【BLUE PROTOCOL】クローズドαテストのプレイレポート

バンダイナムコが開発中のPC向けオンラインアクションRPG『BLUE PROTOCOL』のクローズドαテスト(CαT)に参加してきたので内容の紹介やプレイした印象などをレポート。CαTは7/26~28の3日間、1日あたり4時間にかけて実施されました。参加者は事前に応募した1万人ということで割と狭き門だったと思います。幸運にも当選できたボクは張り切って全期間を全力プレイで駆け抜けたわけですが、おかげでαバージョンで実装されているだいたいの要素には触れられたのではないかなと。ちなみに、CαTの規約でスクリーンショットや動画の公開はNGでテキストはOKとなっているため、テキストのみでのレポートとなります。このビジュアルが伝えられないのは残念ですが仕方ない。あーボクのキャラ最高にかわいいのになー、お見せできなくて残念だなー。

公式サイト:BLUE PROTOCOL

アニメ調ビジュアルはマジでキレイ

『BLUE PROTOCOL』の特徴はなんといってもアニメ風のビジュアル。公式に「劇場アニメ級グラフィック」を謳っているだけあって、アニメ調の3Dグラフィックは本当に美しいものになっています。ゲームを開始して街から初めて出たとき、眼前に広がる空の青さと草原の緑から確かに風を感じました。最高だぜ。上述のとおり、画像や動画は公開できないので公式のPVから想像していただくしかないのですが、この映像がそのまま動かせると思ってください。何気にこのPV、CαTを終えた後に見返すとだいたいCαTで行ける範囲のロケーションで作られているなーとわかりますね。α版で行けるのは最初の街と付近のフィールド、それとダンジョン2つのみなのですが、編集次第でこんなにも壮大な世界を感じさせる動画になるんだなと。

動作は意外なほど軽め

これだけ美しいビジュアルの割に動作は軽め。ボクのPCスペックは推奨環境よりちょい下なのですが(推奨はi7-7700のGTX1060、マイPCはi5-4670のGTX1050Tiでそれ以外は推奨以上)、最高画質設定のまま問題なく動作しました。フレームレートは40前後で動いていましたが、大勢でスキルを乱発するバトル中は30を切ることもあるくらい。とはいえ、露骨な処理落ちでもっさりすることはなく、概ね軽快な動作でした。また、ブラウザを開くためにウィンドウを切り替える際ももたつくことなく軽快だったので、意外なほど軽いですね。あと、フリーズやクラッシュといった致命的な不具合にも遭遇せず、安定していました。バンナム驚異のテクノロジーなのでしょうか?

すでにオンラインはド安定

気になるオンライン環境ですが、CαT初日からログインや接続に問題はなく安定していました。初日のマッチングのみ不調でしたが、2日目以降はそれも解消されたため、快適にプレイすることができました。まさかたった1日で修正してくるなんて…、やはりバンナム驚異のテクノロジー。体感できるラグもなく、マジで快適そのもの。また、プレイヤーと敵の位置やアクションの同期もしっかりしているようで、何もないところでダメージを受けている人とか虚空を殴り続けているような人を見かけることもありませんでした。派手に動き回るアクションゲームなのでカッチリ同期がとれているのはよいですね。正直に言うと、まだαだからまともにプレイできないままテスト期間が終わることも覚悟していたのですけれども、全然そんなことはなく快適に遊べました。疑っていた自分が恥ずかしい。でもαでこれってすごくね?

