ベルトスクロールアクションの新作が登場したと聞いて、さっそく『Fight’N Rage』をプレイ中です。ベルトスクロールアクションと聞くと「ファイナルファイト」をはじめとした往年のカプコンタイトルが思い起こされるところですが、そんな中でも本作は歴代ベルトスクロールアクションのあれやこれやが詰め込まれたリスペクトの塊みたいなゲームになっております。これはもはやリスペクトではなくラブではなかろうか。
たとえば、ドラム缶から当然のように食べ物や武器が出てくるし、ナイフを拾えば投げて、鉄パイプを拾えばガンガンに殴る。これは「ファイナルファイト」でしょう。ブーメランの軌道は「エイリアンvsプレデター」のディスクと同じで、「上下+パンチ」のようなコマンドで技を出してコンボをしていく感覚も同作に似てます。パンチ連打から方向キーを上か下かに入れておけば投げに派生するのは「天地を喰らうⅡ」っぽいし、海上でエアボードに乗って戦うステージは「キャプテンコマンドー」でしょうか。もうね、どんだけカプコンゲー好きやねん、と。ボクも大好きです。
かといって独自要素がまったくないのかと言われたらそんなことはありません。いわゆるメガクラッシュに当たる無敵の切り返し技がゲージ消費技になっており、ゲージがないときのみ体力消費になっています。(※追記 これは「ベアナックル3」っぽいですね) ゲージは無敵技だけでなく、コンボにも使うのでコンボのダメージを伸ばして倒しきるか、保険にとっておくか、という判断が問われます。実はこのメガクラッシュ、なんと敵から攻撃を食らっている最中にも割り込んで発動できるため、往年のカプコンタイトルとは一線を画すプレイ感を生み出しています。でも同じことを敵のボスもやってくるのはいかがなものかと思わなくもない。
なんにせよ、いまや絶滅危惧種となったベルトスクロールアクションの新作が出ることは歓迎すべきことです。しかもこれだけのクオリティでお出しされたのだからなおのこと。パンチボタンを連打してボコスカやってるだけでも気持ちいい、という同ジャンルの基本はキッチリ抑えてあるので、老いも若きも等しく楽しめることと思います。なので、やりましょう『Fight’N Rage』。あとすっごい揺れるよ!