ストーリーを終えたところでレビューします。前作のシリアス路線からは一転しておバカ路線で痛快なストーリーと、ボリュームたっぷりのアトラクションはまさに大作。この内容はぜひプレイしていただきたいのでネタバレはしない方向で。
Visit Los Santos and Blaine County | Grand Theft Auto V
一体何時間プレイしたことやら、ようやっとストーリーをクリアできました。まだまだ遊べるところは残っているのですが、ここで一旦レビューしておきます。ネタバレはできるだけ控える方向で。
3人の主人公が織り成す痛快なストーリー
前作「GTA4」ではシリアスな展開が多くなっていた印象ですが、今回はどこまでもおバカ路線で突っ走ってくれます。主人公からメインキャラクター、サブキャラクターに至るまで、どいつもこいつも何かしら突き抜けていて笑わせてくれます。
3人の主人公はそれぞれ性格も境遇もまったく異なるのですが、自然と抜群のチームワークを発揮できるステキなチーム。みんな悪党ではありますが、もっと悪いやつらやゲスいやつらを叩きのめしていく姿は痛快の一言。
主人公が3人いるからこそ、ちょっと変わった境遇の人物をプレイヤーキャラクターに据えているところも見所です。家族をもった一家の父親として悪戦苦闘するマイケルや、どうみても頭おかしい系のトレバーは、このシステムでなければ主人公ポジションではなかったでしょうし、そんなキャラクターを操作できるのは大きな楽しみ。唯一まともなフランクリンは、アクの強い人々の間で揉まれる巻き込まれ型の王道タイプですが、彼がいないと何がまともなのかわからなくなるので、非常に重要なポジションだったかと。
舞台にハリウッドを模したバインウッドが含まれているためか、会話や演出はいかにも映画的。といっても、ゲームにおけるストーリーと映画や小説は違います。ゲームはプレイヤーが進めなければストーリーが進みません。プレイヤーをゲームに向かわせ、ゲーム機の電源を入れさせ、プレイし続けてもらうだけの吸引力が必要になってきます。
『GTA5』では、この吸引力が非常に強くなっています。ミッションを消化するカタチで進行し、ミッションごとにイベントとしては完結しているのですが、全体としては続きが気になるようにできているのです。続きが気になるから続けて次のミッションを受けてしまい、気がついたら夜中になっているわけです。
ミッションの数も膨大で、メインストーリーに関わるものだけを選んでいったとしても、かなりの時間がかかってしまうはずです。にもかかわらず、最後までこのゲームと付き合ってしまえるのは、『GTA5』のストーリーがもつ吸引力のおかげでしょう。
完成度を高めた正当進化のゲームプレイ
乗り物で移動し、カーチェイスやら銃撃戦やらをこなしていく傍らで、さまざまなアトラクションを遊んでいくといったゲームプレイ内容は今回も同じ。しかし、そのすべてに磨きがかかっており、順当に進化したカタチを見せてくれたといっていいでしょう。
いわゆる「箱庭系」と呼ばれるゲームは、詰まるところ「お使い」なわけですが、そうは感じさせない工夫が随所に見られます。これは主に演出面でのうまさが光っていると思います。
たとえば、自動車をかっぱらって乗り回すのは「GTA」では日常茶飯事ですが、強盗などの大型ミッションで車を運転するときの緊張感はかなりのもの。やってることは同じですが、ちょっとした味付け次第で体験を大きく変化できるのだから不思議なものです。
今回、個人的にありがたかったのがカーチェイス系のミッションが少なかったこと。もちろん、追いかけっこがないわけではありませんが、ガチで追い詰める必要があるケースは少なく、大抵は途中で次の展開に進む感じになっています。正直かなりストレスになりやすい印象だったのですが、単純に量を減らすというのはなかなかの英断ではないかと。
とはいえ、銃撃戦などはまだまだ改善の余地がありそうとも感じました。ある程度オートで敵に向いてくれるエイムですが、武器を構えた瞬間に意図しない方向を向いてしまうことが何度かあり、前作に比べてよくなっている操作性ですが、まだまだパーフェクトではないでしょう。
また、FPSやTPSのように狙って撃つゲームではありませんから、カバーアクションを使っての銃撃戦は、壁から出たり消えたりする敵とのモグラ叩き状態になってしまいがち。銃撃戦はアクションゲームとしてクライマックスになるわけですから、もう一工夫欲しいといったら贅沢でしょうか。
遊びつくせないほど豊富なアトラクション
街中に配置された施設でさまざまな遊びができるのが「GTA」ですが、今回もかなり多くの遊びが提供されています。テニスやゴルフ、サイクリングといったスポーツや、射撃の練習場や大自然の中でハンティングなど、本当に何でもあり。一言でダイビングといっても海か空か選べるくらいに懐の拾い作りになっています。
【GTA5】プレイ日記3 ギャングたちの休日はテニスにゴルフにトライアスロン
乗り物も自動車にバイクは当然として、自転車にボート、飛行機にヘリコプターに戦車に潜水艦まであります。カスタマイズもできますし、格納庫を買ってコレクションしたりもできるので、遊びの幅はかなり広く感じます。
『GTA5』に作られたロスサントスは巨大な遊園地のようでもあり、豊富なアトラクションとおもちゃはどこまで遊んでも終わりがみえそうにありません。すべてを遊びつくす前に満腹になるほどのボリュームがあると思います。もちろん、全部食べきる必要はなく、好きなところだけを選んで食べればよいのですが、それだけでも十分お腹は膨れそうです。
正直なところ、メインストーリーを終えた段階でも、もうかなり満腹だったのですけど、長い長いスタッフロールが終わって自宅に戻ったら…。食後のデザートというには底が見えませんが、まだまだロスサントスからは帰れないような気がします。
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