最初の数時間を遊んだところの感想です。少し触っただけでも圧倒的な作りこみを感じられるあたりはまさに「GTA」。時間を忘れて世界に入り込んでしまうデンジャーな時間泥棒です。
いわゆる「箱庭系」と呼ばれるジャンルの代表である「GTA」シリーズの最新作『Grand Theft Auto Ⅴ』が10月10日に発売となりました。さっそくプレイしてみたところの第一印象になります。プレイ時間はまだ3時間程度、いや4時間だったかな…。
物語もはじまったばかりの序盤ではありますが、すでにリアルの時間を忘れてしまう感覚になってしまっていて、やはり「GTA」は危険だなと思わずにはいられません。
今回『GTA5』で舞台となるのはロスサントス。要するにロスですね。海から山までなんでもアリの大都市になっております。
さっそくビーチでサイクリングしてみたり、
海に潜ってみたり、
水上バイクでかっ飛ばしてみたり、
死んでみたり、
と、リゾート気分を満喫。
「箱庭系」というジャンルは、ストーリーを進めよう、クリアしよう、とするだけなら「お使いゲー」にしかならないのですが、自由奔放に振舞おうとすればいくらでも好き勝手できる懐の広さが用意されているのが「GTA」の「GTA」たる所以なのでしょう。
といっても、上の流れはとあるミッションなんですけどね。ミッションを通して「こんなこともできますよ」と何気なくアピールしてくれている心意気に感謝しましょう。
相変わらずの「GTA」だが新舞台に心躍る
プレイヤーは悪党となって綿密に構築された街で好き勝手できるところは相変わらずですが、舞台が新しくなるだけでまったく別の体験になるのは箱庭系ならでは。新しい都市をドライブするもよし、歩いて散策するもよし。ラジオを流しながら適当にドライブしているだけで楽しいのも「GTA」だからこそでしょう。
「GTA」といえば、悪党が主人公の物語なわけですが、今回も”濃い”キャラクターたちがいっぱい。街を歩けば変人に当たるとばかりに、頭のねじが外れてる人ばっかりです。
口汚い罵り合いやノリのいい会話はまさに「GTA」。今回は特におバカ路線をプッシュしているようで、笑えるポイントが多くていい感じ。
ゲームの進行は、マップ上に示されたイベントアイコンの場所へ赴き、ミッションを受ける形で進みます。これも従来どおりですね。もちろん、見せ場ではお馴染みの銃撃戦やレース、カーチェイスといったシーンも。
個人的にカーチェイスは苦手だったのですが、難易度が下がっているのか、ストレスなく進められています。まだ序盤だからかもしれませんけど。パトカーを振り切るのもやや楽になっている印象です。
銃撃戦もそこらのFPS/TPSと比べると操作性に難があるものの、前作と比較して操作は少し向上しているのではないでしょうか。
R2で射撃、L2で構えはともかく、R1でカバー、L1で武器切り替えサークルは慣れないと戸惑うかも。(PS3版) すぐ慣れるでしょうけど。
全体的に、相変わらずの「GTA」なわけですが、あちこちに細かな改善が見られるといったところ。シリーズのファンなら新しい世界にもすんなり入っていけるでしょう。
個人的にちょっと気になったのがリトライ時のロードの長さ。ミッションの条件や死亡など、あっさりとゲームオーバーになるケースも多々あるので、後半はやや心配。一応、ゲームオーバー画面にミッションをスキップできるボタンもあるっちゃあるのですが…、押したら負けな気がして押せませんよこんなの。
あと、細かい点ですが、ミッション中にリトライ機能が見当たらなかったのが気になりました。以下はレースミッション中に挟まっちまった図なんですが、こういう場合に即リトライできれば、と思いました。
挟まる方が悪いんですけどね。レースが終わるまで待つしかなかったので、リトライどこやねん、と思ってしまいました。挟まらなければ何も思わなかったと思います。
最大の新要素は操作キャラの自由な切替
今回新しくなった部分で大きなポイントは、プレイヤーキャラクターを複数から切り替えつつ進める、というところでしょう。
主に3人のキャラクターを切り替えてストーリーを進めることになります。切り替えるタイミングは自由なのですが、そのときキャラクターが何をやっているのかはわかりません。
電話中だったり、コンビニにいたり、バーで酔っ払っていたりとバリエーションも豊富なようで、切り替えるたびにちょっとした楽しみが生まれます。
切り替えのタイミングで気持ちがリアルに戻ってしまうのではないか、没入感が損なわれるのではないか、と思っていましたが杞憂でした。むしろ、キャラクターたちがこの世界で生きているのだと感じられ、さらに没入感を高める仕組みになっているわけです。
メインの操作キャラは3人ですが、シーンによっては犬と切り替えられたりもします。
犬のチョップ君は、散歩できたりボール遊びができたり、スマートフォンのアプリと連動していたりと至れり尽くせりの優遇をされています。ちょっと抜けているところもありますが、かわいいやつです。
優遇されているのをいいことに、ワルの主人公たちよりも好き放題やっています。
チョップ君マジ無法者。
前作「GTA4」でも主人公は携帯電話を持っていましたが、今回は時代も進んでスマートフォンを所持しています。スマートフォンなので電話やメールだけでなく、インターネットもできます。前作でもネットカフェでインターネットはできましたが、今回はいつでもどこでもネットができます。
これ、一見するとただのブラウザ画面に見えてしまうかもしれませんが、『GTA5』のゲーム内におけるネットなのです。
もちろんリンクはクリックできるし、ページも開けます。どこまで作りこまれているのやら。多くのページが日本語化されているところも何気に注目ポイント。
こんな感じで、少し触っただけでも作り込みの片鱗を感じられるポイントが多く、これからの展開にも期待しっぱなしです。とりあえずストーリーをクリアする方向で進めようかなーと思いつつ、近くでイベントが発生するとホイホイ流されてしまうので、いつになったら終わるのやら。気ままにドライブをはじめると何時間でも走っていられそうなのも怖いところ。
ともあれ、ロスサントスでの暮らしもはじまったばかりです。そろそろ右斜線の道路にも慣れてきたところですし、このまま悪党生活を謳歌していきたいものです。
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