【Hi-Fi RUSH】レビュー

突然とんでもないゲームがやってきました。急に発表されて即リリースされたのでプレイする時間が取れない人もいるかもしれませんが、これは他の予定を押しのけてでもやってほしいタイトルです。リズム要素を加えたアクションゲーム、といえば平凡に聞こえますし確かにそういうゲームなんですけども、このゲームはちょっと違います。リズムに合わせてボタンを叩く…のではなく、どう叩いてもリズムに乗った動きになる。そうしてノリノリで動かしているといつの間にか指がビートを刻んでいる。なんだこれ、気ン持ちイイィー! それが『Hi-Fi RUSH』なのです。

公式サイト:https://bethesda.net/ja-JP/game/hifirush

※2023/02/21追記 レビューする動画も作りました。

自称・ロックスターのロックな物語

主人公のチャイは自称・未来のロックスター。右腕をロボットアームに改造する実験の最中に自身のミュージックプレイヤーが混じってしまったことで、すべてがビートに同期する能力を手に入れてしまった…! というのが本作のストーリーです。チャイの能力は偶然の産物ですが、この実験をしていた巨大企業にはどうも怪しいところある模様。ということで、途中で出会った仲間たちとなんやかんやありながら幹部のボスたちをブチのめしていくお話になっています。

▲敵の幹部たちも個性豊かでとっても良いです。個人的にはザンゾウさん(右端)が好き。

カットシーンのクオリティもすごい

お話そのものは目を見張るところはないかもしれませんが、とにかくノリがよくて楽しいストーリーになっています。敵も味方もモブも、みんな良いキャラでとっても良いです。特筆すべきはカットシーンのクオリティ。アニメ調というかカートゥーン調でめちゃくちゃ動いてテンポもいいし、見ていて気持ちのいい映像になっています。楽しい!

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▲こんなクオリティのカットシーンがホイホイ挿入されます。すげえ。

乗るしかない、このビートに

『Hi-Fi RUSH』の世界では、すべてがリズムに合わせて動いています。プレイヤーも敵も背景も。ボタンを押して攻撃するときだけではなく、歩いているときんの歩調も立ち止まっているときの待機ポーズも全部、リズムに乗っているのです。場合によってはカットシーンまでリズムに合わせて作られていたりします。つまり、世界のすべてがノリノリなのです。

そんな世界なので、プレイヤーがどう操作してもリズムにシンクロしてしまうわけです。たとえば通常攻撃を連打しても、キャラクターは曲のリズムに合わせて動きます。なので勝手に気持ちいい動きになってくれるんですよ。で、そういうアクションを見ていると、いつの間にかリズムに合わせてボタンを叩いてしまってるんですよね。なんかもう気持ちよくなっちゃうんですよ。

リズムに合わせてボタンを押すメリットはもちろん色々あるんですけれども、別に合わせなくてもOK!というところが本作の凄まじさです。リズムに合わせなきゃいけないっていう窮屈さがないんですよ。ノリノリでボタンを叩いていたら自然とリズムに合わせた動きになってるんだから、どっちにしてもビートを刻んじゃうでしょ?って作りになっているんですよね。すごいです。

▲どこでもビートを刻みまくれる最高の世界。それが『Hi-Fi RUSH』

ビートに乗ってコンボを刻め!

アクションの基本は強弱2つの攻撃の組み合わせによるコンボです。強・弱・強、みたいな感じでボタンを押せば技が派生していくやつです。リズム的には弱が1拍、強が2拍になっています。コンボの最後にはフィニッシュブローとして、画面中央に緑のサークルが表示されてタイミングよくボタンを押せ!みたいなやつもあります。これ自体は普通ですがちょっと変わってるのは、サークルが表示されたからといってボタンを叩くのを止めなくていい、ってところです。1~2拍待たなきゃいけないように見えて、別にそんなことはないのでボタンを叩き続けてOK!となっています。ビートを刻む気持ちよさがすべてに優先されているわけです。

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▲コンボによっては1拍待つルートもアリ。浮かせてからの空中コンボが気持ちいいのは全世界共通です。

敵もみんなビートにシンクしてる

敵もリズムに合わせて動きます。なのでリズムに合わせて回避やパリィでだいたい解決できるようになっています。とはいえ、回避は最大3連続で出せますがリズムに合っていないと連続では出せない仕様です。なので、さすがに甘くないなって気がしますけど、パリィの方はたいした硬直もなく連続で出せます。ということは、リズムに合わせてポチポチしてれば大抵の攻撃は弾けちゃいます。ええんか? と思わなくもないですが、いいんですよ!そういうゲームなんだから! (パリィでは防ぎきれない炎の攻撃とか8文音符なタイミングとかも出てくるので万能ではないです、念のため)

▲ミニゲーム的に連続パリィをすることも。

仲間と共にビートを奏でろ!

他にもワイヤーアクションっぽいのとかゲージを消費しても必殺技っぽいのとかもあります。さらに、パートナーのキャラクターを呼び出して援護してもらうシステムも追加されます。ゲームを進めるとパートナーは3人まで増えるのですが、それぞれできることが決まっています。敵のバリアを破壊するとか盾を破壊するとか炎を消すとか、状況に応じて使い分ける必要があるやつですね。終盤になると戦いの場にバリア張ったヤツと盾もったヤツが入り乱れたりするので、もうえらいこっちゃです。やれることが増えるとやらなきゃいけないことも増えちゃうわけです。

そしてさらに、パートナーとの連携攻撃も用意されています。ゲージを消費するのでリソース管理を含めてさらに難しくなってしまいますが、それ故に上手くコンボに組み込めれば最高に気持ちよくなれます。適当でもかなり気持ちよくなれるので、上手い人ならハチャメチャ気持ちいいものだと思われます。たぶん!

https://shibayamablog.net/wp-content/uploads/2023/02/HIFiRush_actioncool.mp4
▲パートナーコンボを動きに取り入れると気持ちよさが加速します。

ほどよいボリューム+やり込み要素

ゲームの進行はステージクリア型。1つのステージがカットシーン込みで40~60分くらいあるので長めですが、通してクリアまで9時間くらいのボリュームとなっています。クリア後にはステージ選択が可能となり、やり込み要素もいっぱいあります。収集アイテムを探したり難易度の高いモードに挑んだり、ギャラリーやらジュークボックスやらのアンロックとか、お馴染みの要素はだいたい揃っている印象です。そうでなくても純粋にアクションが気持ちいいですからね。ナンボでも遊べてしまいます。

最高のリズムアクションだぜ!

そんなわけで『Hi-Fi RUSH』、めちゃんこ面白いゲームになっています。リズムアクションなのにリズムに縛られる感覚がなく、でもいつの間にかリズムに合わせてボタンを押してしまっているゲームなんですよ。それでリズムに乗り始めたら止まらない。アクションもコンボも気持ちよすぎますからね。軽快でクール、スタイリッシュで爽快。そしてネコチャンもいる! どこをどう見ても傑作です。というわけでみなさん、ロックスターになりましょう!

『Hi-Fi RUSH』はXboxの他、PC版が配信中。なんとGame Passにも対応しております。乗るしかない、このビートに!

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