【デモンエクスマキナ】レビュー 好きに組んで好きに戦えるメカアクションは最高のブンドド感だった

身体の求めていた闘争が満たされたので『デモンエクスマキナ』をレビューします。「アーマードコア」みたいだけど「アーマードコア」じゃない、だいたい「アーマードコア」な本作、制作陣の面子的に”精神的続編”と言っちゃっていいでしょう。自分好みにカスタマイズした巨大人型メカでブースト吹かしながらブンドドするロボットアクションです。そこに今回はハック&スラッシュ要素が加わり、オンラインのマルチプレイも合わさってプレイが止まらない1本となっています。ああ、フェムト粒子気持ちいいナリ…。

DAEMON X MACHINA(デモンエクスマキナ)│公式Webサイト

月の落ちた地は傭兵向けのお仕事がいっぱい

『デモンエクスマキナ』の舞台は月の半分が落下した場所で人類と敵対したAI「イモータル」との戦いが描かれています。イモータルに対抗すべく組織された傭兵集団「解放旅団」は揃いも揃って個性派集団であり、物語を盛り上げてくれます。しかし、組織やキャラクターの多さの割に描写の足りていない感は否めず、せっかくの設定が活かしきれていないかなと思わなくもない。

キャラクターの個性は尖っているがなにぶん人数が多いため描写しきれていない印象も。

ゲームの進行はミッション形式。「オーダー」と呼ばれる任務を選んで進めていくことになります。メインのストーリーもオーダー制で最後までクリアすれば再挑戦も可能。ストーリーとは別のフリーオーダーもあり、こちらはいつでも周回可能となっています。どのオーダーも会話やカットシーンを除けば1周5分くらいで終わる内容なのでサクサク周回できます。

オーダーの内容はバリエーションあり。場合によっては生身で出撃することも…。

カスタマイズの幅広さは可能性の獣

本作のウリはやはりロボットのカスタマイズとそのアクション。外部装甲「アーセナル」は頭、胴体、両腕、脚とプロセッサーからなり、武装は両手に装備できるほか背中のパイロンにも予備として背負っていけます。さらに肩の武装と背中に予備弾薬やグレネードなどのオークジュアリを加え、計12種類の装備の組み合わせになっています。重量オーバーはありませんがパーツに設定されたメモリが総容量を超過するとロックオン速度が低下するという制限が設けられています。もちろん重量も軽ければ軽いほど機動性が上がるようになっているため、装備しないという選択肢も存在するわけです。

やたら多く設定されたパラメータと睨めっこしながらのカスタマイズは至福の時間でもあります。

カスタマイズ部分でよくできているなと感じるのはやはり自由度の高さ。単にパーツの種類が多いというだけではなく、使い道のなさそうなものがほとんどないんですよね。最初はそこそこの機動性にアサルトライフルやマシンガンのような汎用性の高い武装でだいたい進めてしまうので「これでいいじゃん」となってしまいがちなのですが、特定のオーダーを周回するようになるとまた変わってきます。さらにいえば、全体的な難易度がやや控えめなこともあって、好きな武装で好きに組んでもある程度どうにかなっちゃうことも選択肢を増やしている一因でしょう。

数値だと弱そうな青いレーザーブレードも実際に使ってみるとめちゃ高威力だったりする。惑わされるな!

私自身がメカになることだ

今回はパイロットのカスタマイズもできます。基本的にアーセナルに乗り込んでいるのだからあまり見る機会がないと思ったら大間違い。拠点の格納庫で操作することになるのでずっと見ることになります。ちなみにオンラインロビーもパイロット姿で出ていくことになるので、できるだけ”いい感じ”にしておきたいところ。ゲーム開始時にメイキングすることになるのですが、後からでも名前以外は(性別さえも!)自由に変更できるのが嬉しいですね。

登場人物を倒すことでその人の声が使えるようになる「声帯」、どういうことなの…。

パイロットのカスタマイズには人体改造もあります。これは見た目だけではなく、様々な恩恵が受けられるスキルツリーになっています。たとえばリロード速度が上がるとか近接攻撃の威力が上がるとか着地硬直が減るとか、かなり実用的な能力なので見逃せません。どの能力を得るのかで人体改造の見た目も変わっていくのですが、改造してしまうと見た目のカスタマイズはカラーリング以外ほぼできなくなってしまうのが残念なところ。いつでも元の身体に戻れるんですけれどもね。倫理観?そんなものはない。

人体改造を進めるとほぼロボになれます。デメリットは見た目をほとんと弄れなくなること。

操作もHUDも思いのまま

設定のカスタマイズも充実しています。まずキーコンフィグですが、ほぼすべてのボタンを好きに割り当て可能なので過去作で慣れ親しんだ操作系にしたい場合も安心。(完全新作ですけど) それから画面UIのカスタマイズも可能になっています。レーダーや耐久値、照準や残弾数などの表示をオン・オフするだけでなく、透明度や表示位置も自由にカスタマイズ可能。しかもなんとドット単位で弄れます。すごい。

まるでコックピットを自分好みにカスタマイズしているようなHUD設定。充実してます。

やみつきになる”ブンドド感”