ゲームパッド対応だが難点も

操作はキーボード&マウスとゲームパッドに対応。どちらもキーコンフィグで細かく設定ができるようになっていました。カメラ操作も水平、垂直ともに反転対応。今回ボクはパッドメインでプレイしました。アクション部分はパッドのみで問題ないのですが、それ以外の部分は不便を感じるところも多々ありました。特にメニューの操作はマウスカーソルをスティックで動かして操作することになっており、まだまだ未完成な印象。OK一択のポップアップさえカーソルを合わせなければならないのはさすがに不便かと。ただ、マップやパーティメニューを開くショートカットはパッドでは設定できず、テキストチャットもキーボード必須のため、PCゲームとしてキーボードとマウスが目の前にある前提で作られている可能性もあります。なので、どこまでが意図的でどこまでが未完成なのかはわかりません。

ちなみに、XboxパッドだとBボタンが決定でAボタンがキャンセルに割り当てられています。海外製ゲームかな?と思わなくもないのですが、PSパッドの配置なら〇ボタンが決定で×ボタンがキャンセルになると思うので、日本人的にはPS4パッドを繋いだ方がよかったのかも。でもPCに繋ぐパッドといえばXboxパッドだよなぁ。公式のプレイガイドでもA/B/X/YのXbox表記&配置だし。

美男美女に収束するキャラクターメイキング

さて、ゲームの内容の話に入りましょう。ゲームを開始するとまずキャラクターメイキングになります。体系や顔のパーツなど弄れる箇所は多いものの、選択肢自体はまだまだ少なめの印象。特に髪型6種、ボイス3種などは少なく感じます。しかし瞳や髪のカラーリングはグラデーションもあってなかなか細かく設定できます。また、リップやアイライン、チークなど未実装の項目もあり、今後はもっと幅広いメイキングができそうです。とはいえ今のところは選択肢が少ないが故に誰がどう作っても美男美女にしかならない感じ。男性ならヒゲもあるので一応おっさんも可。それでもなんとかして個性を出そうとしている人たちはさっそく服を脱いでパンツ一丁で走り回っていました。まずは服を脱ごう、な!

選べるクラスは4種類

メイキング時にクラスも選ぶことになります。クラスは4種類。イージスファイターは剣と盾をもつディフェンシブな前衛、ツインストライカーは斧二刀流の近接アタッカー、ブラストアーチャーは弓矢メインの遠距離アタッカー、スペルキャスターは炎・氷・雷で攻撃する魔法アタッカー。ヒーラーは存在せず、どのクラスでもそれぞれ回復スキルを習得します。なお、CαTではチュートリアル終了後からNPCに話しかけるだけで自由にクラスチェンジが可能になっています。なので、今回ボクは全クラスでプレイ済みです。各クラスのプレイ感については後述。

クラスごとにレベルが存在し、クラスチェンジをすればレベル1からとなります。レベルを上げるための経験値はクエスト報酬がダントツで多く、ついでダンジョンのクリア報酬となっており、ザコ敵を狩っても雀の涙です。ですが、受けられるクエストはクラス別ではないため、2つめ以降のクラスではレベルを上げにくくなっていました。これについては運営側も把握しているようで、今後はさまざまなシステムの追加を検討しているとのこと。

ゲームの進行はクエスト形式

キャラクターメイキングが終わったら即チュートリアルの開始です。まずは街のクエストカウンターまで行き、収集とか討伐とかのクエストをちょろっとやったらすぐに実戦です。残念ながら今回のCαTではストーリーに関するイベントなどは一切ありません。PVに登場する茅野声のヒロイン(?)も出てきません。ゲームの進行はクエスト形式で、クエストカウンターで受注して、目的を達成したら再び戻ってきて報酬を受け取る、というもの。正直、わざわざ戻ってこないといけないのは面倒ですね。ともあれ、お金も経験値もクエスト報酬が絶大なので、クエスト形式で進行するのは間違いなさそうです。あと関係ないのですが、クエストカウンターのお姉さんを含め、NPCがどいつもニュートラルの無表情のままなので味気ないというか、キレイなアニメ調のグラフィックだからこそ余計に違和感があるというか、まだαだから仕方ないのでしょうけれども。

最初に訪れる街ですが、非常に作り込まれていて観光するには最高です。椅子やベンチに座れるようになっているのもポイント高し。ただし、中央のクエストカウンターと近くのクラフト施設以外はスカスカなので、機能の充実については今後に期待。未実装でしたが染色屋や料理屋といったショップもあったので、まだまだいろんな機能が追加されていくのでしょう。

