2023年3月31日から3日間にわたって実施された『ブループロトコル』のネットワークテストに参加してきたのでレポートします。最初のクローズドαテストは2019年4月、続くクローズドβテストは2020年4月でしたから、あれから実に3年……3年!? 時空歪んでません? ともあれ、今回のバージョン表記は「Ver.00.90.00」となっており、いよいよ製品版に近づいてそうな感じ。ということで、前回からの変更点だけでなく、あらためて本作の内容についても紹介していきます。
ちなみに、ずっとソロプレイなのでパーティ関連とかコミュニケーション関連とかの情報はあんまりないです。ご了承ください。でもソロプレイも全然いけそうな雰囲気ありますぜ!
公式サイト:BLUE PROTOCOL
▼参考までに、過去のクローズドαテスト、クローズドβテスト時のレポートは以下です。
※2023/04/06追記 動画でのレポートも作りました。
思いっきりネトゲだぜ!
世の中「ブルーなんとか」であふれていますが、『ブループロトコル』はバンダイナムコ製のオンラインゲームです。いまどき日本の大手メーカーがPCメインでオンラインゲームだと…?ってなるやつですが、現実です。初報からずいぶん時間が経っていますが、それだけ力が入れられているのでしょう。正式サービスは基本無料になる予定だそうです。となると有料の要素が気になるところですが、衣装とかアクセサリとかの見た目に関する部分がそれっぽいかなーといった感じです。
オンラインゲームとしてどんな感じかをザックリ説明すると、キャラクターメイクがあって、街やフィールドでは他のプレイヤーも走り回ってて、クエストを受注して敵を倒したり素材を集めたりしながら自身を育成して、ダンジョンに挑んだりボスと戦ったりしてストーリーを進めるゲームです。ガッツリストーリーのあるタイプですが、思いっきりネトゲって感じのネトゲです。めちゃくちゃ時間を吸い取りにきてるやつです。令和最新のゲームなのに、そこかしこでテキストチャットを横目に人の間を駆けまわっていると、どことなく懐かしい気分にすらなってくる…、そんなゲームなのです。
では、もう少し詳しくみていきましょう。
キャラメイクは後からでも変更可能に
まずキャラクターメイクについて。アニメ調の3Dモデルでカッコイイもカワイイもいろいろ作れます。人外はちょっと厳しそうですが、人間ならおじさまからロリっ子まで幅広くいけそうです。あとストーリー上のカットシーンなどで主人公もしっかりしゃべるタイプなので、ボイスの選択も大事ですね。なお、ゲーム開始時のキャラメイクについては、すでに公開されているベンチマークソフトでも体験できます。気になる人は触ってみましょう。
ゲーム開始後に見た目を変更できるシステムもあります。「エステサロン」です。顔立ちや髪型などのパーツ変更ももちろん、性別から体格の変更まで可能なようです。ただし、チケットを消費します。性別からの変更となるとさらに特別なチケットが必要な模様。そこはかとなくお金の臭いがします。
ネトゲーマーはオシャレしたい
衣装は特殊な通貨で買う形式でした。製品版も同じになるかどうかはわかりませんが、ここもお金の香りがする場所です。衣装に性能はないので好きに着飾ってよさそうなのは嬉しいところ。パーツは上半身、下半身、腕、足、頭に分かれています。あと男女で別々なので同じ服を使いまわすのは無理そうです。
衣装の色を変えることもできます。ただし、色を変えるには変えたい色に対応した「着色染料」、明度や彩度を変えるには「調色剤」がそれぞれ必要になります。今回はテストということで最初から着色染料が配布されていましたが、製品版ではどうなるのか。もしかしてこれもお金の臭いが…? ちなみに着色染料は衣装のパーツごとに必要になるため、全身染め上げようとするとけっこうな数を求められます。えらいこっちゃ。
選べるクラスは5種類
今回のネットワークテストで選べるクラスは5種類。盾を持ったタンクの「イージスファイター」、斧2本で殴るアタッカーの「ツインストライカー」、弓矢でサポートする「ブラストアーチャー」、魔法使い系の「スペルキャスター」、そして今回から追加されたのが巨大な斧を携えた「ヘヴィスマッシャー」です。クラスも後から変更可能、というか複数のクラスを育てることでキャラクターをビルドしていくことになりそうですね。
ちなみに、前回のクローズドβテストではレベルが上がりやすかったのか、すべてのクラスを試す余裕があったのですけど、今回はなかなか思うようにレベルが上げられず、ずっとイージスファイター1本でした。クラスごとにかなり違ったプレイ感になるゲームだと思うのですが、これを書いてる人はずっと盾もって突進してました。他のクラスの感想は他の人から聞いてね!
