【熱血硬派くにおくん外伝 リバーシティガールズ2】レビュー

『リバーシティガールズ2』をクリアしたのでレビュー。本作はくにおとりきではなく、みさこときょうこを主役に据えた外伝シリーズの続編となっています。ストーリーも前作からの続きになっているのですが、前作同様2人が全部ブッ飛ばしていくだけなので前作を知らなくても大丈夫じゃないかなーと思います。ゲームとしては前作からいろいろ改善しつつボリュームアップした感じになっているので、より楽しく、遊びやすくなっている印象です。前作を楽しめた人なら間違いなくオススメ。

ちなみに今回プレイしたのはSteam版です。コンシューマ版よりやや遅れてリリースされた上にフレームレートがやたらと下がる不具合があったため、当初は評価がかなり悪くなっていました。が、現在は問題を改善したβ版が配信されています。以下のレビューはそのβ版を適用後にプレイしたものになります。

熱血硬派くにおくん外伝 リバーシティガールズ2 公式サイト

現代版くにおくん2

『リバーシティガールズ2』はベルトスクロールアクションにRPG要素を足したようなゲームです。要するにファミコン版『ダウンタウン熱血物語』の現代版です。奥行きのあるフィールドでパンチとキックで大勢の敵をブッ飛ばし、ショップで買い物をしたり経験値でレベルアップしたりしてキャラクターを強化していくやつです。そんでもって街中のどこかにいるボスを倒してストーリーを進めていく感じ。暴力がすべてを解決していく世界です。

▲今回は最初から街中ヤクザの手下だらけ! えらいこっちゃ。

相変わらず凄まじいドット絵ビジュアル

『ダウンタウン熱血物語』の現代版というとどういうことになるのか、というとまずグラフィックがすごいことになっています。これは前作もそうでしたが、凄まじい描き込みのドット絵です。背景の描き込みもすごければキャラクターのアニメーションもすごい。見ているだけで幸せになれるやつなので、鮮やかなリバーシティとそこに生きる人々の殴り合いをじっくり堪能しましょう。やはりグリグリ動くドット絵はいいものです。

▲強烈なドット絵ビジュアルは健在。幸福度が高いです。

ドット絵以外のビジュアルも素晴らしく、特にショップの店員と買い物中のキャラクターの画がいいですよね。一癖も二癖もある店員たちと不敵な態度で買い物するキャラクターたち、とても良いです。店員さんはよくよく見るとどこかで見たことあるような人だったりするのも面白いですね。ただ、前作はソロプレイ時もパートナーと一緒に買い物してる画になっていたのに、今作では1人の画になってしまったのが残念かも。ちょっと寂しいです。

▲くにおくんシリーズに限らず、いろんなゲームからいろんな人が出てきます。

仲間が増えたよ!

前作からの変更点としては、まずプレイアブルなキャラクターが増えました。まず、くにおとりきが最初から使用可能です。(前作ではクリア後に解放だった) なのでリバーシティボーイズにすることもできます。それから新キャラクターが2人追加されています。いずれもボスとして登場し、倒すと使用可能になります。

6人のキャラクターたちは使用感こそ異なるものの、操作は共通ですし基本的なコンボも概ね同じなのですんなり使っていけます。もちろん、固有の技を使って凝ったコンボをしようと思えばできるので個性もバリバリ出せます。いい塩梅ですね。コンボに関しては前作よりも格段にやりやすくなりました。通常技から打ち上げて空中コンボ、という一連の流れが全キャラクター共通なので、簡単に気持ちよくなれます。キャラクターが増えたからこそ、こういうのは大事ですね。

▲通常技から打ち上げて叩き落とす。基本的なコンボでも十分気持ちよくなれます。

今回は日本語音声!

