【メタルギア ライジング】DLC第2弾サムエル編『JETSTREAM』レビュー

DLCの第2弾として配信された『JETSTREAM』は雷電のライバルキャラであるサムエルが主人公のミッション。新しいアクションで本編とはちょっと違ったコンセプトで、かなり遊べそうです。

DLC|METAL GEAR RISING REVENGEANCE OFFICIAL WEBSITE

DLC第1弾とは違って、いよいよ本格的な新規要素となる第2弾の『JETSTREAM』。さっそく導入してプレイしてみました。

雷電のライバルキャラであるサムエルを操作するミッションが1つで、VRミッションが5つという内容です。難易度Normalでクリアしましたが、クリアタイムは1時間16分。コンテニューした時間を含めるともうちょっとあるはずなので、1周のボリュームは1時間~1時間30分くらいでしょうか。イベントシーンをスキップすればもっと短くなると思いますけど。

こう聞くとボリューム不足なのではないか?と思われるかもしれませんが、難易度はEasyからRevengenceまであり、本編と同じく難易度ごとに作りこまれているようなので、想像以上にボリュームはありそうです。繰り返しプレイしてこそ、というところは本編と同じですね。

ストーリーは本編より過去が舞台となっており、いかにしてサムがワールドマーシャル社に加担するようになったのかが語られています。どうして一匹狼のサムが巨大組織にいるのか、ってあたりですね。

雷電とは一味違うホドリゲス新陰流アクション

サムのアクションはすべて新規であり、雷電にガワをかぶせただけではありません。ヘルプからアクションの一覧を見ても一新されていることがわかります。そして、アクションが新しくなっているので、コンセプトもちょっと変わっています。といっても、シノギや斬奪が中心にあることは変わってませんけどね。

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まず、サムの攻撃は抜刀術が軸になっています。本編でもトリガー付きの鞘を使ってカッコイイ抜刀術を披露していましたが、アレが自分で使えるわけですよ。

抜刀術は強攻撃ボタンの押しっぱなしの溜め攻撃になっています。溜めきってからの攻撃は非常に強力。溜めモーション中はいわゆるスーパーアーマー状態っぽく耐えることができます。といっても、なんでも防げるわけじゃないし、ダメージ自体は食らってしまうため、いかに溜める時間を作るかが攻略のポイントになりそうです。空中からでもコンボの途中からでも溜めに移行できたりするし、ホドリゲス新陰流すごい。

もう1つの新アクションが「挑発」です。挑発を決めると敵の攻撃が激しくなる代わりに、敵の守備力が下がります。具体的には、通常攻撃でも切断できるようになるので、リスクのあるリッパーモードという感じでしょうか。

挑発に乗った敵は赤くなり、こちらの攻撃でスパスパ斬れるようになる…のですが、めちゃくちゃアグレッシブになるので、使いどころを間違えると本当に酷いことに。挑発の使いどころはかなり重要なポイントになりそうです。

抜刀術と挑発、サムの特徴となるこの2つのアクションを活用させたいためか、全体的に敵がちょっと硬めになっているように感じました。カスタマイズによる強化もないので、本編で便利な装備に甘えていた影響かもしれませんが…。本編をクリアした人向けでしょうから、難易度もちょっと高めになっているのかもしれません。

他にもアクションの変更点はいろいろあります。ニンジャランやニンジャキルがなくなっているのもその1つ。サムはどうみてもニンジャではないですしね。

ニンジャランがない代わりに2段ジャンプが追加されています。今回追加されたミッション中に、ニンジャランが欲しくなるようなシチュエーションがないので、特に不便には感じないと思います。あと空中ダッシュもできます。生身だけどホドリゲス新陰流さえあれば空中ダッシュできても問題ないよねっ。

ダンボールやドラム缶も登場し、ステルス要素も一応は残っているのですが、ニンジャキルがないので隠れるメリットはあまりないのかも。背後から抜刀術で痛い先制攻撃をあびせることはできますが…。

相変わらず難点はカメラ視点

サムはサイボーグでもないので、オーグメントモードが使えません。なので、索敵やアイテム探しがやりづらくなっています。これはかなり不便。オーグメントモードが便利すぎなのかもしれませんが、もともとそれありきで作られているわけですし。

カメラ視点は相変わらずなのですが、今回は閉所での戦いが多いため、どうしても壁際での攻防になりやすく、余計にひどく感じました。見えないところから、いつの間にか増えている敵に殴られるのはやはりストレスです。

死んで覚えろ系のゲームも難易度もかまわないのですが、死ぬ原因が自身の腕の問題ではなく、カメラ視点というシステム的な要因なので、どうしてもストレスになっちゃうんですよね。覚えてしまえば壮快なのですけど。

また、5つ追加されたVRミッションですが、メインメニューから選ぶことができないっぽいです。ミッション中に端末が落ちているのですが、そこで直接挑むことになります。なので、VRミッションを遊びたければ端末が落ちている地点まで進めなければいけないという面倒なことに。

ミッション中に拾った回復アイテムなどもVRミッションに引き継いで持っていくようなので注意。VRミッションで回復アイテムを使い果たしてしまうと、回復アイテムのない状態でミッションに戻ることになってしまいます。回復アイテムはあちこちに落ちているのでそこまで困らないとは思いますが念のため。

本編が気に入った人なら買いのDLC

アクションゲームにおいて、新規キャラで新規アクションが遊べるというのは、新しいゲームを遊ぶようなものです。1時間程度の内容と聞いてボリューム不足に感じる人もいるかもしれませんが、本編とはかなり違った感覚で遊べるので、ボリューム不足どころかちょっとお買い得に感じるほどです。

高難易度もすこし触ってみましたが、やはり敵の配置も変わるようで、やり込み向けの作りはしっかりできているようです。リザルト画面をみた感じでは、見つけていないバトルも多くあるようですし、データストレージも5つ追加されているので、1回クリアしたくらいじゃまだまだ遊びつくすには程遠いですね。

ちょっとの値段でちょっとの追加、ではなく、それなりの値段でしっかりとした追加、って感じなので、本編が気に入っていた人なら間違いなく買いでしょう。本編をやった人向けの内容ですから、にやりとする内容もあちこちにありますし、最後はやっぱりあの人ですし。

サムのスタイリッシュ抜刀術は以下の動画でどうぞ。ちょっと触った程度ではここまでスタイリッシュには扱えませんが、できるようになりたい!と思わせる魅力はさすが。

『METAL GEAR RISING REVENGEANCE』DLC第2弾 『JETSTREAM』編 – YouTube

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