囲を自由に動き回って利用できるものを探し、状況を打開すべく立ち回ることになります。このへんはアドベンチャーっぽいかも。

131013-165401-1280x720p-191408_R.jpg

うまくいけば、このシーンで包囲を破って脱出、うまくいかなければ、1回捕まるけどその後のシーンで脱出、という流れでした。失敗したら即ゲームオーバーでリトライ、というわけではなく、そのまま自然と流れていってしまうあたりが本作のすごさでしょうか。

131013-175906-1280x720p-001119_R.jpg

失敗してもわざわざ追加シーンが用意されているので、「この場面で失敗したらどうなるの?」とわざと失敗してみるのも一興。実はそういう楽しみ方をするゲームなのかもしれません。

体験版に収録されている2つのエピソードは、直接繋がった連続した話というわけではなさそうで、ストーリーについてはまだなんともいえません。しかし、『Heavy Rain』のときにすでに驚愕の表現力だった人物描写はさらに磨きがかかっています。

131013-165401-1280x720p-192314_R.jpg

もう実写でいいじゃんといいたくなるくらい細かい表情が表現できています。この表現力を活かして、どのようなストーリーが繰り広げられるのかは製品版に期待するしかなさそうです。

体験版に収録されているトレイラーは以下のTribeca Trailerの字幕版です。
BEYOND: Two Souls Tribeca Trailer – YouTube