【Blazing Chrome】レビュー 「魂斗羅」みたいなラン&ガン2Dアクションはだいたい「魂斗羅」だった

「魂斗羅」好きな人が作った「魂斗羅」みたいなゲームはだいたい「魂斗羅」でした。『Blazing Chrome』は銃を撃ちまくりながら敵の押し寄せてくる戦場を駆け抜けるラン&ガンの2Dアクションです。上下左右とそれからナナメに撃ち分け、飛んだり伏せたりしながら敵の弾を避け、避けられなければ一発で即死。まさに「魂斗羅」です。16bit風のビジュアルとイカしたサウンドもかなりそれっぽい。ただ、現代風の調整やアレンジはあまり施されていないため、良くも悪くもレトロなアクションとなっている印象。あの時代らしいアクションを楽しみたい人は派手に出迎えてやりましょう。

2Dアクションだけじゃないのも「魂斗羅」風

『Blazing Chrome』はステージクリア型で全6ステージとなっています。序盤はステージセレクトもあるので好きな順番に攻略していけます。基本はジャンプとショットによる2Dアクションですが、バイクに乗って走るステージや疑似3Dのシューティングになるステージなども混ざっています。このへんも「魂斗羅」へのリスペクトを感じられるところです。

スピード感が素晴らしい疑似3Dシューティングステージ。もちろん一撃で即死なのでカンタンではない。

ショット以外に近接攻撃があったり、パワードスーツを着込んでダメージを受けたらジャンプで脱出するなど、「メタルスラッグ」っぽい要素なんかもあります。といってもベースになっているのはあくまで「魂斗羅」ですね。ショットを撃ちながら走って、弾を見たら伏せて避ける。実際にプレイすると「そうそう、これこれ」って感じるくらいには「魂斗羅」です。

ダメージを食らうとジャンプで脱出することになるパワードスーツ。まるでどこかの1人乗り戦車のよう。

弾に当たれば人は死ぬ

本作の特徴は「魂斗羅」と同じく一撃で即死するところ。死ねばその場で復活する残機制でコンティニューも無制限ですが、全滅するとチェックポイントまで戻される仕様なのでゴリ押しはできません。難易度選択もあるものの、一発食らえば死ぬことは変わらないため、さほど易しくはならない印象ですね。そもそも「魂斗羅」もカンタンなゲームではありませんでしたから、本作がムズかしいのも当然といえば当然かもしれません。

死にまくりながら敵の攻撃を把握していくのが攻略の基本。この世界での命の価値は安い。

知らない弾は避けられない

初見殺しが多いのも難易度を上げている要因でしょう。なにせ一撃で即死ですから、知らない攻撃を見るたびにだいたい死ねます。「えっ? そこから弾出んの!?」とか「うわああどうやって避けるんだコレ! …あっ、伏せればよかったのか」とか、そんな感じで死にまくれます。所詮は初見殺しなのでわかってしまえばどうとでもなるのですけれども、わかっていない初見時はどうにもなりません。そういう調整なのでクリア済みの人が「そんなにムズかしくなかったよ」と言っていても、これから始める人はいっぱい死ぬことになると覚悟しておいてください。

知らない攻撃は避けられないし、知っていても一撃なのでどっちみち死にまくりです。

「魂斗羅」世界に舞い降りたニンジャ

どこからどうみても「魂斗羅」な本作ですが、クリア後に追加されるキャラクターでちょっと違ったプレイを楽しむこともできます。射程の短い攻撃と威力の高いチャージショット、それから空中ダッシュを備えた性能になっており、通常とは異なる攻略が求められます。デフォルトキャラクターの通常ショットの威力が低いため、追加キャラクターの方が楽な部分もありますが、射程の短さもあるので一長一短。ボス戦が楽になる分、ザコ戦はキツくなるかなといった印象です。

サイファーっぽいエフェクトだけどストライダーではありません。

良くも悪くもだいたい「魂斗羅」

そんなわけで『Blazing Chrome』は見た目の中身もだいたい「魂斗羅」な1本です。現代に合わせたアレンジはあまりなく、良くも悪くもレトロスタイルなゲームとなっているため、死にまくってイライラしながら攻略することになるでしょう。イライラしながらも「そうそう、こんなんだったな~」と懐かしみながらプレイできることと思います。

良くも悪くもあの頃のゲームが再現されているので、新作なのに懐かしさすら感じます。

とはいえ、あの頃のしんどさを今やると思った以上にキツいという面もあるので、好みが分かれるところかもしれません。そういう意味では6ステージで2時間かからずに終わるボリュームはちょうどいいのかなと思わなくもない。なんにせよ、だいたい「魂斗羅」であることには変わりないので、久々に「魂斗羅」っぽいゲームがやりたいと思ったならオススメです。

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