アーセナルでのアクションはスピード感あふれるバトルとなっています。ブーストを吹かしてギュンギュン動き回って両手の武器をガンガン撃ちまくる、「そうそうこれこれ」って感じです。相変わらず(完全新作ですが)使用するボタンが多いため、操作はなかなか複雑。とはいえ、その複雑さがメカを操縦している感覚を作り上げているのだから「こうでなくては」とも思えます。いずれにせよ、慣れてしまえば気持ちよく動かせるようになるので、ぜひとも身体に馴染むまでやり込んでいただきたいところです。

操作は複雑ですが慣れてしまえば気持ちよく動かせます。そうなるとスピード感がやみつきに。

『デモンエクスマキナ』独自の要素として「フェムト粒子」を活用したアクションがあります。アーセナルの周囲に展開している赤いヤツの形状を変えることで、一時的に攻撃力や防御力や機動力を高めるシフトチェンジが可能。特に攻撃力を高めるアサルトシフトは活用しないと弾切れになってしまう局面も多いので重要です。もう1つ、フェムト粒子を使ったアクションとして「ミラージュ」があります。こちらは自分の分身を作って戦わせるというもの。単に弾避けに使う質量をもった残像というわけではなく、勝手に動いて戦ってくれる頼もしいヤツです。…この粒子、大丈夫なヤツ?

質量をもった分身「ミラージュ」。味方が1機増えるわけだからそりゃ強い。

難易度はそこそこ。歴戦のパイロットであればすんなりクリアできるでしょうが新兵であればまず操作に戸惑うところからになるでしょう。躓いたときは武装を見直したりミラージュを活用してみたりすることで打破できるはず…なのですが、なまじ汎用的な装備が強いものだから気付くタイミングを逃すとしんどい戦いになってしまうかも。その筆頭がラスボス。そこだけ急激に難易度が跳ね上がる印象です。救済策は用意されてるっちゃされているのですけれども気付きにくいのが難点。わかってしまえばそんなのなくても倒せるようになっているんですけれどもね。新兵諸氏の健闘を祈ります。

深くはなくても沼は沼

気になるハクスラ要素ですがこちらはやや緩め。パーツや武装の種類は型番違いも含めるとかなりの数ですが、パラメータの揺らぎなどはなく数値は固定なのでそこまで深い沼にはなっていません。パラメータを上昇させるアタッチメントを挿せるスロット付きが主な狙いとなります。パーツや武装は敵アーセナルを倒して剥ぎ取り、アタッチメントは大型ボスの部位破壊でドロップ。また、大型ボスの撃破報酬で特定のパーツや武装を作る設計図のドロップもあります。より良いアーセナルを組み上げるためには周回です。そう、みんな大好き楽しい周回です。ボクも大好きです。そんな気がします。

楽しくパーツを剥ぎ取っていたらいつの間にか60時間を超えていました。いやあ楽しいなぁ。

装備を開発で作る要素もあるのですが、こちらは現状あまり使い道がありません。特定のパーツや武装を素材として別のパーツや武装を作るのですが、基本的にスロットなしができあがってショップに並ぶだけだからです。あえて使うならストーリー進行中に足りないパーツを補う程度でしょうか。もうちょっと何か使い道が欲しかったところです。

キメキメのアーセナルをオンラインでお披露目しよう

本作はオンラインでのマルチプレイにも対応しています。マルチプレイ専用のオーダーを最大4人で挑めるようになっています。ローカルにも対応しており1人でのソロ出撃も可。その際、僚機としてCPUを連れていくこともできます。マルチプレイ用のオーダーは大きく分けて2つ。ストーリーに登場した傭兵たちのアーセナルと戦うか、大型ボスと戦うかです。どれも1周5分程度なのでサクサク周回できます。パーツ剥ぎ取りが捗りますね。

巨大なボスに人数で挑むのはやっぱり楽しい。

格納庫がそのままロビーとなり、参戦者の機体がずらりと並ぶ様は圧巻。出撃までのわずかな時間ですが他人の機体を眺められるのは楽しいです。人気のパーツや武装はあると思いますが、それでも割かし思い思いの構成で好きに戦っている印象。あんまりギチギチの構成を求められる難易度でないことも功を奏しているのでしょう。テキストと定型文によるチャットもありますが挨拶くらいで基本は無言上等。なのですごく気楽です。今のところオンラインは盛況のようでどんどん部屋が立っては即座に埋まっている感じ。まさに旬。

他の人の機体を眺めるのも楽しみの1つ。パーツと武装の意外な組み合わせの発見もあります。

戦闘は依然として継続中

そんなわけで『デモンエクスマキナ』は「アーマードコア」っぽいメカアクションにハクスラ要素を加えてオンラインでブンドドしながら楽しく周回できるゲームとなっております。操作は複雑で忙しく、画面内の情報量も多く、それでいてスピードもあるのでなかなか疲れるのですが、それがだんだん気持ちよくなってくるのだから不思議なものです。パーツの剥ぎ取りが目的だったはずなのに、実は戦場にギュンギュン飛び回ること自体が目的になっているのかもしれません。闘争を求める身体ってこういうことなんでしょうか。ともあれ、「なんかロボゲーやりてえ」って人はぜひプレイしましょう。フェムト粒子を吸って気持ちよくなりましょう。

好きなメカを組み上げて好きにブンドドする。こんなに楽しいことはない。

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