やることといえばやっぱりクエスト
スタート直後はストーリーに沿ってチュートリアル的なやつになりますが、その後は自由行動です。ストーリーをどんどん進めたいところですが、バトルスコア(=レベルや装備など、プレイヤーの総合的な強さを表す数値)や冒険者ランクなどが足りないので進められません。なので、まずはクエストを受注して消化していくことになります。街のクエストカウンターで受けることもあればそこらへんのNPCから受けることもあります。場所はマップにアイコンで示されているのですぐにわかります。このあたりはよくあるやつですね。
やることがいっぱいのアドベンチャーボード
もう1つ、主にやることとして存在しているのが「アドベンチャーボード」です。何々を何匹倒せとか何個集めろとかいう課題をこなしていくと報酬が貰えるやつですね。ボードそのものはクエストの報酬だったりします。課題はクエストと被っていることもあるため、同時並行して効率よく進めたいところ。というか自然と並行することになるんですけど、とにかくいっぱいあるので「やることが…やることが多い…!!」ってなります。ただし、1度に進められるボードは5つまでに制限されているので、ボードが増えてくるとオンにしたりオフにしたりちょっと面倒かも。もう全部オンでよくないですか。ダメですか。
素材を集めていろいろ強化
こうしてクエストやアドベンチャーボードを進めることで、キャラクターを強化していきます。単純に先のフィールドへ進むために強さが必要なのもありますが、ダンジョンや闘技場などは「バトルスコア」で制限されているので、とにかくレベルを上げつつ装備を更新したいところです。
装備は「武器」と「エンハンスイマジン」の2つ。まず武器ですが、素材を集めてクラフトするタイプです。そしてクラフト時に性能がちょっと揺らぐやつです。さらにスロットがあって何かはめ込んで強化できるやつで、その強化も揺れ幅があるやつです。ハイ、もうお分かりですね。”沼”です。
それから「エンハンスイマジン」は装備品のようなものです。本作で見た目に反映される衣装やアクセサリには性能はないため、見た目に反映されないイマジンが装備品のような扱いになっています。こちらも武器と同じく素材を集めてクラフトします。クラフトに必要なレシピは前述のアドベンチャーボードの報酬だったりするので、その意味でもボードを進めることになりますね。
今回追加された機能に「ウィッシュリスト」があります。作りたい武器やイマジンなどを登録しておくと、クラフトに必要な素材があと何個なのかがわかるようになり、貯まったら通知してくれる機能です。また、素材アイテムなどは取得すると倉庫へ直行する仕様になったため、面倒なアイテム整理をする必要もありません。めちゃ便利になりました。公式配信でこの仕様変更がものすごく大変だったと話されていましたが、その甲斐ありましたよ!快適!!
世界は美しい
フィールドはオープンなやつではなく分割されたものです。エリアごとに分かれていて境界をまたぐと読み込む感じですね。といっても1つ1つのフィールドがけっこう広いので、世界の広さを感じるには十分すぎるほどです。崖をよじ登ったり高台から滑空したりはできませんが、動物に乗って駆け回ることはできます。
動物に乗って疾走せよ
乗れる動物「マウントイマジン」は前回のクローズドβテストにもありましたが、使い勝手が大幅に改善されています。前回は乗ってるだけでエネルギーが減っていくし、エネルギーがなくなるとしばらく呼べないし不便でしたが、今回はそんなこともなく乗り放題です。ダッシュするためのゲージはありますが、ダッシュしなくても人間より全然速いですからね。格段に楽になりました。
ただし、今回はネットワークテストということで最初からマウントイマジンが配布されていましたが、本来は少し進めなければ貰えないみたいです。具体的には冒険者ランク4の報酬だったので、おそらくそこまでは徒歩になるでしょう。今回のテスト参加者は最初からマウントイマジンがある世界を体験してしまったので、正式リリース時には「歩くのか…そうか…」みたいになってる可能性アリ。そのくらい快適だったということです。
スキル撃ちまくりバトル
次はバトルについて。基本はクールタイム制のスキルをバンバン使いながらのバトルとなります。前回からどのクラスもスキルの性能が変わったり新しく追加されたりしているのですが、基本は同じです。みんなで囲んでドッカンドッカンです。とはいえ、敵の能力も含めていろいろ調整されたのか、より手応えのあるバトルになった印象です。クローズドβテストのときとは違って、今回はおそらくほぼ製品版の序盤そのままでしょうから、本来開発側が意図した難易度はこのくらいなのでしょう。やり応えありそうです。
そういえばここまで書いてませんでしたが、操作はキーボード&マウスでもゲームパッドでもいけます。アクション部分はゲームパッドでやるとしても、メニューの操作はマウスの方が楽かなといった印象です。スティックでマウスカーソルを動かすことになりますからね。もちろんすべてキーボード&マウスでも可。どちらがやりやすいかは人にもクラスにもよると思います。好きな方でやりましょう。
フィールドにもちょくちょくボスが徘徊しています。そのエリアにいるザコ敵の超強化版みたいなやつですね。一人で挑んでもまず勝ち目はありません。なので、みんな遠巻きに眺めながら(誰かいけよ…)みたいな空気になるんですけど、ひとたび誰かが突撃すればあれよあれよという間に人が集まってえらいことになります。ドッカンドッカンです。いやあ楽しいですね。
