【真・女神転生 シンクロニシティ プロローグ】レビュー ジャックフロスト&ランタンが挑むメガテン版メトロイドヴァニアはネタではない完成度だったホ

『真・女神転生 ディープストレンジジャーニー』のPVで嘘ネタとして挿入されていたジャックフロストとジャックランタンのアクションゲームが本当に遊べるゲームになってリリースされました。その名も『真・女神転生 シンクロニシティ プロローグ』。ネタにしては妙に出来がいいように見えましたけど、まさか本当に作っていたとは…。しかもこのゲーム、なんと無料です。初回特典とかクリア後のオマケとかではなく、正真正銘の無料。マジか。

ダウンロードは以下から。ダウンロード期限が2017年12月24日までとなっているのでお早めに。起動方法はダウンロードページにも書かれているとおり、圧縮ファイルを解凍して実行ファイルを叩くだけ。パッド操作にも対応しているので、できればゲームパッドを用意しましょう。PC用のパッドを持っていなくてもPS4のパッドなどをPCで使う方法などは検索すればでてきます。テイキッイージー。

https://www.atlus.co.jp/news/5854/

というわけで早速プレイしてクリアしました。内容は探索型の2Dアクションで、いわゆる”メトロイドヴァニア”と呼ばれるジャンルです。クリアまで2~3時間くらいのボリュームにこのジャンルのおもしろいところがギュッと凝縮されていたので、非常に濃密な時間を過ごすことができました。この完成度は本物です。繰り返しになりますが、このクオリティが無料。「人類よ。これ以上、何を望むのか」って言われましても、そこまで望んだ覚えはありませんよ!

ネタのようでネタでない本物の「メガテン」アクション

真・女神転生シンクロニシティ 設定もストーリーも音楽も悪魔もメガテン

ストーリーや世界の設定もちゃんと「メガテン」してます。怪しいプログラムを受け取ったプレイヤーがジャックフロストとしてシュバルツバースに来てしまうオープニングは必見。すぐにけせ! 音楽もしっかり「メガテン」で、どこかで聞いたことのあるフレーズが流れまくり。そしてこの素晴らしいドット絵で描かれた悪魔たち。かわいらしくデフォルメされていますが、油断ならないあたりはやっぱり悪魔です。舞台も、音楽も、ビジュアルも「メガテン」。つまり、これはもう完璧に「メガテン」といっていいでしょう。

フロスト&ランタンが挑む探索型2Dアクション

プレイヤーはジャックフロストとジャックランタンの2キャラを切り替えながら操作することになります。個人的にジャックフロストが大好きなので、ヒーホー君を操作できるだけで感激だホ。フロストはジャンプ&ショットのスタンダードなスタイルで、ランタンはふわふわとホバーしながら3Wayショットを撃つ、ちょっと変わったスタイルになっています。どちらもチャージショットが可能で、フロストなら貫通する凍結ショット、ランタンなら任意に角度をつけられる高威力ショットになります。ちなみに、後半に「ストレンジジャーニー」ではおなじみの装備によって”あのヒーホー君”にもなれるので、もう1つ属性が増えたりします。ないたりわらったりできなくしてやるホ。

MPゲージを消費するスキルもあります。これもフロストとランタンで性能が違う攻撃になっています。ボタンを押すとセットしているスキルが発動するので、フロスト操作中にランタンのスキルを撃つこともできます。MPゲージは時間経過で自然に回復していきますが、月齢によって回復速度が変わる「メガテン」仕様。満月のときは回復速度が上がります。悪魔だもんね。

赤と青の弾幕を属性チェンジで切り抜けろ

本作をもっとも特徴づけているのが属性の存在。本家「メガテン」シリーズと同じように、有利な属性ならダメージが増し、不利な属性ならダメージが減ります。それだけでなく、完全に無効にしたりされたりもあります。つまり、フロストならば氷属性を無効に、ランタンなら炎属性を無効にできるのです。なので、相手の攻撃に合わせて操作キャラクターを切り替えるのが攻略のカギ。

特にボス戦においては赤と青の苛烈な弾幕が浴びせられるので、ガンガン切り替えることになります。2色の弾幕を属性チェンジで切り抜ける様はまるでシューティングゲーム『斑鳩』のようでもあります。何度も連続して切り替えているとだんだん混乱していく感覚などはまさにそれ。うまくノーダメージで切り抜けられたときの快感は言わずもがな。アクションゲームとして見事に落とし込まれているのではないかと。

1発ネタではない完成度に震えよ人類

シュバルツバースは5つのエリアに分かれており、それぞれのエリアごとに特徴的なギミックが用意されています。ロウソクに触れてブロックと出したり消したり、エレベーターやエスカレーターに流されたり、シーソーでハイジャンプしたり。各エリアのギミックがボス戦でも応用されていたりして、攻略に気づいていく過程が小気味よく気持ちいい。メトロイドヴァニアとしても非常に優等生な作りをしているのではないかと。隠し部屋や収集アイテム、マップ達成率など、おなじみのやり込み要素もあり、決して1発ネタではない作り込みを感じます。

最後に、しつこいようですがこのゲームが無料。なんてこった。本当の本当にプロモーション用のゲーム? …いや、でもなんだか久々にバケツヘルメットを被りたくなってきたような気がするホ…。南極が呼んでるような気がしてきたホ…。こんごともよろしくホ…。

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