【Star Wars バトルフロント】βテストプレイレポート 史上最高の「スターウォーズごっこ」を体感せよ

『Star Wars バトルフロント』をオープンβテストでプレイしたので、内容と感想など。ガチな対戦を求める人には向かないかもしれませんが、「スターウォーズごっこ」をやるには最高の舞台がやってきた!という印象。スクリーンショットや動画を見てフォースの高まりを感じたのならば、ぜひともプレイしておきましょう。

『Star Wars バトルフロント』のオープンβテストに参加してきました。本作は映画「スターウォーズ」を舞台とした大規模戦FPS/TPS。毎年、秋から年末の期間は大作ラッシュで、特にマルチプレイ対戦がメインのFPSはこの時期に集中しているので嬉しい悲鳴なのですが、そんな中でも本作は個人的に注目のタイトルです。

http://starwars.ea.com/ja_JP/starwars/battlefront

今回プレイしたのはPC版とXbox One版。βテストでプレイできるゲームモードは、シングルの「サバイバル」と、マルチの「ドロップゾーン」「ウォーカーアサルト」の3つ。「サバイバル」は惑星タトゥイーンを舞台としたウェーブ制の生き残りバトル。チュートリアルは解放されていないため、操作の確認は「サバイバル」でやっておくといいかも。

「ドロップゾーン」は、いわゆる「キング・オブ・ザ・ヒル」っぽいルール。次々に落ちてくるポッドを奪い合い、先に5つ確保した方が勝利となります。やや狭いマップにおける8対8での小規模な対戦で、走り回って撃ち合いまくるタイプのゲームといった印象。よくあるルールなので、気軽に遊べそうなゲームモードになりそう。

Star Wars バトルフロント ドロップゾーン

最後の「ウォーカーアサルト」が今回の目玉。βテストに参加するなら、是非ともこのゲームモードだけは遊んでおきましょう。本作の魅力やコンセプトが一気に理解できると思います。実際、ボクも上記2つを遊んだときには「イマイチかな…」と思っていたのですが、「ウォーカーアサルト」をプレイしてから気が変わりました。ボクもフォースを信じられそうです。

原作に再現した非対称ルール「ウォーカーアサルト」

「ウォーカーアサルト」は20対20の大規模対戦。『エピソード5/帝国の逆襲』の惑星ホスの戦いが舞台となっています。非対称なルールで勝利条件が異なり、反乱軍側は2体のAT-ATを破壊、帝国側はAT-ATを防衛しきれば勝利。しかし、プレイヤーがやるべきことはもうちょっと複雑です。ただ攻撃するだけでは巨大なAT-ATにダメージを与えることはできないからです。

AT-ATにダメージを通すためには、Y-WINGの爆撃によってシールドを剥がしてもらう必要があります。1ゲーム中に3回の爆撃タイミングがあり、そのときだけAT-ATにダメージが通るようになります。シールドを剥がしている時間は、マップ上に点在する通信装置を確保できていた時間と比例するため、基本は通信装置の奪い合いとなります。

戦況は画面上部に表示されています。中央のバーは時間と共に進み、丸いところがY-WINGの爆撃タイミングでAT-ATへの攻撃チャンスを表しています。右がAT-ATの耐久値。左はY-WINGの数で、反乱軍が通信装置を確保している時間が長ければ長いほど増えていきます。

AT-ATの移動にあわせて前線が移動していくのは、『バトルフィールド バッドカンパニー』のラッシュモードに近い印象かも。といっても、本作はチケット制ではないため、何度死んでも問題なし。命の心配をしている暇があるなら、通信装置を奪ってAT-ATに1発でも多く弾を当てましょう。命の価値が大変軽くなっておりますが、思い切って突撃できるため、カジュアルに楽しめる感じ。

実は、原作のように航空機からのワイヤーでAT-ATを倒す方法もあります。しかし、実際にキメるのは至難の業。果敢にトライするプレイヤーは何度か見かけましたが、成功しているところは1度も見れていません。現実は映画のようにはいかないということなのでしょうか。

原作を再現しているのはルールだけでなく、ここで反乱軍側がガン不利なところも原作どおり。AT-ATを撃っている間はどうしても無防備になりがちなことと、AT-ATがめちゃ硬いこと、さらに帝国側はAT-STといった陸戦機動兵器まで投入できることなどが理由です。歴史を変えるには相応のフォースが必要ということなのでしょう。でも、だからといってダメなゲームというわけではありません。むしろ、これこそが『Star Wars バトルフロント』のコンセプトなのでしょう。