オープンではないフィールド

フィールドはオープンワールドではなく、ゾーンごとに区切られていて境界を跨ぐたびにロードを挟みます。街やダンジョンに入るときだけでなく、平原の西エリアから東エリアへ移動するにもロードを挟むといった感じ。各ゾーンはチャンネルによって最大人数が制限されており、街なら最大200人、フィールドなら最大30人とのこと。フィールドに徘徊するモンスターは街の付近こそノンアクティブばかりで素通りできますが、他のゾーンではアクティブばかりなので絡まれまくります。1体倒す間に次のモンスターが湧いてくるため、1度絡まれると延々と戦い続けるハメになったり。このあたりはまだまだ調整が余地がありそうです。おかげで知らない人と共闘の機会が生まれる側面もあるっちゃあるのですけれども、その目的なら緊急ミッションとして出現する中ボスクラスのモンスターがいますし、そもそもザコ敵は経験値的にも狩る価値が低すぎるのも問題です。今後の調整に期待。

素材が欲しけりゃもそもそ採取せよ

フィールドの各所から立ち上る光は採集ポイント。近くでボタンを押せば各種素材が手に入ります。ポイントは固定のようで時間が立てば復活する仕様でした。見た目が白い光の柱なので昼間よりも夜中の方が遠くからでも確認しやすくなっています。ボタン長押しで丸いゲージが表示され、満タンになるまで押し続ければ採取できるのですが、満タンになるのとアイテム入手と光の柱が消えるタイミングがチグハグなため、なかなか気持ち悪い。ここはタイミングを合わせ、効果音などもつけてカチッとした手応えが欲しいところですね。

ダンジョン周回は野良マッチングで気楽にやれそう

ダンジョンは入り口でマッチングする仕様になっています。最大6人で、野良マッチングでは6人揃った時点で開始となります。ソロで挑むことも可能ですが、参加人数によって敵の強さや数が変わるわけではなさそうなので、難易度が上がれば上がるほど現実的ではありません。知らない人との共闘でも特にコミュニケーションは必要ないため、野良マッチングで遊ぶのがよさげです。ダンジョンは中ボス戦を何度かやって最後にボスを倒せば報酬を受け取って解散という流れになっているため、後腐れもなく本当に気楽。野良メインのソロプレイヤーにも優しい作りといえます。つまりボクに優しい。最高。

転落したら死ぬぜ

ダンジョンには制限時間があり、死亡してチェックポイントから復活するたびに1分ずつ削られていきます。死亡しても他のプレイヤーが近づいてボタンを長押しするだけで復活できるため、あんまり問題ないですね。復活自体はよくある仕様ですが、複数人で起こそうとすると高速で復活させらるのが特徴的。ただし、転落死した場合はどうにもなりません。本作に落下ダメージはないのですが下に地面がない場合は即死となります。CαTで実装されている2つのダンジョンのうち、2つめのダンジョンは足場が悪いロケーションで転落死が続出していたのですけれども、そもそもこの転落死、要る?って気がしないでもない。

ダンジョンでも突っ走れるけど…

もう1つ、ダンジョンの仕様で気になったのが、メンバーの集合をまたずにボス戦を開始できてしまうこと。ボス部屋の前で待ち時間が発生するとか、誰かがボス部屋に入った時点でワープさせられるとかの仕様がないため、別ルートを探索中にボス戦が終了していることがありました。特にボス部屋前でルート分岐している1つめのダンジョンですね。宝箱を回収していると突然ダンジョンクリアになったので「ほよよ?」となってしまいました。今後ストーリーが絡んでくるとチンプンカンプンになりそうですし、ボス部屋の前で足並みを揃えられる仕様が必要になりそうです。知らないうちにボスが倒されていてもダンジョンのクリア報酬は受け取れるため、マッチングしたらボッ立ち放置というかたちで悪用もされかねませんし。

