【新・世界樹の迷宮2】1stインプレッション 新要素が生み出す途切れないプレイサイクルが新感覚

『新・世界樹の迷宮2 ファフニールの騎士』はじめました。体験版からデータを引き継いだのでサクサク進んで現在2層の8階に到達。体験版では体験できなかった要素であるグリモアのトレードやリサイクル、そして都市開発や料理の宣伝など、やれることが一気に増えたことで、忙しくも楽しい内容になっています。

新・世界樹の迷宮2 1stインプレッション

正直なところ体験版をプレイ時は、決して悪い印象はないものの「『新1』からそれほど変わっていないかな」くらいに感じていました。しかし、製品版になってフタを開いてみればかなり違った感触になっていました。なんたって製品版から解禁される新要素が多いんですもの。なぜこれを体験させてくれなかった…物事には順序ってものがあるのはわかりますけども。

『新・世界樹2』の新要素としてプレイ感を大きく変えているのは「料理」と「グリモア」関連のシステム。どちらも基本は体験版で触れましたが、製品版から解禁される部分にこそ新しいプレイ感がありました。あと、バトルについてはフォースゲージの使い勝手が大幅に変わっている感じです。

公式サイト:新・世界樹の迷宮2 ファフニールの騎士

料理を広めるために街へ投資する冒険者

新・世界樹の迷宮2 おいしいお肉はおいしい

体験版から「料理」は作ることができました。迷宮で集めた材料アイテムを使って料理人レジィナさんに調理してもらい、食べることで探索中にさまざまな恩恵が受けられる、というもの。前作『新1』のギルドキーパーに近いものですが、食材を自力で調達し、レシピに沿って自分で調合していくあたりで差別化されています。

でもこの料理システムはこれだけではなかったのです。レジィナさんのお店を繁盛させるために街の人々へ宣伝して売り込む「宣伝計画」、そして客を増やすために街そのものを開発する「都市開発」が追加されています。都市開発にはお金がかかりますが、お店の料理がうまくヒットすればキッチリ利益を上げられます。要するに投資なんです。

新・世界樹の迷宮2 料理と宣伝と都市計画

一介の冒険者がなぜ都市開発まで?という当然の疑問はすでにゲーム中でもツッコまれているので気にしないでおきましょう。客の好みにあわせて料理を宣伝する、という、ターゲットを絞った現代的なマーケティングをはじめる主人公たちは、冒険者を引退した後も食べていくのには困らなさそうです。

今のところはまだまだ序盤でお金も足りない状況なのでガンガン投資するわけにもいきませんが、料理による金策も重要になりそうな予感です。というのも、敵のドロップに食材アイテムが追加されているせいか、通常の素材アイテムのドロップがやや渋い印象で常に金欠な感じなので…。料理関連のシステムでうまくお金を回すのが攻略のカギになるのでしょうかね。

グリモアはわらしべ長者方式に

もう1つ、製品版から解禁された要素がグリモア関連のシステム。特定のスキルを任意のキャラクターに装着できるグリモアですが、いらないグリモアの処分方法が変わりました。前作『新1』では合成して強化していくものでしたが、今回はトレードとリサイクルで交換していくものになっています。

グリモアのトレードは、ランダムなNPCが提示したグリモアとの等価交換です。この等価の部分がキモで、たとえば相手がLv5のグリモアを提示している場合、こちらはLv1を5個提示してもダメなのです。しょぼいグリモアは大量に突っ込まないといけないわけですが、それがかえって処分方法としては都合よくなっている印象。トレードにやってくるNPCの職業は、どうも上述の都市計画が関係しているようで、街を発展させればそれだけトレードに訪れるNPCの種類も増えていくっぽい?

新・世界樹の迷宮2 グリモアのトレード

グリモアのリサイクルは、いらないグリモアをレジィナさんに渡しておけば、ランダムに等価交換しておいてくれるというもの。トレードによさげなグリモアがない場合にはこっちに突っ込んでおけばいい感じですね。何と交換しておいてくれるかは迷宮から戻ってのお楽しみですが、使わないグリモアを腐らせておくよりはいいでしょう。

こんな感じでグリモアはわらしべ長者的なシステムに変わっています。予想外のグリモアがポッと手に入ったりするのが楽しいところですね。大量のグリモアが必要になりますが、その分バトルにおけるグリモアチャンスの確率も高まっているような気もします。

新・世界樹の迷宮2 グリモアチャンスプレミアム

バトル中のグリモアチャンスの種類が増え、上位にあたる「プレミアム」や全員がチャンス状態になる「フィーバー」などが追加されています。あまり意識せずに遊んでいてもポンポン手に入る印象です。狙ったものを手に入れようとすれば大変そうですけど、そこまでガチガチに固めなくても進めるくらいの難易度ではあります。(スタンダードであれば)

フォースゲージをガンガン回すバトル

従来のフォースゲージは、ボス戦で1発限りの大技を使うためのゲージ、という印象でした。道中でゲージを溜めておいてボス戦でブーストして奥義でドカン、って感じでしたよね。しかし、今回『新2』ではゲージを使ったブースト状態が3ターン持続するため、かなり使い勝手が変わりました。奥義にあたる「フォースブレイク」はゲージそのものが消失してしまうため(街に帰還すれば復活)、本当に1発限りですがそれ以外のザコ戦でも使っていけます。

特に、主人公のブーストは「変身」でスキルが大幅に強化される上、フォースゲージの上昇やターン増加などのスキルもあるため、かなり強力かつ重要になっている印象。変身するとBGMまで変わる豪華な仕様ですが、ゲージの回転がいいため、ここ1番の必殺技というよりも気軽に変身してもよさげ。

新・世界樹の迷宮2 主人公の変身能力

主人公だけでなくブーストは全キャラ強力なのですが、ボスやFOEはそれ前提の強さになっている印象でもあります。要するにHPがかなり高めに設定されています。そういえば、旧『世界樹2』では奥義の威力がめっちゃ高く、ボスもカンタンに沈むほどでしたから今回の調整も頷けるというもの、かも。今回のボス戦は、何度もブースト状態になりつつ最後は一気にフォースブレイク技で〆る、といった流れになりますね。

強敵になればなるほどフォースゲージ前提の強さになっているような印象なので、これまでの「世界樹」とは少し違った戦い方が必要になりそうです。なんにしても、自分のキャラクターが「強い」と実感できる要素なので楽しいですね。

ハイ・ラガードの冒険ははじまったばかり

新・世界樹の迷宮2 フロースガルさん生存ルート

そんなわけで『新・世界樹の迷宮2』は製品版になって解禁された要素により、グッとおもしろくなっている印象。酒場でクエストを受けて迷宮を探索し、街へ帰還したら集まった食材で料理を作って宣伝して、グリモアをリサイクルに出したらまた迷宮へ、みたいなサイクルを繰り返しているうちにいつの間にか迷宮の奥深くまで進んでいる感じで、隙間がないので自然とドンドン進んでいるのですよね。絶え間なく背中を押されているというか。

前作『新1』では賑やかなキャラクターたちによるストーリーがプレイヤーを牽引していた印象ですが、今回『新2』はそれだけでなく、迷宮と街のサイクルが追加されたことで、より強く引っ張ってくれているように思えるのです。このまま最後まで引っ張っていってくれると大変ありがたいので、しばらくはこのサイクルに身を任せてみることにします。

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