※2015/10/11追記
とか書いていたら、反乱軍でも勝てることが増えてきました。AT-ATに有効なダメージを与えるための手段が把握されてきたことが理由でしょうか。アンロック装備のイオングレネードなどが解放されることで、ようやく同じ土俵に立てているのかも。それはそれでどうなんだ、という気がしないでもない。

本作はマルチプレイの対戦ゲームとして、腕を競い合って勝ち負けをつけるために調整されているというよりも、「いかに原作を再現するか」が重視されている印象です。なので、プレイヤーとしては、勝ち負けにカリカリするのではなく、割り切って「スターウォーズごっこ」をやるのが正解ではないかと。バカでかいAT-ATが迫りくる中、赤と緑のブラスターが脇をかすめ、頭上ではTIE FighterとA-WINGがドッグファイトをしている……そんな「スターウォーズ」が体感できることこそ、本作の真骨頂なのだと思います。

映画の舞台で「スターウォーズごっこ」をしよう

「スターウォーズごっこ」をやるためのオモチャは、マップ上に置かれて青いアイコンです。中身は特殊グレネードやロケットランチャー、タレットなどの武器がほとんどですが、中にはTIE FighterやAT-STといった乗り物も混ざっています。さらには、AT-ATを操縦する権利や、ルークやベイダーになれる権利もあります。なので、「おーい、スターウォーズごっこやろうぜー おれベイダーな」ができるわけです。

落ちているアイコンを拾うだけなので、誰でもルークやベイダーになれます。「Call of Duty」シリーズのキルストリークのように、プレイヤーの腕が問われることはなく、誰にでもチャンスがあるのはいいですね。ボクも運よく何度かベイダー卿になれたのですが、そのときルークが走ってきてくれたので、お互い「やろうぜ!!」って感じでチャンバラできました。ビームと爆風の中、ライトセーバーで鍔迫り合いするのはマジでテンション上がります。

自分がベイダーになれなくても、誰かの操るベイダー卿の横で戦うだけでもかなりの興奮度だし、敵のベイダーに手も足も出なくても、それはそれでおいしい。1人の兵士として「スターウォーズ」の戦場に立ち、兵士の視点で「スターウォーズ」を体感する。これこそが本作のコンセプトであり、最大の魅力でもあるのでしょう。

ファンアイテムとしては至高だが対戦ツールとしては…?

「スターウォーズ」ファンのためには最高の遊び場を提供してくれている本作ですが、シューターとして見た場合、問題がないわけではありません。イマイチなところも散見されます。

たとえば、装備のアンロック要素。マルチプレイ対戦メインのFPS/TPSではお馴染みのシステムえで、それ自体には問題ありませんが、本作においては、「フラググレネードからアンロックしなければならない」という調整がキツい。行動範囲が劇的に変化するジェットパックもアンロック装備なので、飛んで逃げる相手を追えなかったり、こちらが登れない崖の上から撃たれたりと、不公平感によるストレスはかなりのもの。β版はランク5までの制限なので、製品版ではランクによる格差がどうなるかはわかりませんが、心配なところです。

もう1つ気になるのがヒット感。弾を当てたときの音やエフェクトが薄いため、当たっているのかどうかがイマイチわかりづらい。「Call of Duty」のプチプチ音や「スプラトゥーン」のベシベシ音のような効果音がないので、手応えが薄いのです。At-STの弾など、弾速がありすぎて撃っているのかどうかすらわかりにくいものも。ブラスターとはそういうものだ、と言われてしまえばそうなのかもしれませんけど、FPS/TPSの基本である「撃つ感覚」と「当てた感触」は、もうちょっとメリハリがほしいところ。

他にも、全体マップがないとか、PC版でコンソールが閉じられないとか、いろいろと問題はあります。大規模なマルチプレイ対戦ゲームとして本作に期待している人は、今回のβテストで実際に触ってみて確かめておきましょう。「スターウォーズ」ファンであっても、ごっこ遊びのためにどこまで許容できるかは人によるところなので、やはりプレイしておくことをオススメします。フォースを信じられても、EAを信じられるかどうかは別でしょうし。

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