これも前作からの変更点なのですが、日本語音声に対応しました。前作は英語音声+日本語字幕だったのですが、今作はすべて日本語ボイスです。イベントシーンでは使用キャラクターとパートナーに設定したキャラクターがしゃべりまくります。もちろん会話相手のNPCやらボスやらもしゃべりまくりです。マンガ風になるシーンでもしっかり日本語音声。特に戦っている最中は字幕を追っている余裕がないですから、日本語でしゃべってくれるのはありがたいですね。

▲マンガ風のシーンもしっかり日本語音声。って、マリアンってそのマリアンかよ!?

ちょっと様変わりしたリバーシティ

舞台となるのは前作と同じリバーシティなのでマップも基本は同じです。相変わらずのリバーシティなのでそんなに印象は変わらないかもしれませんが、実はけっこう変わってます。同じ場所でも少し変わっていたり前作には登場しなかった場所に行けるようになっていたりして、思った以上にボリュームアップしています。また、同じ場所でも昼になったり夜になったりするので前とはちょっと違った雰囲気になることも。

▲逆に行けなくなった場所などもあるので、比べてみると面白いかも。

ケンカ以外もいろいろあるでよ

今回はいろいろとミニゲームもあります。リズムゲームとかドッヂボールの練習モードみたいなやつとか、いろいろです。もともとボス戦がミニゲームみたいな雰囲気もありましたけど、今回はボス戦以外のパートでも盛り沢山となっています。つまり、ベルトスクロールアクションだけではないということです。ってことは、暴力だけですべて解決できないのでは…? なんてこったい。

▲ちょっと懐かしいドッヂボールの練習風景。

今回もボスたちは個性バリバリです

前作同様バリバリのベルトスクロールアクションなのですが、今作でもボス戦は特殊なバトルになっています。前作ほどではないですが、やはり普通のベルトスクロールアクションとしては戦わせてもらえません。だいたい特殊なギミックがあり、パターンを覚えて対処していく流れになっています。ここは好みの分かれるところでしょうね。また、前作のようにコンボの途中で割り込まれることはなくなったものの、空中コンボの途中でさえ受け身をとって逃げられたりするので、練習したコンボが台無しになるのは変わっていません。長いコンボより短くて火力の出るパーツで攻めましょう。

▲今作もボス戦は特殊なものばかり。柔軟に対処しましょう。

細かいところも変わってます

あとは細かいところですが前作からの改善点について触れておきましょう。当ブログの前作レビューで挙げていた不満点はキレイに改善されていました。まず、マップ移動やNPCとの会話が通常攻撃と同じボタンだったので意図しない移動や会話が発生していた問題ですが、ボタン長押しにすることで改善されています。(実は前作でもアップデートで改善されてました) 次に、買うまで効果がわからなかったアイテムですが、買う前にも説明文が表示されるようになりました。それから回復アイテムはワンボタンで使用可能になったので、いちいちメニューを開く必要もなくなりました。こういった細かい改善点が積み重なってより快適にプレイできるようになりましたね。ありがたいことです。

また、スマートフォンをイメージしたメニューのUIですが、よりスマホっぽくなりました。全体的に見やすくなって機能的にも良好です。マップも見やすくなりましたし、サブクエストの情報がSNSアプリ風になっていたりして楽しい雰囲気になっています。

▲よりスマホっぽくなったUI。キャラクターがスマホを取り出すのも細かい。

手堅い続編!

そんなわけで『リバーシティガールズ2』は前作同様、現代版『ダウンタウン熱血物語』として楽しく遊べる1本となっています。キャラクターやマップなどが増えてボリュームアップしつつ、細かな改善点を積み重ねてより快適に遊びやすくもなっているので、前作が楽しめた人なら間違いなく楽しめるはずです。反面、前作がダメだった人は今作もダメだと思います。方向性はそのままにボリュームと完成度を高めてきた続編ですからね。そういう意味でも”手堅い続編”といった印象です。前作にハマれた人は安心してリバーシティに再訪しましょう。そして軽いノリでヤクザを壊滅させましょう。