「世界樹の迷宮」と「不思議のダンジョン」がコラボした『世界樹と不思議のダンジョン』をプレイ中です。現在4つ目の迷宮を踏破したところで、ゲーム要素が大体すべて出そろったあたりでしょうか。そのあたりでの第一印象を書いておきます。
『世界樹と不思議のダンジョン』は「世界樹の迷宮」と「不思議のダンジョン」のコラボレーションタイトルです。一見すると「不思議のダンジョン」に「世界樹」のガワを被せたようにみえるかもしれませんが、「世界樹」っぷりは見た目だけではありませんでした。たしかに、ベースは「不思議のダンジョン」ですが、多くの点で「世界樹」になっているのです。
ちなみに、ボクは「不思議のダンジョン」シリーズはこれまで未体験で今回が初プレイとなります。ローグライクなRPGがどういったモノであるのかを知らないわけではありませんが、やったことがないのだから知らないようなものでしょう。なので、過去シリーズと比べてどうなのか?という視点はありません。「世界樹の迷宮」シリーズはかなりやっているので、「世界樹」要素についてはわかっているつもり。たぶん。
気になるのは、「不思議のダンジョン」と「世界樹の迷宮」の要素がどのくらいの割合になっているのか、というところでしょう。ベースとなっている「不思議のダンジョン」の割合がやや高いような気もしますが、「世界樹」がビジュアルや音楽だけでなくゲームシステムにもかなり食い込んでいるので、実は5:5といっても過言ではないのかもしれない、というのが第一印象です。
公式サイト:世界樹と不思議のダンジョン 公式サイト
4人パーティで進む「不思議のダンジョン」
「世界樹の迷宮」といえば、プレイヤーがさまざまな職業からキャラクターメイキングをしてギルドを作り、スキルツリー型の育成方式で進めていくRPGです。舞台を「不思議のダンジョン」に移した今回もこのあたりは変わっていません。ギルドを作って最大4人のパーティで進めることになります。
移動や攻撃の1つ1つの行動が1ターンとなる「不思議のダンジョン」ですが、今回は4人パーティ。リーダー以外は基本的にCPU操作で勝手に動きます。といっても、AIはかなりお利口さんなので放っておいても大丈夫な感じ。パラディンは挑発で敵を引きつけてくれるし、メディックはHPや状態異常を回復してくれるし、ガンナーは距離をとって射撃をしてくれます。
操作キャラクターの変更はターン消費なしで即座に可能なので、CPUにまかせておけない場合も安心。まだ序盤だからか、CPU操作に不安を感じる場面はほとんどありませんが、部屋の入り口で敵と遭遇し、通路にメンバーが詰まっている状況などでは操作キャラクターを切り替えていくことになりますね。部屋に入らないと動いてくれないので。
パーティメンバーがCPU操作なので、パーティで進めているというよりサポートキャラクターが3人いる、というプレイ感。AIが優秀なので余計にそう感じるのかもしれません。何にせよ、かわいらしい「世界樹」のチビキャラたちがちまちま動き回っているのはそれだけでかなり楽しいですね。
SRPGライクなボス戦の難易度は「世界樹の迷宮」
道中はCPU操作のパーティメンバーですが、ボス戦だけはすべてプレイヤーが操作することになります。1つ1つの行動でターンが経過していく中での多人数バトルは、なんだかSRPGのような感じ。
サクサク進む道中とは違い、ボス戦は慎重に行動を吟味しながら進めるバトルになっています。道中がサクサクなのはまだ序盤だからかもしれませんが、序盤であってもボスは強力。第1層の1階から殺しにくる無慈悲な「世界樹」っぽさはありませんが、ボスはやっぱり「世界樹」な強さです。
スキルを駆使してパーティメンバー同士が助け合いながら戦う様は「世界樹」的なのですが、決め手になるのはアイテムを投げまくる「不思議のダンジョン」的な戦術だったりします。道中で拾った石や巻物をブンブン投げて状態異常でハメる!みたいになってますね。これも序盤だからかもしれませんが。