バトルはかなりアクション寄り

ここからはバトルとアクションの話。かなりアクション寄りの印象で回避を怠るとサクッと死ねますが、動きは軽快なのでプレイの感触は良いです。ザクザク攻撃して危なそうならゴロンと回避。基本はこれだけですがレスポンスがいいので気持ちよく動けますね。HPの他にスタミナゲージがあり、戦闘中のみダッシュや回避で消費するものの、回復は早いのであまり気になりません。ジャンプもスタミナを消費しますが、こちらも主な用途は回避だからでしょうか。そのせいかどうかはわかりませんが、ジャンプ攻撃に専用のモーションがなく地上の攻撃と同じなのはちょっと残念かも。

ロックオンありのカメラ視点

3Dのアクションゲームで気になるのはやはり視点のカメラ。パッド操作のデフォルト設定では左スティックで移動、右スティックでカメラ操作というオーソドックスなスタイルです。左トリガーで敵にロックオンが可能で、ロックオンすると通常よりやや引いた視点になって周囲が見やすくなります。ちなみに、壁を背にした場合のカメラは壁を透過したりせず、壁からの視点になるという”いつものやつ”です。そもそも壁際になることがあんまりなかったし、いい加減慣れてしまったためか特に何とも思いませんでした。いいんだろうかそれで。

ここまでは問題ないのですが、ロックオンの切り替えにやや難アリ。というのも、ちょくちょく意図せずロックオン対象が切り替わってしまうためです。目の前の敵を殴っている最中に画面中央付近にいる遠くの敵に切り替わっていたり、すれ違った敵からロックが外れて別の対象に切り替わっていたり。特に身体の各部位にロックオンできるタイプの巨大なボスはそもそもロックオンがしづらいのに、いつの間にか切り替わっていたりするので大変です。あと対象と自分との間に障害物が挟まってもロックオンが外れるようなので、森の中での戦いも厄介だったりします。改善の余地アリだとは思いますが、じゃあどうすればまるっと解決なのかと言われると…、やっぱりムズかしいですよね、この問題。

クールタイム制のスキルを撃ちまくるバトル

どのクラスを選んでもバトルの基本となるのは通常攻撃とスキルです。本作にはいろいろなスキルがありますが、いかにもスキルっぽいスキルは「タクティカルスキル」と呼ばれるクールタイム制(本作では「インターバル」)のアクティブスキルですね。スキルを使うときに何かを消費することはなく、一定時間経てば再度使える仕様です。なのでバンバン使いまくれます。また、必殺技である「アルティメットスキル」も同じくクールタイム制(ちょっと長いけど)なので、気軽に撃てます。大人数でバカスカ撃ちまくれば当然エフェクトだらけで画面がうるさくなるわけですが、意外と敵や自分を見失うことはないため、視認性は良好。エフェクトについては自分のみやパーティのみにする設定もあるので、気になる人も安心です。

剣と盾のバランス前衛クラス・イージスファイター

ここからは各クラスをプレイした雑感。まずイージスファイターは剣と盾を装備した前衛職で、高いHPを活かして敵を引きつけるタンク役です。盾によるガードは専用ゲージを消費しますが時間で回復なのであまり気にせず使っていけます。盾を構えている間に攻撃ボタンを押せばカウンターの構えをとり、成功すれば通常の3倍くらいのダメージになるのでぜひとも狙っていきたいところ。スキルは周囲の敵に小ダメージを与えてターゲットをとるものやパーティの防御バフなどディフェンシブなものから、剣から衝撃波を出して広範囲にダメージを与えたりシールドバッシュでスタンさせたりとオフェンシブなものまでバランスよく揃っています。HPが高くて死ににくいのでまずはこいつからって印象ですね。

斧二刀流の近接アタッカー・ツインストライカー

なぜに斧二刀流?って気がしなくもないですが、ツインストライカーは見た目のインパクトどおり火力のある前衛アタッカーです。スキルはどれも攻撃に特化しており、回復手段もスキルを当ててHPを吸収するかたちなのでソロ向きなのかも。とはいえ、攻撃バフができたり、狙われやすさを上げたりできるのでパーティでの役割もしっかりあります。狙われやすいけどイージスファイターほどHPが高いわけでもないため、プレイヤーの回避能力が問われそう。動きは1番カッコイイ気がします。斧二刀流なのに。

