【新・世界樹の迷宮2】体験版の感想 「新1」から引き続き遊びやすい仕様と固定キャラによる賑やかなストーリーを期待

『新・世界樹の迷宮2 ファフニールの騎士』の発売を半月後に控え、体験版がリリースされているので早速プレイ。レベルキャップは10で迷宮の3Fまで、という制限ですが、新要素や変更点を確認できました。「新1」に引き続き、キャラクターの第一印象はかなりよい感じ。

体験版は11月6日から配信されていたのですが、ちびちび遊んでいたら1週間経っていました。ストーリーは体験版の最後まで進行し、レベルキャップに到達してしまったので、後は製品版を待つばかり。

プレイした感触としては、「新・世界樹1」と大きな変更点はないかな、という印象。前作「新・世界樹1」は、固定のキャラクターによるストーリー、グリモアやギルドハウスといった新システム、オートマッピングや移動とバトルの高速化などの利便性を高めたオプション、などが追加された初代「世界樹」のリメイクでした。今回『新・世界樹2』では、このあたりの要素をすべて踏襲したものになっています。

なので、原作である「世界樹2」から『新・世界樹2』へは大幅な変更ですが、前作「新1」から今作『新2』へはそれほど大きな変更はない感じですね。といっても、新たな固定キャラクターの繰り広げるストーリーはまったく新しいものになるでしょうから、ここが最大の魅力になりそうです。固定キャラは「新1」に引き続き、『新2』でもかなりいい感じなので期待できそう。

公式サイト:新・世界樹の迷宮2 公式サイト

「新・世界樹の迷宮1」からの変更点

体験版でわかる変更点は以下の3つ。

・グリモアシステムの変更

新・世界樹の迷宮2 グリモアシステムの新UI

「新1」からの新システムだったグリモアは『新2』でも続投。バトル中に入手できるグリモアと呼ばれる特殊アイテムを身に着けることで職業の枠を超えたさまざまなスキルを使えるようになるシステムですね。バトル中にグリモアを入手した時点で何のグリモアが出たのかが表示されるように変更されています。また、グリモア管理画面のUIが変更されて見やすくなりました。正直、前作の画面はやや煩雑でわかりづらかったため、助かります。

今回グリモアについてはトレードやリサイクルといった他プレイヤーと交換できるシステムが追加されるようですが、残念ながら体験版では使えません。

・ギルドキーパーが料理システムへ変更

新・世界樹の迷宮2 料理システム

ギルドハウスも続投ですがこちらも少し変わっています。前作ではかわいいメイドさんがお茶を入れてくれていましたが、今回は自力で材料を集めて料理人のレジィナさんに食事を作ってもらうシステムになっています。レシピには材料のヒントしか書かれていないので、それっぽいアイテムを探り探りあわせていく感じですね。料理の材料アイテムがまるまる追加された形ですが、普通のアイテムとは完全に別枠になっているのでアイテムの管理自体は楽です。

あと料理人のレジィナさんがかわいい。無愛想で「怒ってるの?」と聞くと「怒ってませんよ!!!」と返してきたりしてかわいい。

新・世界樹の迷宮2 料理人レジィナ

・フォースブレイクシステム

フォースブレイクはフォースゲージの新しい使い道です。前作までもゲージがあればブーストしてパワーアップできましたが、今回はそのさらに上をいくフォースブレイクが追加されています。名前の通り、フォースゲージそのものを失ってしまいますが、その効果は絶大。「サムスピ」シリーズの怒り爆発みたいな感じ。失ったゲージは街へ帰還するまで戻らないため、使いどころが限定されますがボス戦などで活躍しそうです。

これ以外にも細かいところでいろいろと変更点はあると思いますが、大きなところではこんな感じ。

固定キャラクターたちによる賑やかな迷宮探索

固定のキャラクターによるストーリーも「新1」から続投の要素といえますが、キャラクターがすべて新規なので、こちらも完全な新要素といっていいかもしれません。「新・世界樹」シリーズの最大の特徴は固定キャラによるストーリーでしょうから、やはり今回もここが最大のウリといっていいでしょう。固定キャラクターになることにより、迷宮内での些細なイベントシーンも会話付きで愉快なものになり、バトル中もボイスが流れてにぎやかになるのも前作同様です。

新・世界樹の迷宮2 にぎやかな固定キャラクター

今回の固定キャラクターは、右手が疼いて力が抑えられない系の主人公、世間知らずの箱入りお姫様ヒロイン、ツッコミ役の浪川レンジャー、飄々としているけどワケありっぽいおっさん(CVひろし)、無口系で大食いのメガネ娘(かわいい)という構成。前作同様、主人公は既存の職業には当てはまらないキャラであり、ヒロインは次回ナンバリングタイトルからの登場になっています。(前作ではガンナー、今回はプリンセス)

職業からみると、アタッカーの主人公、プリンセス、レンジャー、パラディン、ドクトルマグスという構成。攻守のバランスはとれていますが、メディックのようなわかりやすい回復役がいないので、そのあたりの工夫がおもしろそうです。たしかドクトルマグスは原作で反則級の強さだった記憶があるので心強いですね。

新・世界樹の迷宮2 グリモアチャンス

そういえば、「新1」のキャラクターの名前はSF小説ネタでしたよね。フレドリカがコールドスリープしていたりリッキィの愛称になったりするのは「夏への扉」ですし、他のキャラクターもSF関連が元ネタのようでした。今回「新2」も何かあるのでしょうか。ヒロインのアリアンナという名前はギリシャ語ではアリアドネ、「世界樹」シリーズでは馴染みの深い名前ですが、「アリアンナの嘆き」というオペラが元ネタであるとすれば音楽関係なのでしょうか。

参考:【書籍】新訳版『夏への扉』 古典SFの名著を今更読んでみた

あと、舞台となる迷宮が世界樹だけでなく、もう1つの迷宮が存在しているのも「新1」と同じですね。今回は「ギンヌンガ」と呼ばれる遺跡が第2の迷宮になっているようです。今回も世界樹とこの遺跡を行ったり来たりすることで新たなストーリーを見ることになりそうですね。

そういえば、街中の人々も音声付きになったため、冒険者ギルドの甲冑のギルド長が女性であることが最初からバレバレになっちゃってますね。いいんでしょうか。

座して発売を待つばかり

新・世界樹の迷宮2 オプション項目

壁を自動で書いてくれるオートマッピングや、移動やバトルをスピードアップするオプションも引き続き搭載されています。手書きで地図を作るアイデンティティが崩壊しちゃっているような気もしますが、間違いなく快適になり、ゲームの進行がスムーズになったのだから搭載せざるをえないでしょう。

「世界樹」シリーズの最大の特徴をぶっ壊しているわけですからちょっと複雑な気持ちですが、一旦手にした利便性を手放すなんてできません。エアコンのない生活に戻れないのと一緒です。開発陣の英断に敬意を払いつつも、やっぱりなんだか複雑なマインドではあります。

ともかく、「新・世界樹」シリーズとしては遊びやすさを追求する形なのでしょう。そういう意味では「新1」から引き続き、『新2』も非常に遊びやすく仕上がっていることが期待できそうです。「新1」が楽しめた人ならまず大丈夫だと思いますが、気になる人は体験版に触っておきましょう。えっ?「新1」を積んでる? レビュー記事おいておきますね。

参考:【新・世界樹の迷宮】クリア後レビュー リメイクの新しいカタチ

そんなわけで11月27日発売の『新・世界樹の迷宮2 ファフニールの騎士』、先着予約特典はまたしてもサウンドトラックということで、そんなエサにオレ様がクマー(ポチリ)