ボス戦にしても道中にしても、死ぬときは割とあっさり死ねます。特に後衛職などは突然の死も珍しくありません。メンバーが1人倒れるところから一気にピンチになったり、それをうまく切り抜けたりする楽しさは「世界樹」的ともいえるし、「不思議のダンジョン」的でもあるといえるかもしれません。
ギルドで街を守るD.O.E戦
「世界樹」といえばマップ上に表示された強力な中ボス的存在の”F.O.E”ですが、今回は”D.O.E”として登場します。ただの強い敵というだけでなく、ちょっと特殊なバトルシステムが用意されています。”D.O.E”はダンジョン内を徘徊するだけでなく、ダンジョンから出て街を襲撃しようとしているので、これを食い止めなくてはならないのです。
本作にはダンジョンの中に”砦”を建設する、という要素があります。砦は樹海磁軸を設置して中継ポイントとしても使えるのですが、”D.O.E”からの防衛手段としても利用できます。砦を作るだけでは”D.O.E”に破壊されてしまいますが、砦にギルドメンバーを派遣しておけば、そこで”D.O.E”と戦って食い止めてくれます。
砦に派遣したギルドメンバーは放置しておいても経験値が入って成長するので、新しくキャラクターを作成したら砦で育成するのもいい感じ。というか、この方式でさまざまな職業のキャラクターをストックしておくのがよさげです。”D.O.E”戦以外にも2軍メンバーに仕事があるからです。
ダンジョン探索中に全滅してしまった場合、アイテムと装備品の一部をロストしてしまうのですが、ここで2軍メンバーの登場です。ベンチから立ち上がり、救助に向かわせることが可能になっています。救助が成功すればロストを防ぐこともできるので、かなり重要なお仕事といえるでしょう。
ギルドを組織するといってもパーティメンバー以外はあまり出番のない印象だった「世界樹」に比べると、ギルドとしての戦いがしっかり存在している感じなのですよね。砦に派遣したメンバーもどんどん育つので、いろいろとパーティ構成を入れ替えて遊ぶのもいいのかも。
幅広いプレイスタイルが許容されているのかも
他にも「世界樹」っぽい要素は多くあります。たとえば、素材を集めることで装備品が売り出されたり、クエストで既定のアイテム収集や敵の討伐をやったり、などなど。ベースは「不思議のダンジョン」であるにも関わらず、プレイ感は「世界樹」なんですよね。
そんなクエストの中に「特定の職業のキャラクター1人でやれ」というものが序盤から何件も登場します。クエストなのでやるかやらないかは任意ですが、報酬がその職業の奥義書だったりするのでやらないわけにもいきません。というわけで、勇気を出してソロクエストをやってみたら案外これが楽しかったわけです。
通常4人で進めるところを1人でやるのだから内心ビクビクですが、ランダムなダンジョンで安心して探索しているのもおかしな話です。おっかなびっくり一部屋一部屋を慎重に探索するのがある意味、ローグライクRPGの正しい遊び方といえるかもしれません。なんにせよ、ソロプレイでもちゃんと進めるように作ってあるのですよ。
パーティは最大4人だから4人じゃなければならないわけでもないし、職業にメディックがいるから回復係が必須というわけでもない、という具合で、このあたりの自由度はかなり高いのかもしれません。ソロプレイも単なる縛りプレイということではなく、1つのプレイスタイルとして許容されているのではないでしょうか。
さらにいえば、すでに公式サイトにてクリア後のダンジョンについても紹介されており、「1000回遊べる」のコピーどおり、いろんな遊び方ができる1本になっているのではないかと。「ししょーとメディ子の珍道中」なんてことも…すでにやってる人がいそう。
…よくよく考えるとボクのパーティ、フーライ主人公でししょーとメディ子とガン子という、日向マンガっぽいテイストなっていますね。特に意識したわけではないのですが、パッケージにデカデカと目立っているししょーにやられたのかもしれません。
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