弓矢装備の遠距離アタッカー・ブラストアーチャー

弓矢装備のブラストアーチャーはイメージどおり遠距離アタッカーです。矢は無限なので気楽に撃ちまくれます。射程はロックオン距離よりも長いため、自力でエイムして撃つことも可能。というか、弱点に当てればダメージが増すため、できれば手動で狙いたいところ。といっても、ロックオンしながら適当に連射していても十分戦えました。スキルの高威力ショットや雨のように矢を降らせる範囲攻撃などはチャージすることで威力が上がるため、いかにチャージする時間を作るかがカギになりそうです。敵に狙われにくくなるスキルもあるので逃げ回りながら戦えということなのでしょう。

火力担当の魔法使い・スペルキャスター

杖を装備したスペルキャスターは火・雷・氷を操る魔法使い系クラス。魔法っぽいのはスキル扱いなのですが、こいつのスキルはインターバルがなく、代わりに専用の「EPゲージ」を消費します。EPゲージは通常攻撃を当てることで回復するので、派手なスキルの合間合間にペチペチと杖からショットを撃つことになります。スキルはどれも3段階のチャージが可能なので、できれば最大チャージでブッ放したいところ。こいつも敵に狙われにくくなるスキルがあるため、やはり逃げ回りながら立ち回ることになるでしょう。アルティメットスキルで巨大な隕石をゴゴゴゴっと降らせたりできるので、1番派手なのは間違いなくこいつ。

誰もがヒーラーになれる世界(斧除く)

回復専用のヒーラークラスは存在しません。代わりにどのクラスでも「ヒールスキル」と呼ばれる回復スキルを習得できるようになっています。ツインストライカーのみ自己回復しかできませんが、他の3クラスは周囲のプレイヤーを含めて回復できるため、ヒーラー不在でも問題ありません。そういう意味でも、本作の共闘はガチガチの役割分担を必要とせず、各々が好き勝手に暴れているだけでそれっぽく協力しているようになるゲームだといえます。なので、野良マッチングで気楽に遊ぶのに向いていそう。反対に、ガッチリ役割を決めて攻略するような戦略性を求める人には合わないかもしれません。もちろん高難易度のエンドコンテンツがどうなるのかはわかりませんが、個人的には今の気軽なオンラインが好みなので、この方向性でいってほしいなぁと思っています。

ザコでも中ボスでも召喚できるイマジン

いろいろある本作のスキルの中でもっとも特徴的なのが「イマジン」と呼ばれるスキル。これはモンスターやNPCを呼び出して攻撃や回復などのアクションをさせるスキルとなっています。これも他のスキルと同じくクールタイム制で、全体的にやや長めの時間が設定されています。そこらのザコ敵から中ボスやボスまで呼び出せるのがおもしろいところですが、ボス戦の最中に別のボスが急に出てきたりするのでビックリさせられたりもします。イマジンは各モンスターのレアドロップ扱いになっているので、こいつをゲットするための周回もゲームの目的の1つになりそうです。

今のところビルドの幅はなさげ

イマジンを含めたスキルをどうセットするのかでプレイヤーの個性が出そうなのですが、今のところタクティカルスキルは4つまでセットできるのに対し4つしか習得しないのでまったく差が出ません。イマジンも2種類セットでき、セットすることでステータスのボーナスもあるのですがボーナスの値は小さいし、クールタイムも長くてあんまり使えないしでそれほど個性にはなっていません。スキル以外では、HPやスタミナを増加させたり回避距離を伸ばしたりするパッシブな効果をもつ「アビリティ」を3つまでセットできます。タクティカルスキルの効果を強化するものもあるため、個性を出せるのはここくらいかな?という印象です。といっても地味な差ですが…。

