『パラノマサイト』の新作だぜ! …の一言でだいたい終わりなんですけど、どんな感じになっているのかを書いていきます。
舞台は変わり、登場人物も一新されて完全に新作!となったのですが、やっぱり『パラノマサイト』だな!と感じるゲームであり、しっかり続編という仕上がりになっております。相変わらずの面白さなので前作が好きだった人は間違いなくオススメ。ただ、前作を経験済みだと物足りなくなるかもしれない、というジレンマも。以下、ネタバレを避けつつ書いていきましょう。
公式サイト:パラノマサイト FILE38 伊勢人魚物語
パノラマでパラノーマル
『パラノマサイト』は「パラノーマル」、つまり超常現象を扱うビジュアルノベル形式のゲームです。特徴的なのは360度回転できる視点で、「パノラマ」な展望を楽しめます。この2つを合わせて『パラノマサイト』ってわけですね。超常現象をパノラマで楽しめるってことは、あたりをぐるぐる見ていたら後ろから…みたいな感じになるってことです。いいですね!

前作やらなくても大丈夫?
続編となっているのですが、今作では舞台を変えてキャラクターも一新。時代設定は80年代ということで変わっておらず、作中の描写から「前作の翌年」であることが伺えます。なので、前作を知っていればニヤリとできる要素もちょびっとアリ。けれども知らなくても特に問題ない程度ですね。前作をやらずにいきなり今作から始めても大丈夫っちゃ大丈夫。といっても、どうせなら前作もやろうぜ!と思います。

「伊勢人魚物語」
今作の舞台となるのは伊勢湾に浮かぶ「亀島」、という架空の島。ここでタイトルのとおり、「人魚」を交えたストーリーが展開されます。人魚といえば古今東西さまざまな話が存在しているわけですが、それらをうまいことミックスして練り上げられた設定を見事にストーリーに落とし込まれております。さすがですね。

登場人物みんな面白人間
そして『パラノマサイト』といえば魅力的なキャラクターたち。今作でも全員を好きになってしまいそうなくらい、おもしれーやつらが揃っています。一見クールそうだったり真面目そうだったりしても、だいたいどこか愉快なポイントがあるんですよねぇ。たとえ説明パートであっても隙あらば何かしら楽しませようとしてくるんだから退屈する暇がない。どいつもこいつもおもしろすぎるぜ。


先の気になる展開だらけ
興味深い設定で愉快なキャラクターたちが織り成すストーリーは当然おもしろい。序盤から一気に引き込まれるし、先の気になる展開がずっと続きます。4人の視点から時系列を前後させつつ、巧妙に組み立てられたチャートはさすがの一言。前作経験者としても「これこれ!こういうのだよ!」ってなります。夢中になって進めてしまうストーリーはやはり最高です。

『パラノマサイト』であるジレンマ
ただ、前作経験者からすると今作はややインパクトに欠けるんですよね。特に謎の解き方の部分。『パラノマサイト』といえば、「そんな解き方が!?」とか「そうきたかぁ~~~!」とかいうような驚きの連続だったわけですけど、前作で経験しているものだから「まぁそういうことするよね」くらいになってしまっている印象。とはいえ、反則に思えるような解法は『パラノマサイト』が『パラノマサイト』たりえる要素でもあるので外すわけにもいかないでしょうし、ムズかしいところですよねぇ。

なんだかんだ『パラノマサイト』だよ!
そんなわけで『パラノマサイト FILE38 伊勢人魚物語』、しっかり『パラノマサイト』の続編となっておりました。ストーリーの内容やキャラクターのノリも、前作が好きだった人なら間違いなく気に入ることでしょう。ただ、前作を経験していると前作以上に驚かされることはなく、インパクトに欠ける印象になってしまうかもしれません。「あー『パラノマサイト』ならそういうことするよね」くらいになっちゃう。慣れって怖い。…もはや呪いの一種か何かなのでは?