みんな大好きダンジョン周回
次はダンジョンについて。各ダンジョンはストーリーのクエストで1度は1人で踏破することになりますが、その後は他のプレイヤーと一緒に攻略できるようになります。ダンジョンはメニューからマッチングして挑めます。参加人数は最大6人。ネットワークテスト時点ではいけるダンジョンも限られているためか、爆速でマッチングしていました。だいたい10秒前後でしたね。
ダンジョンでの展開ですが、前回からの変更として「バトルエリア」が追加されています。すべての敵を倒さなければ先へ進めない仕組みですね。前回のクローズドβテストではザコ敵をすべて無視してボスまで駆け抜けるだけになっていたので、当然の変更かなと。とはいえ、駆け抜ける自由も失われてはいません。バトルエリア以外は駆け抜けてバトルエリアになったら戦うというスタイルのプレイヤーもけっこう見られました。
ダンジョンの最後にはもちろんボスが待ち受けています。こちらもかなり強くなったような印象があります。やはり適正なレベルでくるとなかなか大変になるようです。一応、それぞれのダンジョンに合わせて「レベルシンク」が働いて適正なレベルに下げられるのは前からあるんですけど、それでも余裕になってしまいますからね。今回も最初のダンジョンは駆け抜けるようにクリアされていましたが、2つ目のダンジョンからそうもいかなくなります。とはいえ、失敗するようなこともなかったです。バトルスコアで制限されているが故に、クリアできないような事態にもなりにくいのでしょうね。
ダンジョンのルールは残機制です。メンバー全員で残機を共有している感じ。倒れても起こせばセーフ、間に合わなければその人は復活地点から再開です。起こすのにはそれなりに時間がかかるので、二次被害が出始めると一気に旗色が悪くなりますね。ボスの攻撃をしっかり見て対処していきたいところです。
レイドバトルもあるでよ
今回もレイドバトルが開催されていました。30人参加できる超強力なボス戦です。やはり大規模レイドバトルはネトゲの華。大人数でドッカンドッカンできます。最高だぜ。
ボスは前回と同じやつっぽいですが、動きや展開が変わっていました。後半に強めのザコ敵がモリモリ湧いてくることはなくなっていましたね。フィールドに設置されたビーム砲で動きを止めて叩こうというギミックは同じでしょうか。こちらのターンとボスのターンとがより明確になったかなという印象です。ボスの動きを封じたら30人が一斉にワーッと群がるわけですが、再度動き始めた途端に強烈な攻撃をしてくるので一瞬にして阿鼻叫喚に変わります。さらに倒れた人を起こそうと駆け寄ったところに広範囲攻撃。これは”理解って”ますね。
あと「闘技場」というバトルモードもあるんですけど、今回はバトルスコアが足りなくて体験できませんでした…。無念。
しっかりストーリーもあります
次はストーリーについて。これは前回のクローズドβテストのときからありましたが、本作にはかなりしっかりしたストーリーがあります。こちらもクエスト制で進めることになりますが、合間合間にアニメのようなカットシーンが挟まれ、さながらオフラインのRPGのよう。ネタバレはしたくないのでそのへんはお見せしませんけど。
今回は前回よりももう少し先まで進めるようになっており、ここまでが第1章なのだそうです。いいところで終わってしまった前回より先が見られる!…と思ったらさらにいいところで終わるんですよね、これが。ともあれ、この設定をオンラインゲームのストーリーとしてどう活かしてくるのか、楽しみです。超カッコイイPVでも見ながら妄想をふくらませておきましょう。
フォトモードも搭載
キャラメイクをして美しい世界を旅するなら欲しくなるのはそう、フォトモードです。もちろん本作にも搭載されています。しかもなんか最初からけっこう凝ったやつがついてます。これは嬉しいですね。ただ、オンラインゲームですから撮影中も周りの時間は止まってくれません。魔物との記念撮影は命懸けになると覚えておきましょう。
撮影したフォトをアルバムに登録すると、自身の「冒険者カード」につけて公開もできます。さらにこのカードにはライク機能まである。つまり、承認欲求モンスターを解き放て、と。そういうことなのでしょうか。いいんですか、やっちゃって。
もう釣りまでできちゃう
それから「釣り」もできるようになっていました。釣りです。釣り竿で魚を釣るアレ。今のところサブクエストで少し要求されるだけでしたが、今後は釣った魚で何かあったりするんでしょうか。ミニゲームとしてはシンプルながらなかなか楽しいデキなので、ひとたび始めるとしばらく続けちゃったりします。
画面レイアウトを自由に編集可能
オンラインゲームといえば画面上の情報量が多くなりがちですが、本作は画面のレイアウトを自由に編集できます。好きな場所に好きなUIを配置できるのです。マジかよ。これは本当に快適になります。しっくりこないと感じたらどんどん弄ってしまいましょう。
正式リリースに期待!!!
そんなわけで『BLUE PROTOCOL』のネットワークテストのプレイレポートでした。「あ、これはほぼ製品版なんだな」って印象なので、いよいよその日がやってくるのでしょうか? もう待ちに待ったってレベルじゃないですからね。そろそろ…ですよね?ね?