装備に関してもビルドの幅には繋がりません。というのも、武器は素材を集めてクラフトしていく仕様なのですが、クラフトした武器に性能の”揺らぎ”はないため、同じ武器は誰がクラフトしてもまったく同じ性能になるからです。また、服は衣装扱いで一切性能には関わらない仕様のため、防具の代わりに「アタッチメント」が存在しています。これは頭と両手両足の5か所にセットできる装備で、それぞれステータスを上昇させる効果があります。が、これもCαTではクエスト報酬などで手に入るものだけで他のプレイヤーと差をつけられるような要素はありません。さすがにこのままってことはないと思いますが、幅広いビルドを考えてああでもないこうでもないと悩ませてくれる作りになってもらえればいいなと思います。

好きなものを着ていいし、何なら脱いでもいい

衣装は前述のとおり完全に見た目のみの要素なので、好きなものを着てOK。衣装はキャラクターメイキング時には2種類のセットから選べるだけですが、ゲーム内で新たに購入することも可能です。それぞれ頭、上半身、下半身、腕、脚の5か所に分かれていて、自由にコーディネートできます。さすがにCαTでは種類も少なく、色違いも別商品として販売されていましたが、街中には未実装ながら染色屋が存在していたため、今後は変更されるのではないかと。また、衣装を買うためには「グローリーコイン(GC)」と呼ばれる専用の通貨が必要となっています。GCはクエスト報酬でも入手できるのですが衣装の値段に対してかなり少額であったため、どうやらここが有料の要素になりそうな予感。

コミュニケーション機能もいろいろあります

最後にオンラインゲームとして気になるコミュニケーション関連の機能について。チャットはテキストのみですがスタンプもあります。激しいアクションの最中にテキストを打っている余裕などないのですけれど、HPが減ったときとか回復をもらったときなどに自動的にスタンプを送るオートスタンプ設定なんかもアリ。お辞儀をしたり手を振ったりするジェスチャーも完備。ダンスは周りと同期するようになっている優れものです。また、特定のプレイヤーとの繋がりはフレンドではなくフォロー・フォロワーという扱いになっているのがいかにも今風。

特徴的なのは「ムードアイコン」の設定でしょうか。たとえば、いつでもパーティOKとかフォロー歓迎とか何かしら手伝いますとか、そういった意思表示を名前の横のアイコンで示すことができます。アイコンの見た目だけではわかりにくいのですが、プレイヤーを検索するときの条件として使えるのがポイントですね。とはいえ、実際にどのくらい機能するのかは未知数。なぜって、そんなの設定していきなり知らない人から声をかけられたら怖いし…。ともあれ、一言もしゃべらずにダンジョンを周回できる一方、街に座ってのんびり会話していたい人や友人と一緒に遊びたい人なんかも問題ないんじゃないかなと思います。たぶん。

総括・期待は高まりMAX

そんなわけで『BLUE PROTOCOL』のCαTのレポートでした。まだα版なので足りていないところがあるのは当然ですが、ネットワークまわりやアクションのコンセプトなど、土台の部分がかなりよさげなので今後もめっちゃ期待ができそうです。特にビジュアルが素晴らしいので適当に走り回っているだけでも楽しくなってくるのは最高です。

これからの懸念としてはやはりサービス開始時点でのコンテンツ量でしょうか。たとえば、1つのダンジョンを周回する以外にやることがないとかビルドの幅がないとか必要経験値やドロップ率がマゾすぎるとか、多くのオンラインゲームが踏んできた轍ですね。そこさえクリアできれば希代の名作になる可能性を秘めているのではないかと思います。一日も早く正式版を遊びたい気持ち半分、時間をかけてじっくり作り込んでほしい気持ちも半分。特にサービス開始直後に転ぶと致命傷になりかねないのが昨今のオンラインゲームですから、コンテンツをガッツリ揃えた状態で再会できることを期待しております。あ、もちろんアンケートに答えてβテストに参加する気も満々ですよ!